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000復刻ありがとう

グラブル開始から、明日でちょうど4ヶ月になる。

友人たちに「良い男がたくさんいるぞ!!!」と勧められ、
へいへいそうですか、と思いながらサントラの「どうして空は蒼いのか」を聞いたらとてつもない衝撃を受けてしまい、
ついにプレイ開始してしまったあの日から4ヶ月。


プレイ開始時、私はいくつかの目標を立てることにした。


①「どうして空は蒼いのか」のストーリーを読み、楽曲を「背景・物語」を理解した上で聞けるようになること

②ラインハルザさんと出会うこと

③十天衆を1人加入させること


……この辺りだっただろうか。ちょっと記憶が曖昧なのだが。

いやー。まさかこの中で3番目の目標を一番早く達成することになるとは夢にも思っていなかった。



さて、2、3番目の目標は難なく(?)クリアした私だったが。

最難関は1番目の目標だった。こいつが大本命なのだが……。


「どうして空は蒼いのか」シリーズの1作目「どうして空は蒼いのか」、2作目の「失楽園」までは恒常のサイドストーリーとしてプレイできたので、すぐに読むことができた。(失楽園のベリアルさんが倒せなくてヒィヒィ言っていた頃が既に懐かしい……)


ところが、このシリーズの最終話「000(トリプルゼロ)」は、恒常はおろか復刻すらされていない。そりゃそうだ。去年の2月に行われたイベントなのだから、そんな早く恒常化するわけがない。



ところが、来た。

来たんだよ。

今日から。


今日から、「000」復刻イベント、開始。



待ってました!!!!!!!!!!

復刻開始17時ぴったりにストーリーを読み始め、3時間ほどかけて読了。



以降、初読の感想。


000の内容については、我慢できずに色々ネタバレを読んだりしていたので大まかには知っていたのだが、まあ、やっぱり、実際読んでみるとかなり違った。


なるほど、6周年イベント(今年2月に行われたイベント)に対して「物足りない」と言っていた人たちの気持ちがよく分かった。

このボリューム、このクオリティのものを去年既に出されて楽しんでいた人間が、今年のイベントに物足りなさを感じるのは当たり前のことだろう。


あ、いや、ちょっと擁護させて頂きたい点があるので、それは書いておこう。

去年展開された000は「神話級」のお話である一方、今年展開された「こくう、しんしん」は「人の営み」のお話だ。

そりゃボリューム感も違ければスケール感も違って当たり前である。

天使や悪魔みたいなのがバンバン戦い合うド派手なお話、しかも3年かけてようやく物語を終結させた、「グラブル」の根幹に関わる大局的な話と、

もっと細かい、人間という弱い存在一人一人にフォーカスを当てた小局的な話では、そりゃあ違うに決まっとる。

そもそも比べちゃいけないだろう。前者だけでは「ファンタジーすぎて人間の物語ではなくなってしまう」し、後者だけでは「ファンタジーにしてはあまりにも人間の物語すぎる」。

どちらもあってこそ、いや、どちらも無ければならない、というのが私の感想である。



そうだな、いかんせんボリュームが多かったので、喋るポイントを絞る必要がありそうだ。


まず、私は000というストーリーにおいてとても会いたかったキャラクターがいる。サリエルというキャラクターだ。

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この子。


この子、この子ね。

顔……というか、雰囲気?が、

似てるんです。

私が最も愛する漫画「ハリガネサービス」に登場する、私の大好きな朧幽哉くんという男の子に。

いや、うん。性格も似てるんだ。

だからずっと気になっていた。

この子、私が「産みたい」って思うタイプの子なんじゃないか、って。


「殺戮兵器」として作られたハイスペックな獣である一方、すごく純粋で優しい心の持ち主で、とても綺麗なお顔をしていて、しかも、言動には幼さが残る。

全部可愛いじゃん。ずるくない?って思ってたんだけど。


実際読んで会ってみた感想は「やっぱり可愛い」だった。

健気で優しくて、悲しいくらい賢くて……自分の個性を認めてくれた人のために命を張る姿を見て……ああ、ああ、なんて可愛いんだろう!

やっぱり私が「この腹を痛めて産みたい」って思うタイプの子だった。それがとても嬉しい。

存在を全肯定して、無条件に愛したいと思った。



彼の物語には続編があって、是非そちらも復刻して頂きたいのだけれど、もう少し先になるだろうか?

私はいつまでも待つよ。

彼が彼の人生を歩む、その行き先を決める姿を見守りたいから。



あとは……そうだな、「どうして空は蒼いのか」というストーリーにはいくつかテーマがあるけれど、そのうちの一つが「親子愛」だと思っていて……。

それは「ルシオとルシファー」であり、「ルシファーとルシフェル」であり、「ルシファーとベリアル」であり、「ルシフェルとサンダルフォン」であり、「ベリアルとサリエル」である。

「親子」とは言ったがこれは人間的な感性で、彼らの感覚で持って言うと「創造主と被造物」という言葉の方が適切だろうな。


この中でも特に「ルシフェルとサンダルフォン」「ベリアルとサリエル」は私が「親子」っぽさを感じている組み合わせなのだが、これには理由がある。

「親鳥と雛」なのだ。親鳥は雛の成長を促す。雛には親鳥の気持ちが分からない(から反発することもある)けれども、やがて巣から飛び立って、自分の人生を歩んでいく。

親鳥は雛の巣立ちを見守り、寂しさを覚える。


「子が親から自立し、自分だけの役割を見つけ、自分の人生を歩んでいく物語」だと思うのだ。

同時に「子を育て、慈しみ、時には優しく、時には厳しく子を突き放し、自分の元から巣立たせる親の物語」でもある。


特にルシフェルとサンダルフォンはそうだ。

ベリアルとサリエルも、ちょっとベリアルのやり口が歪んでるせいで分かりづらいが、結果的にサリエルを生かし、自分の元から巣立たせている。


それがとっても切なくて、覚悟はしていたけれども、最後のサンダルフォンの笑顔、ルシフェルの寂しげな表情にはもう大泣きしてしまった。


ルシフェルにとってサンダルフォンは永遠に愛しい我が子であり。

サンダルフォンにとってルシフェルは永遠に眩しく美しい親である。



あ、そうそう、読んでみてちょっと驚いたのが、ルシオがルシファーに対して「言ってみれば、自分の子のような存在の〜」という表現をしたことだった。

ルシオにはもちろんルシオなりの役割があって、それに従ってルシファーと対面し会話をしていたわけだが、あれに「何があっても分かり合えない親子の対話」という意味があったのであれば、これもやっぱり、一つの「親子愛」である。




ルシファーで思い出した。

彼は悪役だったけれど、でも、彼の言葉でとても良いものがあったのだ。

「いかなる理由があっても、自分の自由意志を尊重する」というような主旨の発言である。

彼は最後まで自分の信念ーーいや、信念と言ってはちょっと綺麗事っぽすぎるかもしれない。自分の「意志」を貫いて、決して曲がらなかった。


あのまっすぐすぎていっそ狂気じみた在り方を、私は、美しいと思ったよ。


正義に準ずる人たちだけでなく、ルシファーのような奴もいるからこそ、この世は「進化」するのだ。



狂気じみてるのはベリアルさんも同じ!彼も大概狂ってる!

けど、狂うくらい愛してこそ、愛、だよね。




他にも色々あったはずなんだけれど(アズイスの話とか)、どうにも頭がまとまっていないので、今回書くのはやめておこう。


今回書いたポイントは3点。


1つ目。「サリエルは愛しい子である」と知れて安心したこと。

2つ目。複数あるテーマのうち「親子愛」が私には刺さったこと。

3つ目。自由意志の在り方の描写がとても良かったこと。


この3つが私にとって大きかった。



そしてなにより、グラブル開始当時に立てた目標である「『どうして空は蒼いのか』という楽曲を、背景・物語を理解した上で聞けるようになる」を達成できたことが嬉しい。


復刻してくれて、本当にありがとう。その気持ちでいっぱいである。




……。




「破壊(死)」と「創造(生)」の要素を持つルシファーは、「破壊」のアバター&ベリアルを作り、「創造」のメタトロン&ルシフェルを作った。

「創造(生)」のルシフェルはサンダルフォンという子を産んだ。

サンダルフォンは、破壊ののち、創造を司った。



ルシファーの「最高傑作」はきっと、結果己を滅ぼす存在となる「サンダルフォン」その人だったのだ。



「ルシファーにとってのルシフェル」とか、その辺りの愛についても語りたいけど、眠いから、今日はここまで。




〜メモ〜

「不完全性こそが完全を産む」という言葉、良かったよね。あれ、好きだった。あれについてももう少し考えたいね。

ありがとうございます!生きる励みになります。