結局は”楽しい”を突き詰めろということらしい。

私の敬愛する絵描きさんがオススメしていた「アニメ私塾流最速でなんでも描けるようになるキャラ作画の技術」という本を読んだ。


「最速で〜」は技術本なのだが、同時に「最高の絵と人生の描き方」という本も買って読んだ。どちらもアニメーターの室井さんという方が書いた本だ。

この記事では「最高の絵と人生の描き方」の感想を書こうと思う。

こちらの本は完全に読み物で、イラストを描くうえでの心構えやプロを目指す人へのアドバイスなんかが書いてある。
アニメ私塾というのは、室井さんが立ち上げた、アニメーターを志す人から趣味で絵を描けるようになりたいと思う人まで幅広く対象とした、ネットでの塾みたいなものらしい。一コミュニティでもあるようだ。

室井さんのこういった経験を踏まえたうえで書かれている。受講者の添削もたくさん載っていて面白い。添削前も結構上手い人が多いので、添削は好みの問題な気のする部分もちょいちょいあるのだが、まぁ参考程度にってところかな。

筆者は18歳頃からアニメーターを志して、まずスタジオジブリに入り、ジブリを辞めてからも未来のトップアニメーター達と切磋琢磨しながら宮崎駿のようなアニメ監督になるのを志していた。だが途中で方針転換し、フリーになってアニメの技術を教える為にアニメ私塾を立ち上げた、とのことだ。かなりざっくりとした説明になってしまったので、詳しい経歴が知りたければ本を読んでほしい。

読んでいて思ったのは、イラストやアニメに特化はしているが、世にたくさん出ている自己啓発書と言ってる事自体は変わらないなと思った。
これらの本が共通して言っているのは、結局「とにかく自分の本当にやりたい事を突きつめろ。思いつかないなら考えろ」という事のような気がする。

まあ基本概念を乱暴に一言で纏めると”絵を描く初心の楽しさをとにかく忘れるな!”みたいな。「ヒロマサのお絵かき講座」のヒロマサ先生も似たような事書いてたな。


この手の自己啓発本は、”筆者の挫折経験が載っているか否か”が信頼出来るかの大きな分かれ目だと思う。
成功体験しか載ってない本は嘘くさい。本に限らずnoteみたいなブログとかでもそうなんだけど。
「こうこうこうして挫折もしたけれど、それでも解決の糸口を見つけて成功しました。更に自分を磨こうと今現在も模索しています」みたいな論調の人は信頼出来る気がする。

一つ納得いかないのは、18歳までまともに絵を描いてこなかったと言う割には、最後のインタビューで小中学生時代に絵のコンクールとか入賞してるという情報が出てきた事。まあアニメーターのトップレベルの人たち基準では描いてこなかったって事なんだろうか…まあいいか。

とにかく、この本でも模写とデッサンと自分の作品づくりを繰り返す事が重要と書いてあったので、これからもどんどん描いていこうと思う。
”最速本”も見たりしながらじっくりやってこ。


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