絵本『の』の魔力

何度も言葉にしようと試みるものの
諦めを繰り返していた、けれど伝えたいので
その熱だけでタイピングを進めている。

『の』作:junaida
https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=5969

junaidaさんの前作『Michi』も本当に素敵で
小さいころに何度も何度も読んだ『旅の絵本』や『ウォーリーをさがせ』のように、隅々まで楽しめて、その都度発見があった。
発見がなくなるのが怖かった、新鮮な気持ちで毎ページ見た。

新作はどんなものなのだろう?と書店に足を運んだ。
ページを開いたときのときめきといったら、忘れがたい。
めくるたびにやばいと思った。
言葉と絵のコントラストが鮮やかだ。
どちらも同じだけの力がある。
めくるごとに別の世界に連れて行ってくれる。
それも、どの世界も別の絵本では主役になっていそうな世界だ。
『の』は世界と世界をつなぐ魔法の言葉だったのだ。

終わりたくないという気持ちと、この物語がどうなるのか知りたい気持ちで
ページをめくった。
うっかり最後のページを見てしまった。
「ああ~」と思った。
すぐに見ていたページに戻って
最後のページを一度忘れて一緒に旅の続きをはじめた。
めくる旅だなと思った。

読み終えて私は興奮していた。
心の奥のすみっこに追いやっていた気持ちを
たくさん思い出した気がした。

それから枕元に置いて、毎晩開いている。
宝箱みたいだ。
目が合うとすぐ開いてうっとりする。

この絵本の良さを言葉にするのはとても難しいけれど
好きな人にはとても大切な一冊になると思う。
どんなときも寄り添ってくれる、そこにいる安心をくれる。

私『の』大切な絵本。

『の』


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