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結婚記念日を忘れて冷や汗をかいた|気をつけなはれや😅


コロナが流行する数年前のこと。


「昨日は何も無かったね」

ある朝、妻から出たひと言に「あっ…」絶句した私はササッと血の気が引くのを感じました。

前日は私たちの結婚記念日だったからです。

すっかり忘れてました。

娘たちが同居していた頃までは誕生日をお祝いしたものです。

今では夫婦と高齢の母と3人暮らしになり、誕生日もショートケーキを淡々と食べる程度。

そもそも妻は記念日を派手にお祝いするタイプではないため、プレゼントもほしがりません。

若い頃は何度か妻が好きそうなCDやお花を買って贈りましたが、リアクションがほとんどないのでやめました。

結婚記念日もショートケーキでお祝いはしますが、ドラマのようにブランド品などを準備してプレゼントする必要はないのです。

それだけに、妻から結婚記念日を忘れたことを指摘されて焦りました。

言外に「せめて覚えておいてよ」という残念な気持ちがこもっているように思えたからです。

いや、もしかしたら自分自身が「大したお祝いをしないのだから、せめて忘れちゃいかんだろう」と反省したのかもしれません。


私は何かに没頭するとほかのことに気が回らなくなってしまうことがあるのです。

サラリーマン時代に、とにかく仕事が忙しくて、文字どおり「朝から晩まで休む間もなく働いた」頃のこと。

あるとき、その日の予定をやり上げたのが夜8時過ぎ。「さあ帰るか」と弁当箱を手にして血の気が引くのを感じました(デジャヴの伏線?)。

弁当箱は保温できるタイプで、ご飯を入れる部分と、おかずを入れるタッパーと味噌汁を入れるタッパーのようなケースが別になった。筒状のボックスを手に提げて持ち運ぶやつです。

持ち上げたらやけに重量感があり、弁当を食べていないことに初めて気がついたわけです。

妻が朝早くから作ってくれた弁当を捨てることなどできず、かといって今さら食べては、家に帰って夕食が入りません。

帰宅して重たい弁当箱を妻に渡しながら「ごめん、食べるの忘れとった」と素直に事情を話したところ、呆れた顔をしながらも理解してくれました。

そんな調子ですから、弁当を食べ忘れたことはその時を合わせて二度あります。

数年前はすでに転職してフリーライターをやっていたのですが、あのときはオファーが重なって締めきりに追われ、やはり朝から晩までパソコンのキーボードを打っていたのです。

頭は記事のことなかり考えていて、「昨日は何も無かったね」の言葉を聞くまで完全に結婚記念日を忘れていました。

妻はその後、不機嫌になるわけでもなく普段通りでした。ただ私はさすがに申し訳なさでいっぱいになり、何とかならないものか悩みました。

そこで妻にも提案して、博多で暮らしている娘たちを呼んで日曜日に外食しようということになったのです。

久々に親子揃ってビュッフェを楽しみながら談笑してよい時間が過ごせました。私が結婚記念日の件を話したところ、娘たちは「へえーそうなん」と笑ってました。

そんなことがあって「結婚記念日は絶対に忘れてはならない」と痛感した私は記念日の覚え方を思いつきました。

私の中で勝手に“6月3日”を「ム(6)ーミン(3)の日」と制定して脳に刻みました。※公式の「ムーミンの日」は作者トーベ・ヤンソンの誕生日である8月9日です。


☔️この記事はクロサキナオさんの企画参加記事です☔️
#クロサキナオの2024JuneJaunt


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