窓越しの世界・総集編 2019年7月の世界
7/1【心がある】
顔を合わせれば、解決する心がある。
その声に触れれば、解けていく心がある。
その瞳を覗き込めば、許せてしまう心がある。
7/2【君が好かれるのは】
君が好かれるのは 君のことを誰も知らないから
君が好かれるのは 君がこちらを振り向かないから
君が好かれるのは それでいて君がやさしいから
7/3【羽根と円周率と歌と】
もしも羽根が生えていたら、飛びたくなるはずだ。
円周率を知れば、円の面積を導き出したくなる。
同じように歌が見えてくると、その先も考えられるようになる。
7/4【僕を決定づけてしまった夜】
その船の狭い階段を駆け下りた。
あの日僕は確かに、そこに居た。
ディーゼルの汽車を降りてから、どうやってその港へたどり着いたのかを覚えていない。
車の中で流れていた曲たちが、その後の僕を決定づけてしまった夜を、どうして忘れることができようか。
7/5【磁場力】
土地の雰囲気というものがある。
肌で目で耳で感じること。
やっぱり北海道はすきだなと思う。
広くて、爽快で、余白があって、包み込むような優しさと、寂しさもある。
意識だって、きっと飛んでいる。
全てが作る磁場力がある。
7/6【喜びの土壌】
色々なことに疑問がある。
無条件で受け入れてきた様々なことに対しての疑問だ。
ライブというもののあり方、芸術の意味、本質、心理。
疑問が湧くということは、生きる源。表現の根底。
それを解く、喜びの土壌。
7/7【欲張りだと知っているから】
行き場のない思いに行き場が芽生えると、僕は自分が生きている意味に安堵する。
生きている意味など必要ないけれど、生きて成すことの意味は欲しい。
僕のためであることも、誰かのためであれ、とは、なんて欲張りであろうか。
でもそれは、健康でありたいと思うことが欲張りか?という問いと同じ気がする。
欲張りだと知っているから、それを恵みとしてありがたいと感じるのだ。
7/8【経験連鎖】
過去が今を作るという実感は、今を作り続けていないと体感できない。
何かを生み出そうとする時、過去が再構築されていくのを感じる。
今というのは、常に未来を作り続けている。
僕らは、記憶という情報をつなぎ合わせて、猛スピードで駆け抜けている。
新しいものが生まれる瞬間、経験は連鎖して、成就する。
7/9【気が付いている者が世界を動かし、気づかないものは動かされるだけだろう】
時代錯誤なノスタルジックを感じるとき、幸福を感じた刹那、押し寄せる悲しみと絶望。
それをやり過ごせる今は幸せとなのだろうなと、なみなみと焼酎の注がれたグラスを傾けて思いにふける。
奥行きを無くしたテレビも見慣れたけど、引越しのたびに苦労したブラウン管の重みが懐かしい。
長く続いたものが次第に姿を変えている。僕たちの生活は知らず知らずに毎日アップデートされている。
気が付いた時にはもう、何もかもが別のものになっている。
でもそれは、同じ顔をしているから、気が付いても気がつかなくても、大丈夫。
ただ、気が付いている者が世界を動かし、気づかないものは動かされるだけだろう。
7/10【追求は間違いのとの出会い】
追求をすると、勉強が必要になる。
どこまで追求をするかで、どのくらいの勉強が必要かがわかる。
有るとき、これは一生続くのだという理解が始まる。
追求していけばいくほど、間違いと出会う。
7/11【夕方の渋滞に見る地方自治の独立】
一向に進まない夕方の渋滞。
15分の道が1時間。帰宅まで3時間。
こんな車って多かったか?車はもしかしたら増えているのか?
人口減少が進んでいるのに、どこでも建売住宅の新築を見かける。
家は世帯に一戸の時代か。そういえば、電話も一家に一台だったが今は一人一機だ。
もっと昔は、地域で一つとか。
テレビやラジオ、マスメディアもインターネットに置き換えられてきている。
多種多様な世界がどんどん広くなっている。それぞれに適合した何がしに変化している。
世の中の流れを見ていると、テレビ、電話や電車、郵便が民営化をしていったように、
今度は国の中で地方自治自体が独立していく可能性を感じずにはいられない。
7/11【明日もどうか、】
少し寝てまたギターを弾き始めたけれど、もうすぐ深夜2時だ。
明日に響くから休むことにした。
なかなか寝付けない。
暗闇の中で、自分が生きているということが不思議に思える。
明日もどうか、生きていてくれと。自分の体にお願いする。
7/12【モルヒネの時代】
平成という時代を、僕はモルヒネのような時代だと思っている。
経済の低迷、傷ついた社会にモルヒネのような娯楽メディア、僕らの頭は思考という痛みを奪われてしまった。
よく分からないけど楽しい、面白い、感動する。
そういうものは、思い出にはなるけれど、本質的には僕らに何も与えてくれない。
一杯目のビールが体に回ると、心地よくて山住みの問題がどうでもよくなる。飲みすぎて今度は気分が悪くなる。
酔いが覚めるころ、もう酒はやめようって思う。そして体が回復すると、またビールが欲しくなる。
今日が終わるころ、僕はまたビールを買いに行くのだ。
7/13【過去の僕と今の僕が】
やばい、と思っていた。全然ダメだと。
何かが間違っている。
そんな時、助け舟を出してくれるのは過去の僕だ。
僕は常に良くなっているつもりだけれど、そうでもない。
そうでもないけれど、過去の僕と今の僕が交わって、常に良いものになる。
7/14【僕の鏡】
僕の現場では、僕以外は僕の鏡だ。
僕が明るければ、みんな明るしいし。
僕が暗ければ、みんなそうだ。
僕の現場では、僕は明るくいよう。
7/15【憶測はほどほどに】
夜の街へ出ると、人の声がして、夜風が心地よくて、このまま夏なんか来なくてもいいかなって思った。
少し肌寒いくらいの陽気に、薄手のカーディガンが丁度いい。
傘をささなくてもいいくらいの雨が降ったりやんだりしている。
いつかは選挙事務所だった場所には着物の古着屋が入った。
開けっ放しの入り口から、カウンター席に心地よい夜風が、丁度いいリズムで入ってくる。
僕は人が好きだが、たまにとても嫌いになる。そんな時は大概、憶測で物事を見ている。
憶測はほどほどにしなければいけない。
7/16【カイトみたいに】
何かに夢中でいると、清々しい人間になる。
誰かに意見するときも、何か頼みごとをするときも、ストレートに淀みなくいられる。
風を受ければ、どこまでもも飛んでいけそうなカイトみたいに、ためらわずに。
7/17【シャボン玉の心】
僕は、なんでもいいから、世の中のためになる研究がしたいな。
ほろ酔いの心に風が吹いて、そんな思いが弾けて消えた。
シャボン玉って、なんであんなに潰したくなったんだろう。
どうしても、追いかけて触れたくなる。
早く触れないと、弾けて消えてしまうから?
不思議で美しいそれが、本当にそこにあるのだと、実感したかったから?
僕は今でも、シャボン玉の心を持っている。
7/18【時、そのもの】
在るから失うし、在るから得る。
在るから失う気持ちは ネガティブ
在るから得る気持ちは ポジティブ
失わないと、得ないし、得ないことには失われない。
失いながら得る。それは、時、そのもの。
7/20【明日の自分にとって】
投票箱に落ちていく一枚の儚さ。
あとは人ごと。
明日の自分にとっては何の意味もない。
本当に、何の意味もない。
7/21【なぜを追うこと】
なぜ?なんで?
降り積もる何故に答えきれなくなるころ、僕らは大人になる。それでも、何故は追ってくる。
追われるくらいならば、追ってしまおう。
登ったり下ったり、階段を踏みしめるように。
何故をという階段を往来しよう。
それだけが、この世界を劇的に変えてくれる。
7/22【正しつづけたい】
正せる襟は正すこと。
正したとしてもまたヨレて、やがて乱れる。
どうせまた乱れるのだと知ると、そのうち正すこともしなくなる。
テーブルの上に散らばったペン、ノート、充電機のコード。
正しても、数時間後に乱れるだろう。
それでも、正して、正して、その繰り返しができる人になりたい。
7/23【ガラクタだけが知る】
梅雨明け前の音の無い晴天に、低く飛ぶとんびの鳴く声がして、小さく光る波も、
玉石ばかりの浜辺も、何もかもが、潮騒に包まれていた。
海岸に打ち上げられたガラクタを見ていると、心の岸辺を見ている気がした。
ガラクタだけが知っている。
ガラクタだけが知っている潮騒の音を想像した。
7/24【お金があれば】
お金があれば、増やすことを考える。
お金があれば、減らさないことを考える。
お金があれば、人が寄ってくる。
お金があれば、恐れる。
お金があれば、守ろうとする。
お金なんて、使い切ってしまえばいい。
お金がなくなれば、困って、、思う。
お金があれば、、、と。
7/25【徒歩30分】
徒歩30分。
長いか、短いか。
時間の持つイメージは、生活スタイルで変わるもの。
時間に縛られていない今日の僕には、短い。
徒歩30分では足りないくらい、考えることが多い。
7/26【そこからは早いはず】
どこで、なにをして、だれと生きていこうか。
僕がこの社会で、僕である本当の理由はどこにあるのだろうか。
それがわかり始めたら、そこからは、早いはず。
7/27【均衡が破られる時】
空気が騒ぐ。
言い換えれば、気圧が騒ぐ。
均衡が破れる時、天気が変わる。
均衡が破られる時、時代も動く。
7/28【連想】
先日修理したばかりだから、車のエアコンがよく効く。
エアコンが無ければ、もう人は生きていけないのだろうか。
エアコンがなくても生きていける方法を考える。
緑、風通し、水辺、土、、、
音はどうだろう、スピーカー無しで音を届ける方法を考える。
音を拡張させる箱のようなものが、作れないだろうか?
7/29【生まれたての呼吸】
人は成長する。
成長しながらたくさんの事を得る。
得ることに夢中になって、失いながら成長する。
失ってしまったもを取り戻すことが、得てきた事を生かすために必要なのだ。
生まれたての呼吸は、僕にそれを教えてくれた。
7/30【夏は冷える】
薄手のカーディガンを持って出かける季節になった。
寒いくらいに効いているエアコン対策でもあるし、強い日差しの下では直日よりも快適。それに靴下も忘れてはならない。
室内では足元から冷えるし、外では汗を吸ってくれる。
汗を拭くタオルやハンカチ必需品だ。汗を拭き取らないまま室内へ入ると、一気に体が冷える。
夏は、暑いけれど、冷える。
7/31【空間美】
空き地があって、その向こうに古い家があった。
空き地に建物が建って、古い家が見えなくなった。
なんとなく憧れていたその家への感情も一緒に消えた。
余白が作っていた空間美が確かにあった。
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