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窓越しの世界・総集編 2017年1月の世界

1/1【元旦】
街は旧年を労うような静けさ。青梅街道も旧山手通りもスムーズな車の流れ。路上パーキングチケットの発券機にも休日ランプが点る。

車を停めて、日が暮れるまで本屋で過ごす。

一年の計は元旦にあり。

 
1/2【始まり】
穂先の青青さが放つもの。それは’’清らか’’とも’’澄んだ’’とも感じ取れる。

guzuriも門松の装いで新年を迎える。

今年も日々の始まり。


1/3【三度目は歌】
ある日突然、自然と上手くいく。20年前の冬にもそんなことがあった。

あの頃は、なぜ上手くいくのかを追求しなかった。

今日はしっかりとノートに書き留めておく。
 
1/4【旅】
旅をした。

昼過ぎに出かけて、夕方には帰路に着く。

短い時間だったけれど、旅だった。


1/5【春の気配】
道すがらに気を配ると、木蓮の蕾が豊かに膨らみ、気の早い梅なんかは花が開いている。

ミモザの葉にも蕾が付いたのを見つけると、いよいよこの冬も折り返し。

1/6【朝が届く】
背後から朝の光。車の影は進行方向に伸びている。

思っていたよりも北寄りの方角からの日の出。

今日も朝が届く。

1/7【無い方がいい】
朝のコーヒーショップ。椅子を引くとき、モルタルの床が鈍い音を立てた。

不快ではないけれど、無い方がいい。


1/8【もう始まっている】
誰かが口ずさむと、誰かも口ずさみ始める。誰かが誰かに伝えていく。

お互いができることを持ち寄り、すこしずつ始まる予感。

というより、もう始まっている。

1/9【あれから10年】
八王子ICから国道16号を北へ。たくさんの荷物を積み込んだフォルクスワーゲンでここへやって来た。

随分遠い所へ来てしまった。そう思った。

今日で、あれから10年。

1/10【豆を焼くことにした】
瞬く間に消費されていくすべてには物語がある。

その一口にたどり着くまでの物語をすこし遡って、私は豆を焼くことにした。

景色の奥行きがまた、深まっていく。

 
1/11【家族の風景】
キッチンに湯気が立ち、まな板を叩く音がして、家族の声もする。

私はあと何度、この光景に出会えるだろうか。

1/12【思いがけない景色】
思いがけない景色に出会う時がある。

抜け道から見えた富士山。

東の空に顔を出したとても大きな満月。

1/13【きっとまた】
またきっと、どこかでつまづく。

今度は大丈夫だと、そんな風に思ってはいけない。

そんな風には思えない。

1/14【待つ】
本人が気がつくまで、待つ。

私はこれまでに、どれだけの人に待ってもらっていたのだろうか。

今も、私が気がつくのを待っている人がいるのだろうか。

1/15【思い通りでなくとも】
余熱で焙煎が思っていたより進んでしまうが、それがまた良かった。

思い通りではないことも、楽しめるといい。


1/16【心次第】
休日にしようと思えば、できる。

仕事を作ろうと思えば、いくらでも作れる。

心次第。

1/17【冷えとりの効果】
足の裏の魚の目が消えている。

冷えとりを始めて2ヶ月とすこし。

狐につままれたような体験。

1/18【私の言葉】
私の言葉ではない方がいいこと

私の言葉であった方がいいこと。

胸に手を当てて、一歩、また一歩。
 
1/19【太陽の光】
冬至をまたいで、西日の入りの美しい時期の再来。

ほんの数分。

宇宙の彼方から差し込む、太陽の光。

1/20【要】
昨日から、また違う歌い方をしている。

きっと、私以外気がつかない。

しかし、そういうところが一番の要。

1/21【なすすべもなく】
もしかしたら、こんな風に、前触れもなく、死ぬこともあるのかもしれない。

なすすべもなく。
 
1/22【せめて自炊】
たった1日と少しだけ離れた日常が、とても遠く感じる夕暮れ。

せめて自炊してみる。

1/23【後者発信】
需要があるから、用意する。
 
用意するから、需要が生まれる。

私は後者発進。

1/24【人生フルーツ】
観てよかったような。

観ない方がよかったような。

人生フルーツ。

1/25【禁断の果実】
昨日を引きずっている。

なんでこんなに引きずっているのか。

禁断の果実だったのか。
 
1/26【それでこそ】
香ばしさの奥に甘み。

甘みを探すのではなく、確かにそこにある感じ。

ダイレクトに伝わる、分かりやすさ。

本物のそれでこそ。

1/27【2年】
実感があり、その後に理解が深まる。

教えを頂いてから、2年かかった。

1/28【私の匂い】
夜の駅前に車を停めて、ファストフードを待つ。

小さな商店街の脇道を入り、坂を下る。また登る。一方通行の角を左に曲がると、たまに行く鰻屋。

コインパーキングの角を曲がる。

車内はきっと、焙煎で燻された私の匂いがする。
 
1/29【待つ方がいい】
待たせてしまうと思っていたけれど、こちらが待つことになってほっとする。

待たせるより、待つ方がいい。

1/30【同じ高さから】
なんとか連峰と、その向こうに富士山。

新宿副都心の赤い点滅に、スカイツリーと東京タワー。

同じ町の同じ高さから。

1/31【久しぶりのこと】
夜になって、風が強い。

明日から、めずらしく少し長い休みをとる。

再放送のTVドラマを見るのも久しぶりの夜。

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