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歌声紀行/2020.1.1 英語が音楽的になる理由と、それを日本語に応用する為には?

良い楽音というのは、一定の振動数を安定して供給することで発生する

 例えばリップロールをすると唇が一定の振動で震えるので、その間は均等の圧力で息が出ていると判断できる。

 リップロールをしたまま声を出すと、不思議なくらい安定した声帯の音が出るから、それは間違い無いだろう。

 しかしながら、リップロールを解いて通常の発声をしても、なかなか同じ効果を持続して得ることが難しい。

それはなぜか?

 それは、唇という反発する障害物によって、息を吐く力と押さえる力が反発し合い、リップロールという折り合いによって空気の均衡が保たれる状態が丁度良いからだと推測できる。

であるならば、どうずればリップロール無しでその圧力を保持できるか?


 それと同じなのが子音による効果だ。

 子音は出ようとする空気を遮る力を作る。その際の圧力が声帯に丁度良い圧力をかけ、一定の振動数の連続を可能にする。

 一定の振動数が音程が生むという事を考えると、子音が生み出す一定の圧力は声帯にとって音程を作り出すのにふさわしい。
 
 これが英語そのものが音楽的であると言われる所以だ。

 英語が、音程を感じやすい言語であるという事は子音の多い原理から証明される。

 では、それを母音が多くて強い言語である日本語に応用するときはどうすれば良いのか?

 それは、硬口蓋で作る響きそのものを壁にして、リップロールの効果と同じ反発力にすることが必須であると実感した。
 11.24の記事の理屈がここで自己証明される。

 吐く息にとっての、唇の壁を響の壁に変換すること!

 その際に、注意しなければいけないこと、硬口蓋で作り出す響を制御するための筋肉の動きである。

 この作用がないと、響は暴れてしまうし、声帯への圧力へ変換するイメージが持続しない。

 まずはリップロールで、空気の圧力を感じ、その意識で硬口蓋を響かしながら音を作る。子音も母音も同じように。

 リップロールについては、多数のボイストレーナーからの勧めがあるのは納得がいくが、次の解釈がないと母音だけが強くなってしまい、音楽的な楽音からは離れてしまうという実感がある。

 その際に以下の作用を心がけなければ、リップロールは宝の持ち腐れになってしまう実感がある。


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