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【Twitter連携企画】クイズ★進振りケース(CASE10)

 オンライン授業が始まって早1ヶ月。新しい生活様式での「大学生活」に慣れてきた人も多いのではないだろうか。しかし一方で、定期試験や成績評価、そして特に、進学選択、いわゆる「進振り」には不安を抱えているだろう。コロナ禍の影響を完全に取り除くことはできないが、我々にできるのは進学条件を今一度確認し、問題なく志望学部・学科に進む準備をすることだ。
 UT-BASE公式Twitter( https://twitter.com/UtBase )で行われている、進振りのあれこれを具体的な例を用いて理解する「クイズ 進振りケース」。第10回は、総合科目A~F系列で追い出しができないパターンの出題だ。解説もあるので、ぜひ参考にしてみてほしい。なお、断りの無い限り、既習外国語(英語)と初修外国語を選択した非TLP生を想定しているので、これに該当しない人は適宜、『履修の手引き』を見て確認してほしい。

CASE10 【追い出しの基礎】

【問題】
文科X類1年の望瀬(ぼうせ)さんは、総合科目L・A・B系列の成績が悪い科目の追い出しを目し、2SセメスターでF系列の科目を受講しようとしている。画像を見て、2Sセメスターで追い出される科目を選びなさい。

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【選択肢】
① L1
② A1
③ B1またはB2
④ F1

Twitterでの出題はコチラ

知識の確認

今回は、前回の復習の意味も兼ねて、総合科目A~F系列で追い出しができない場合を再度確認しよう。なお、総合科目L系列の追い出しについては後日紹介する。

■「科目の枠組み」と条件
 ここではまず、今までに説明してきたことの復習を念のために行おう。前回(CASE09)、『履修の手引き』55ページ及び9ページで指定された科類ごとの単位の枠組みのことを、この記事の中では「科目の枠組み」と呼ぶことを確認した。今回も、この言葉を用いて説明していく。

 追い出しはこの「科目の枠組み」ごとに行う、ということは、以前の解説で説明してきたとおりである。総合科目の「科目の枠組み」は『履修の手引き』9ページに載っている表を見ればわかるのだった。

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 さらに、各枠組みには、『履修の手引き』9ページにおいて「〇系列にわたり×」という条件(=「系別の単位取得条件」(『履修の手引き』55ページ))が別途付されているものもあり、追い出しはこの条件を満たしながら行われるということも確認した。総合科目の「〇系列にわたり×」といった系別の単位取得条件は、まだ問題としては大々的に扱っていないが、後日しっかり扱うので安心してほしい。情報を少し前出しすると、こうした付加的な条件により追い出しが不可能な場合(文系のみ)、特殊な処理がなされる場合、制限的な追い出しになる場合が生ずることとなる。CASE14~16にかけて出題予定なので、楽しみに待っていてほしい。

■追い出しができない場合
 追い出しは、「科目の枠組み」内のみでしか行えないから、上の画像で示した「科目の枠組み」をまたいでの追い出しはできない。例えば、総合科目E系列の科目で、別の「科目の枠組み」に属する科目である総合科目C系列の科目を追い出すことはできない。

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 E系列の科目が追い出すことのできる科目は、総合科目E系列と同じ「科目の枠組み」の中にある科目だけで、具体的には、文科各類であればD~F系列、理科各類であればE・F系列の科目だ。

 ところで、総合科目L系列には注意が必要だ。『履修の手引き』9ページの「9(注2)」や「3(注3)」といった条件が付されていることによって追い出しのルールが複雑になっている。その複雑さを一旦無視して、結論だけ書くと、
・「○○語初級(演習)①・②」は追い出しができない(…文科各類)
・「英語中級・上級」は「英語中級・上級」のみでしか追い出しができない

の2点はおさえておく必要がある。これらはCASE14・15で出題予定だ。

問題の解説

 今回の問題は、今までこの連載記事を読んできてくれた皆さんなら3秒で解けるだろう。(というか、この問題に関してはそれくらい簡単に正解してくれないと少し困ってしまいます…)ということで、解説は手短に済ます。【問題】

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【選択肢】
① L1
② A1
③ B1またはB2
④ F1

【解答】

【解説】
 追い出しは「科目の枠組み」を超えて行うことができない。文系の総合科目の「科目の枠組み」と単位数は、『履修の手引き』9ページによると
文科一二類:総合科目L系列(9)、総合科目A~C系列(6)、総合科目D~F系列(6)
文科三類 :総合科目L(9)+A~C系列(8)、総合科目D~F系列(8)
である。( )内は単位数を表す。
 望瀬さんは総合科目F系列の科目で追い出そうとしているから、したがって、追い出しの対象となる科目は総合科目D~F系列の科目である。望瀬さんは総合科目L系列やA、B系列の科目を追い出そうとしているが、総合科目F系列の科目でこれらを追い出すことはできない。
 望瀬さんが履修した総合科目D~F系列の科目は、現状8単位あり、全て「F1」より点数が高く(というか全部100点である)かつ、取得単位が既に2系列以上にわたっているので、成績が一番低い「F1」それ自身が追い出されることとなる。よって、④が正解だ。
 ちなみに、望瀬さんは設定上、総合科目A~C系列も総合科目D~F系列も各8単位履修しているが、これは文科三類の「系別の単位取得条件」に合わせたからである。もし望瀬さんが文科一類か文科二類の学生なら、各「科目の枠組み」で必要な単位は6単位なので、すでに各「科目の枠組み」で1科目(2単位)ずつ追い出しが発生していることを確認しよう。
(終)

 以上のことは基本的にほぼ全て『履修の手引き』に掲載されている。万が一履修条件の抜け漏れがあった場合は、すぐに手引きを参照しよう。特殊な成績計算方法を採用している学部・学科もあるため、各位志望に合わせてチェックしてほしい。
 また、進振りに関する詳細な情報を掲載しているUTaisaku-Webや成績を入力すると自動で基本平均点を計算してくれるUTESなどのサイトを活用するのも有効だろう。
もちろん、UT-BASEでも進振りに関する耳より情報をご提供していく予定なので、参考にしていただければ幸いである。次回は社会科学と人文科学の追い出しの問題を出題する。お楽しみに!

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