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短歌十二首「独り占めする」
ドンドンドン 叩いたところで応じない壊れたテレビも引きこもりも
助手席の人の形に空いた穴埋めようとして大きくなって
「こっちかな」と歩き出して遠回り迷子になってから地図をみた
正解なんてない素晴らしい世界 僕だけずっと間違えている
褒め言葉だと受け取った 気を遣って謝る君のそういうところ
ブロックをされたのではとスタンプをプレゼントするそういうところ
一人ーーだと優雅にみえてぼっちーー
短歌十一首『パン派』
向かい合うか弱い二人もう会わぬ夢置き去りにしてしまえ電車
空を飛ぶ鳥に混ざって流転する 自由、開放 忘れ物は
言わないで 次の言葉を知っている受け入れるから言わないでいて
日常の起点を知らすエンドロールもし永遠に流れていれば
雨忘れ抜ける風々心地いい迫る終わりを君だけが知る
パラパラと音も立てずに流れゆくこれが終われば全て忘れよう
アラーム音鳴って初めて朝と知る目を覚ますまではシュレデ