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IVEC Level2を受けてきました

そういうわけで2021/5/30にIVEC Level2を受験してきました。
内容について記載します。
ほぼうさばらしです。

試験内容
・テスト実行環境の準備
・探索的テストのマネジメント
・テスト実行マネジメント
・テスト実行計画
・テスト実行担当者の振り返り
・不具合のハンドリングとテスト寒天の追加

項目名は適当に変更しています。
上記についてひとつひとつお気持ちを書きます。

テスト実行環境準備

「何らかの準備をする」というタスクの中から、「テスト環境準備」に当てはまるタスクと準備する際に考慮する事項を選べという問題でした。
IVECにおける「テスト実行環境」はISTQBにおけるtest environmentとは違い、テスト実行者の働き方に関係するコミュニケーションツールやwikiやオフィス環境なども含まれる点だけ抑えておけばOKです。
つまり攻略法はシラバス丸暗記です。
試験としては暗記でOKですが、一般的なテスト環境とテスト実行者のファシリティは区別しておかないとテストレベル間のテストマネジメントで困ったことになると思います。IVECのテスト実行管理者はそこまで考える必要はないようです。

探索テストのマネジメント

IVECのシラバスには探索的テストは登場しません。とりあえずIVECにおける探索的テストとは、「テストケース作れないけどとりあえず金もらってるからテスト実行する」程度の理解でいいのかなと思いました。IVECは探索的テストをどのように理解しているのでしょうか。
※「探索的テスト」という文言が出た時点で完全にやる気をなくしてしまったので、下記についてはちゃんと問題文を読めてなかった可能性があります。

問題としては3つありました。
1.探索的テストの利点で当てはまるものに印をつける
2.探索的テストにアサインするテスト実行者を選ぶ
3.探索的テストのテスト実行計画(工数割当)をするその理由も記載する

1の探索的テストの利点についてはISTQBの内容を押さえておけばOKかと思います。
2は意味不明でした。
「テストスキル」「開発スキル」「ドメインスキル」「不具合発見実績」という4つのスキルについてA~Cの評価がついており、10名の中から3名のテスターを選ぶという内容でした。
私は既に存在する探索的テストチームのスキルを補う形のアサインとテスト歴が長いにも関わらず不具合を発見できなかったテスターに学んでもらう理由で〜みたいな感じでアサインしました。
3はもっと意味不明でした。
120時間近く実施済みの探索的テストと8件しか見つけられなかった不具合の傾向とテストチャータから、116時間の探索的テストの工数を割り当てるという問題でした。
テストチャータは理解不可能な形で記載されています。ぜひ実際にご覧いただいて行間を読んでいただきたいです。
実施済みの探索的テストについては、何らかのモデルやテストケースが導出されているほうが自然に思えるのですが、とりあえず頑張った様子は見て取れました。
テストの目的は記載されていません。
この問題の攻略方法は不明ですが、私の場合は実施済み探索的テストで確認できていない機能について優先的に時間が割り当てられるよう、機械的に工数を割り振りました。

テスト実行マネジメント

テスト実行者からの問い合わせに対して、「不具合起票しない」や「テスト設計者に問い合わせる」といった意思決定をしたという前提が与えられます。それらの意思決定をした理由について記載する問題でした。
これはシラバスを読んだり実際にテストの仕事をしている人であればある程度答えられた問題なのかなと思いました。
ただし、指示内容については事前に配布されるテストケース実行結果の凡例から逸脱しない範囲で答えるように注意してください。

テスト実行計画

与えられた前提条件から、工数と工程を割り付けるテスト実行計画の問題でした。ソフトウェアリリースの制約や、テストの前後関係をしっかり読み解けたら基本的に解ける問題だと思います。
工数割り付けの意図についても100文字以内で聞かれますが、普通に考えたら100文字では収まらない気がします。一体何が知りたかったんだろう。

テスト実行担当者の振り返り

「振り返り」という時点でふりかえりクラスタの方だったらヤバいと感じると思います。
テスト実行担当者の振り返り内容を元に良いところ、悪いところ、改善点、より詳しく聞かないといけないところについて記載する問題です。
振り返りの目的や「何に対する振り返り」なのか、ということが記載されてないので、行間を読むしかありません。チームとしてのふりかえりというか、上司が部下に指摘できるかって文脈だと思います。
内容としては大したことはないので、適当に書けばいいと思います。
読み取れる事実から、何がどのように悪いまたはリスクがあり、どういったチーム内での改善ができるかということを記載すればよかったのかな、と思います。

なお、振り返りではなくふりかえりを現場で実施したいと思われた方については下記のサイトが参考になります。
http://objectclub.jp/download/files/pf/RetrospectiveMeetingGuide.pdf

不具合のハンドリングとテスト寒天の追加

10件くらいの不具合について30文字くらいの概要を読みます。それらの優先度付けと理由について答えます。問題に記載されている不具合ステータスのルールに則って回答することが求められます。
為替取引アプリがテーマでしたが、若干のドメイン知識が必要だったかもしれません。不具合のハンドリングについては特に問題なく考えればいいと思います。

上記の不具合を元に、追加すべきテスト寒天を記載する問題がありました。
不具合分析に近い内容ですが、シラバスからも正答の方向性は見えないと思います。若干のテスト設計の知識も必要になると思います。

私の回答としてはあるテスト変数のカバレッジ基準が甘かったので、粒度を小さくするような内容と、重要な機能が簡単な条件で不具合が発生していたので、より悪条件のテストを増やすような内容を書きました。

終わりに

今日までお祭り気分でIVECと皮肉を楽しんでいたのですが、今回の試験内容を見てちょっと驚いたなあという感想です。
このような厳しい問題が今後出ていくようでは、ただ楽しむだけに時間を費やするのは人生の無駄ではないかということを思ったのが正直なところ。
一受験者としてテストのスキルを客観的に立証してもらうために受験していましたが、正直頼りないと思いました。
少なくとも仮に私がテストエンジニアを採用したり契約する立場であれば、IVECの資格を持っているからといってテスト実行管理やテスト設計ができる人だとは思えなくなりました。

そういうわけで、今までクソお世話になりましたっ!!

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