見出し画像

旭日旗に関するおさらい…のつもりが、私も知らなかった話がいっぱい出てきた。

旭日旗が日韓の論争の種になってから結構な年月が経ってますが、とりあえず押さえておくべき事実をいくつかおさらいしておきたいと思います。旭日旗が日韓の論争の種になってから結構な年月が経ってますが、とりあえず押さえておくべき事実をいくつかおさらいしておきたい…と思って書き始めたのですが、私が知らなかった事実が色々出てきたので、それも併せて書きます。

旭日旗は公式の自衛隊旗です。

旭日旗は自衛隊が創設された1954年に自衛隊のシンボルとして採用されました。旧軍でも採用されていたので、いわば「復活」した形になりますが、自衛隊法施行令という法律で規定があります。国旗国歌法が制定されたのが1999年ですから、形式的には、日章旗(日の丸)よりも45年も早く法的根拠を与えられていたことになります。

画像1

ナチスの「ハーケンクロイツ」は、軍旗ではありません。

一部の韓国人が声を大にして言うのが、旭日旗はハーケンクロイツと同じだ、と言いますが、違います。ハーケンクロイツは、1920年5月にナチス党の党旗として採用され、ヒトラーが政権を掌握した1933年からは「準国旗」となり、1935年からは正式にドイツ国旗となりました。

ドイツ軍のシンボルは「鉄十字」

鉄十字は、プロセイン王国の時代から脈々と受け継がれ、常にドイツ軍のシンボルであり続けました。ナチスの時代も、鉄十字は旗の中心から左上隅に追いやられてしまったとはいえ、使われていました。

画像2

現在では、ドイツ連邦軍旗としては使われていませんが、ドイツ軍の公式な紋章として、勲章のバッジ等に使われていたり、あるいはドイツ軍の車両や機体にペイントされていたりします。

画像3

画像4

また、旭日旗のデザインと同様に、ポップカルチャーでも使用されています。

画像5

2010年まで誰も反対していませんでした。

下の写真は2009年にロサンゼルスで行われた、ワールド・ベースボール・クラシックの決勝戦(韓国vs日本)です。なんと、韓国の太極旗の真横に旭日旗があります。

この様子は、韓国でも約2000万人の視聴者が生中継で見ていたのに、誰も声を挙げませんでした。ロサンゼルスの現地にいた韓国の応援団、韓国のマスメディアも、旭日旗には全く無反応でした。

画像7

韓国の旭日旗攻撃はサッカーから始まった。

最初のきっかけは2011年1月25日にカタールで行われた、AFCアジアカップ2011準決勝、日本vs韓国戦。試合中にキ・ソンヨン選手が日本を侮辱するパフォーマンスを行い、後日「観客席に旭日旗があったので腹が立った」と虚偽の弁明をしました。なお、このとき観客席に旭日旗はありませんでした。

日本の弱腰な対応が問題をこじれさせた。

この騒動を受けてか、翌年のFIFA U-20女子ワールドカップで、日本の主催者側が気を回して、「旭日旗の持ち込み禁止」とアナウンスした。

ところが、当然のごとくサポーターから「なんでや?」という批判の声が相次ぎ、削除してしまうというグダグダっぷり。

こうした動きへの反発が多かったのだろう。案の定、試合に旭日旗を持ち込む人はかえって増え、逆にトラブルが増えることとなった。

係員は「FIFAからの要請」と言い張るが、肝心のFIFAからの公式なアナウンスは一切ない。これではトラブって当たり前である。

旭日旗を公に禁止すれば日本から批判される。しかし実際に旭日旗が持ち込まれれば韓国から批判される。板挟みの状況で辛いのはわかるが、態度をはっきりさせないから結局両方から批判されるのだ。

実はこの件、私は勉強不足で今さら知ったのですが、本当にひどい対応だと思う。

日本のサポーター、係員と3~4分ほど口論した後「いったん止めますよ」と引き下がった。とても物分かりがよく、マナーが良い。

こうした騒動は、かえって韓国の恰好の餌食となってしまった。

日韓戦が行われた翌日の8月31日、韓国の複数のメディアで「U−20女子日韓戦で、競技場に旭日昇天旗が登場 “波紋の予告”」「日韓戦で復活した日帝軍国主義の亡霊」などと報じられた。

どうやら、この事件が韓国の本格的な旭日旗バッシングの始まりだったようです。

旭日旗をスポーツの応援に軍旗を使うのはどうなの?

例えば英国軍旗ホワイト・エンサインが使用された例もあります。

画像6

李明博大統領の竹島上陸とロンドン五輪。

これより少し前の同年8月10日、パク・チョンウ選手はロンドン五輪サッカーの対日本戦の試合後、上半身裸になり「독도는 우리 땅(独島は我々の領土)」というメッセージを掲げた。勿論これは、五輪憲章の「政治宣伝の禁止」に違反するものだ。

しかもこれと同日に、李明博大統領は竹島上陸を敢行していた。おそらくパク選手のパフォーマンスは、李大統領のニュースに感化されたのではないかと思う。というのも、李大統領の竹島上陸は日本時間で14時頃。ロンドン五輪のサッカー日韓戦は日本時間では11日の深夜3時45分。つまりパク選手のパフォーマンスは李大統領の竹島上陸から13時間以上経ってから行われている。正確には「試合後」だから15時間以上だ。

韓国の旭日旗バッシングは「論点のすりかえ」。

この直後の8月16日に中央日報に「戦犯旗」の文字がおそらく韓国でも初めて登場したほか、8月23日には在米韓国人らが「日本の戦犯旗を追放するための市民の集い」を発足させ、8月29日には韓国国会で「日本の旭日旗使用・競技場内搬入禁止対応要求決議案」が発議されるなど、一斉に「旭日旗追放キャンペーン」が始まった。

つまりこれは、李大統領の竹島上陸や、パク選手の独島パフォーマンスへの非難の矛先を、旭日旗問題にすりかえるための手口と言って良いと思う。2018年のレーダー照射事件でも、なぜか「日本哨戒機の低空飛行」の問題にすりかえられてしまったように、こういう手口は韓国の得意技なのだろう。

この「論点のすりかえ」は、韓国のことをよく知らない人に説明するのが難しそうです。

李大統領と野田佳彦首相、慰安婦問題で合意寸前だった。

さらにややこしいのが、ここに慰安婦問題が絡んでくるということだ。

 2012年11月18日からのカンボジア・プノンペンでの東アジア首脳会議(EAS)の際に韓日首脳会談を開き、慰安婦問題の最終協議を予定していた。野田(佳彦首相。当時)が直接、慰安婦のおばあさんたちに手紙を送って謝り、日本政府の予算でおばあさんたちへの被害補償をするという内容だった〉

もしかしたら、旭日旗追放キャンペーンは、慰安婦合意を促すための対日圧力という目的もあったんじゃないだろうか。そして、もしかしたら野田首相は、この合意を回避するために衆議院を解散したのではないだろうか。

私としては、旭日旗に関する論点整理のための簡単なおさらいのつもりでこの記事を書き始めたのだけど、事実確認のためファクトチェックをしていたら、私の知らなかった話が次から次へと出てきて止まらなくなってしまった(笑)。

ところで、なぜ日章旗には反対しないのか?

冒頭で説明したように、ハーケンクロイツはナチス・ドイツの国旗であり、比較するのであれば旭日旗ではなく日章旗のほうです。「日帝強占期」の朝鮮半島でも、庶民がよく見かける旗は旭日旗ではなく日章旗のほうだったはず。アジア太平洋戦争の開戦のとき韓国は日本に併合されてすでに31年が経っており、朝鮮半島は戦場になってない。

したがって、韓国人が「日本の支配を思い出す」とすれば旭日旗ではなく日章旗のはずです。にもかかわらず、旭日旗だけをターゲットにして、日章旗対しては何も言わないのは、ダブルスタンダードに見えます。

韓国が日章旗を攻撃対象にしないのは、それをすると日本人を本気で怒らせてしまうからでしょうね。旭日旗だったら、そこまでではないだろうと。日本をナメてるのだと思います。

旭日旗を禁止すればそれで日韓関係は改善するのか?

旭日旗を禁止するには、ただ旭日旗を禁止するだけではなく、自衛隊法施行令を改正して旭日旗を法的に変更する必要があります。まだ、過去に旭日旗を使用しているコンテンツやグッズは大量にあるため、広範な被害が発生することは覚悟しなければなりません。

しかし、そこまでやって日韓関係が改善するのか、というと絶望的でしょう。旭日旗を廃止に追い込む、という成功体験を彼らに与えたら、次は日章旗(日の丸)を廃止に追い込もうとするのが彼らです。つまり、彼らの要求に応じたほうが、より日韓の対立は深刻化します。

そもそも、反対している人たちの大半が戦後生まれ。

ですよね。なんで生まれる前のことを思い出せるんでしょう。不思議です。輪廻転生でしょうか?

私も、生まれる前のことで謝罪を求められるのは非常に不愉快です。

そもそも、韓国は被害国じゃありません。

これを言うと右翼の人は怒るかもしれないけど、日本が中国やフィリピンやシンガポール等で酷いことをしたというのは、ある程度事実です。もちろん日本側にも言い分があるけど、結果的にある程度大勢の死者が出たのは事実。

でも韓国は違いますよね。同じ「植民地」でも、台湾は空爆を受けたりもしてるけど韓国はそれもないですし。強いて言えば終戦間際にソ連が攻めてきただけ。でも被害は北半分だけだから、やっぱり韓国は被害国じゃないわ。

そして韓国と台湾は、日本軍に参加していた兵士も大勢いますので、どちらかというと「加害国」です。

日本は自信を失っているのか?

旭日旗の問題とは直接は関係ないけど間接的に関係あると思うので言っていくと、よく「日本は経済的に沈む一方で、中国や韓国に追いつかれて自信喪失している」という説明がされることがあると思うけど全然違うと思います。

むしろ、中国や韓国が勝手に訳の分からん自信を持ちすぎて傲慢になりすぎていることが、私達日本人の反感を買っているだけではないかと。

いくら経済だけ発展しても国際法を守れない国は先進国の仲間に入れてもらえないよ。

インドの台頭によりスワスティカも復権する?

これも旭日旗の話とは全然関係ないけど、近年は「ハーケンクロイツだけではなく卍(まんじ、スワスティカ)もダメだ」というのが欧米、そして日本の風潮になっていると思います。

しかし、卍はヒンドゥー教では神聖な印です。インドが国際的に台頭して発言権を増したとき、欧米はインドに対して「卍を使うな」とは、言えないでしょう。

日本も、もともと「卍」への抵抗は薄いです。ちょっと前は「マジ卍」とかいう意味の分からない流行語もあったほどですからね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?