ジェンダー平等とイロモノ候補者

戸田市議の「スーパークレイジー君」が当選を取り消された。

この当選無効の妥当性については私は判断しかねるが、ただ1つ言えることは、このニュースによって彼の知名度は大きく向上したのは間違いない。

彼のようなイロモノ候補者は、かつては又吉イエス(又吉光雄)、羽柴秀吉(三上誠三)などが有名だったが、彼らは結局、一度も当選することなく亡くなった。

しかし近年、こうしたイロモノ候補が当選する事例が増えている。NHKから国民を守る党の代表を務める立花孝志氏や、港区議選に当選したマック赤坂氏、そして今回のスーパークレイジー君など。

だが、こうしたイロモノ候補者は、ほぼ全員、男性である。例外として、NHKから国民を守る党公認で立候補した人には、奇抜なパフォーマンスをする女性候補者もいたが、彼女たちは立花孝志氏の築いたフォーマットの上で踊っていただけであり、しかも奇抜さも他の独立系イロモノ候補に比べると数段劣るように思う。

私は別に、女性も選挙に出馬して奇抜なパフォーマンスをやれ、と言っているわけではない。

ただ、結果的に、そうしたパフォーマンスをしてでも選挙に当選してやろうとする、無謀としか言いようがない挑戦をする人が、男性に偏っているという事実を指摘したいだけである。

先月行われた千葉県知事選挙でも、イロモノ候補者が多数出馬したことで話題を集めた。そのうち2人がアベプラに出演して、なぜ選挙で奇抜なパフォーマンスをするのかを語っている。

我々から見れば単にふざけているだけのようにしか見えないが、彼らは真剣なのだ。

いや、誤解のないように言うと、真剣にふざけている。確固たる信念をもってふざけている。しっかりとした考えの下でふざけている。というのが正しいのかもしれない。

彼らの存在を「選挙を冒涜している」と考え、快く思わない人も大勢いると思う。しかし、イロモノ候補が出馬することで具体的な被害を受ける人は誰もいない。イロモノ候補を排除しようとすると、ますます「普通の人」も出馬しにくくなる。結局、彼らのことは容認せざるを得ないはずだ。

なぜこうしたイロモノ候補者は男性ばかりなのか。これも後天的に植え付けられたジェンダーロールなのか。もしかしたらそうかもしれないが、たぶん違う気がする。

男性の方が女性に比べて、リスクを恐れず、無謀なチャレンジをする傾向が先天的に強いのではないだろうか。イロモノ候補者が男性に偏っているのも、そうした傾向の表れなのではないかと思う。

当然、無謀なチャレンジの大半は失敗に終わるが、中には成功してしまう人もいる。そして、チャレンジが無謀であればあるほど、成功した人は桁外れの富と名声と権力を手に入れてしまう。

ジェンダー平等論者のいう「男性優位社会」って、多分このことを言ってるんだと思う。男性に比べてリスクを取りたがらない傾向にある女性が天下を取る可能性は極めて低いのは、当たり前ではないか。

以前にも、女性の起業家や女性の投資家は少ないという話をした。

いくら、女性の政治家や女性の管理職を増やしたところで、女性の起業家や女性の投資家が増えなければ、「男性優位社会」が改善される日は来ないであろう。たとえジェンダーギャップ指数が改善されたとしても、それは虚飾のジェンダー平等であって、資本主義社会では、総理大臣よりも投資家のほうが偉いのだ。

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