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看護師伝授◎病院受診時にお願いしたいことや緊急時の対応について

◎元動物看護師執筆◎

動物病院に来院する際に、飼い主様には気をつけてほしいことやお願いしたいことがあります。このことを守っていただけると、より効率の良い診察を受けることができると思いますので、ぜひ読んでいただけたらと思います。

動物病院では必ずリードやキャリーケースを利用する

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動物病院には、様々な動物が診察を受けに来ます。大人しくしている子もいれば吠えている子もいたりと、性格や行動はバラバラです。普段は飼い主様のそばで静かに座っている子でも、いつもと違う環境で緊張をしてしまい急に逃げ出したりしてしまうことも…。他のわんちゃんに吠えられてびっくりしてしまい、喧嘩になることもあります。このような危険を防ぐためにも次のことに気をつけてください。

●わんちゃんは必ずリードをつけるか、キャリーケースなどに入れる

散歩などでは当たり前のことですが、わんちゃんとお出かけする時は必ずリードをつけてください。待合で大人しく待つのが難しいわんちゃんは、受付にひと声かけてから病院の外で待つのも良いと思います。

また、大型のわんちゃんの場合は力がとても強いので、必ず行動を制御できる方が連れてきてくださいね。

●ねこちゃんは必ずキャリーケースに!洗濯ネットの活用もオススメ

ねこちゃんは、環境が変わると興奮したりパニックになる場合があります。そのような子は洗濯ネットに入れた状態でキャリーケースに入れて連れてきてください。診察時にパニックになって逃げ出してしまうという事故も防げます。待合などでも、キャリーケースから絶対にねこちゃんを出さないように注意してください。

動物病院に来たのに、危険なことに巻き込まれ怪我をしてしまっては意味がありません。大切な家族を守るためにもとても有効なことなので、ぜひ参考にしてくださいませ。

普段からお世話をしている人が病院に連れて行く

病院で問診の受け答えや先生と話をする時に1番大切なのは、飼い主様の言葉です。わんちゃんは言葉を話すことができないため、飼い主様がわんちゃんの代わりとなって体調面やどのような様子など伝える必要があります。そのため、普段からお世話していないと食事や排泄の状態、いつから具合が悪いか、今までの病歴などすぐに答えられず、診断が難しくなってしまいます。より的確に診断をするために、普段からお世話をしている人が病院に連れて行きましょう。

診断に必要となるものを持参する

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言葉を話すことができないわんちゃんのために、飼い主様は少しでも診断の参考になるものを持参してほしいと思います。獣医さんに多くの情報を伝えることで、的確な診断につながります。口で伝えるよりも目で見たほうが分かりやすい場合もあるので、小さなことでもぜひ持参してください。

●排泄物や嘔吐物

下痢をしている時や血尿をしている時などは、その排泄物を持参することで便検査や尿検査を行うことができます。排尿の場合はペットシーツやティッシュに染み込んでしまうと検査ができないため、スポイト容器に入れて持参しましょう。嘔吐物も、吐いた物によっては治療内容も変わってくるので、獣医に見せてくださるとよりスムーズに診断が受けられます。

●症状が出ているときの動画

家では症状が出ていても、病院では症状が止まっていて出ない場合があります。実際にその状態を見てみないと区別がつきにくい場合もあるので、症状が出ている時は動画を撮ることが重要です。咳・くしゃみ・震え・てんかん発作・足を痛がるなどの場合は特に動画をお願いしたいと思います。

●他院での検査結果や薬など

転院をされて新しい病院に来られた場合は、他院でした検査の結果や処方された薬などを持参されると、同じ検査を何回もしたり、不要な薬を避けることができます。スムーズな診察や治療のためにも、治療経過はとても大切なので、持参していただけるととても助かります。

救急の可能性がある場合は電話すること

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病院受診時に、飼い主様がわんちゃんの様子を見て救急の可能性があると思った時は、すぐ病院に伝える必要があります。病院では診察の順番を待っているわんちゃんたちがいますが、救急の場合は一刻を争う場合もあるので、順番を待っている時間はありません。もしわんちゃんの症状を見ても分からない場合や悩む時は、病院に相談してください。

家にいる時、こんな症状の場合はすぐに病院へ!

・呼吸が苦しそう
・けいれん発作
・食べてはいけないものを食べた(誤食)
・怪我をしてしまった
・熱中症の疑いがあるなど

このような状態の場合は、すぐに動物病院へ行かないといけないと焦ってしまう気持ちは分かりますが、まずは動物病院に連絡をするのが最優先です。どういった状態なのか、病院までどれぐらいの時間で着くなどを伝えておくことで、病院側もその症状に対する準備ができますし、来院後すぐに対応することができます。病院に来るまでの間の適切な対応や応急処置もお伝えすることができますので、まずは落ち着いて電話をしましょう。

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いかがでしたでしょうか?

みなさん様々な理由で動物病院に来られると思いますが、病院側からの気をつけてほしいことやお願いしたいことを守って、よりスムーズな診察を受けていただきたいと思います。

もしわんちゃんに異変があったときすぐかかりつけの病院に電話できるよう、目に入るところに電話番号を貼っておくとよりいいかもしれませんね。

●ライター:yuchimama
動物看護師の資格を保有
●編集:うしすけチーム

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