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子どもをやる気にさせるコツ

これは、あるお母さんからいただいた
ご質問というかお悩みです。
でも、よくあるケースだと思います。

「うちの子、どうして
勉強しないんでしょう?

小学校のときは、
学校の宿題ですけど、

毎日30分~1時間は
やってました。

テストの点も
悪くありませんでした。

でも、中学生になった今、
勉強時間は、ほぼゼロです。

部活から帰って来ると、
晩ごはんを食べて
ソファにバタン・キューです。

そのままお風呂も入らずに
寝てしまったり、

ようやく起きてきたと思ったら、
テレビを見たり、ゲームをしたり…

こんなですから、
テストの点は下がる一方です。

勉強したら?とちょっとでも
声を掛けようものなら逆ギレ。

もう、どうしたらいいか?
わからなくて、イライラします」

家庭教師を始めた頃、
ぼくも驚きました。

やる人はやるのですが、
中学生、高校生に
勉強時間ゼロが多い。

小学校のときは、
それなりにやっていたのに。

テスト前にやればいい方で、
ほとんどやらない子も。

テスト前日に、学校の宿題を
やっつけで片づけるだけ。

なかには、宿題さえも堂々と
スルーしてしまう子も。


●勉強が難しいから?だけじゃない

学校の授業が
わからなくなったことが

勉強しなくなった
キッカケかもしれません。

たしかに、中学の授業は
小学校と比べて速い。

学校で勉強する内容は
つながっているので、

一度、つまづくと、
そのあともわからなくなります。

でも、それだけじゃないと
ぼくは感じています。

ぼく自身もそうでしたし。


●劣等感がやる気を奪う

学校の授業について行けないと
すごく不安になります。

取り残された気持ち。

授業について行けないこと、
テストで平均点を取れないことは、
中高生にとって恐怖です。

・・・

取りあえず黒板をノートに写して
授業を受けているフリはしてるけど、

先生が何を言っているか?
わからない。

いわゆる「お客さん」状態。

先生に指されたらどうしよう?
友だちにバカにされたら…

こんな気持ちで、学校の授業を
毎日6時間も受けていたら、

劣等感のかたまりに
なってしまいます。

まして、家で、成績のことを
親から指摘されたら…

これではもう
気が休まる場所がありません。

・・・

子どもだって、
勉強しなくちゃ!とは
思っているものです。

でも、どこから手をつけたらいいか?
わからない。

不安な気持ちが強すぎて
勉強するエネルギーが残ってない。

そんな子が多いと感じます。

●勉強しないのは自己防衛本能

こうなると、
勉強から目を背け始めます。

自分の心を守るには
もうこれしかないんです。

いい訳や開き直り、
現実逃避してしまうことさえも。

「先生の教え方が悪いから」

「別におれ、勉強、興味ないし」

「数学の問題が解けて、
人生で何か役に立つわけ?」

強がっているようでも、
これも不安の表れです。

本気出してないだけだよ!
とアピールしていることも。

そんなややこしいこと考えないで
普通に勉強すれば?

親からしたら、
そう思いますよね(笑)

でも、子どもは子どもなりに
悩んでいます。

●勉強が得意な子だって悩んでる

これは、勉強が苦手な生徒さん
だけの話ではありません。

劣等感は勉強が苦手な子だけが
持っているわけではありません。

できる子はできる子で比べらます。
自分で勝手に比べてしまうことも。

また、

仲のいい友だちに抜かれた。

同じだと思っていた友だちが
急に成績を上げた。

親に兄弟や友だちと比べられた。

平均点が取れない。
(日本人は平均に敏感)

成績が下がった。

上位グループから取り残されて
やる気がなくなった。

などなど、劣等感を持つタネは
いたるところにあります。

とにかく、抜かれたり、
落ちぶれたと思われたくない。

●劣等感をケアする

人はある程度、
自己肯定感があれば、
やっていけます。

今の自分に
満足なわけではないけれど、

このままやっていけば
今よりきっと良くなる。

こう思えて、
自分なりにがんばれます。

また、お父さん、お母さん、
家族や友だち、周囲の人たちに
受け入れられていると
感じられることも大切です。

今のまま存在していいんだ
自分の居場所があると思えます。

のびのび、した感じ。

人はつい、人と比べてしまうので、
なかなか難しいけれど、
目指すのはここ。

・・・

でも、逆はツラすぎます。

劣等感ほどやる気を奪うものは
ありません!

劣等感を持ちながらなんて、
がんばれません。

普通は劣等感があったら、
自己肯定感が低かったら
やればやるほど苦しくなります。

・・・

この講座では、

・子どもの劣等感をケアする方法
・自己肯定感を回復させる方法

をお伝えします。

のびのび、楽しく、普通に!?
自分の力を発揮して、
勉強できるようにするには
どうしたらいいか?

ぼくの経験から、
ご家庭でお父さん、お母さんが
できること、

また、やってはいけないことを
お話していきます。

一生懸命さが空回りして、
お子さんの自尊心を傷つけて
しまっていることも多いものです。

●人はそんなにすぐには変わらない

こういったことは
とにかく継続が大切です。

ちょっとやって
すぐ変わるってことはありません。

そこで、この講座では、
大切なことは何度も繰り返し
角度を変えてお話します。

ぼくもそうなのですが、
いいと思ったことも、
少しすると忘れてしまうからです。

また、メールと同じ内容の音声も
ついています。

朗読しているわけではないので、
ちょっと違った雰囲気で楽しめます。

・・・

記事でも音声でも、
または両方でも!?

読んだり聴いたり
していただくうちに、

お子さんへの接し方が
少しずつ変わっていくと思います。

内容的には、
テクニック的なこともお話しますが、
考え方が中心です。

こう声を掛けるみたいな
表面的なテクニックを使っても、

考え方が整っていないと、
単なるほめ殺しみたいに
なってしまいます(笑)

・・・

長い期間、続けることで、
気持ちを維持する効果もあります。

読むと気持ちがラクになる
という声をご参加いただいた方から
いただいています^^

・・・

それでは、さっそく始めます!^^

この講座は全部で3部構成になっています。

まず最初は、勉強に対してネガティブな(否定的な)気持ちを持っている状態の子どもにやってはいけないこと(第1回~18回)

ぼくはここがいちばん大切だと思っています。よかれと思って、ついやってしまって、子どものやる気を奪ってしまっていることが多いものです。

そして次に、なぜ子どもはやる気を失うのか?(第19回~28回)

ここがわかると子どもに共感できるようになります。そういえば、自分もそうだった!と思い出すことができるかもしれません。

最後はどう対処したらいいか?(第29回~45回)

という流れです。

もちろん、タイトルを見て気になった記事から読んでいただいても構いません。

また、うまく行かないことがあったとき、その状況にあった記事を読み直すのもいいと思います。

全45回。第1回無料公開中です↓


第1回:勉強しなさい!と言わないと決める

音声版はこちら(4分55秒)
http://ushigomenobuyuki.com/kodomoyaruki/kodomoyaruki_1bennkyosinasaito.MP3

「そろそろ勉強したら~」

「いい加減、勉強しなさい!」

晩ごはんのあと、
子どもが勉強する様子もなく、
テレビを見続けていたら、
つい、言いたくなるものです(笑)

テスト前や受験生の場合は特に。
でも、言われた子どもは、

「うるさいなあ~(怒)」

「今、やろうと思ってたのに(怒)」

みたいな反応が多いのでは
ないでしょうか。

声に出して言うかは別として。

なかにはこんな状況を避けるために、
黙って自分の部屋に行ってしまう
子もいるでしょう。

では、言わなければやるかというと、
そう簡単ではありません。

こんなとき、
どうしたらいいでしょう?

・・・

「勉強しなさい」
と声を掛けたとき、

「そうだね~」
という雰囲気がないなら、

言わない方がいいと
ぼくは考えています。

普通、そんな雰囲気ないですよね。
あればそんなこと言わないです(笑)

「そうだね~」
という雰囲気のない子どもに、

「勉強しなさい!」
といっても、

「うるさいな(怒)」
と反発されるだけです。

言っても、プラスになるどころか、
マイナスにしかならないなら、
言わない方がいいですよね。

マイナスだけですから。

しかも、言うことをきかない子どもに
イライラして、つい、余計なお説教を
してしまうかもしれません。

今まで気になっていた、
こんなこと、あんなこと…

つもりつもった感情を
一気に爆発させてしまうかも(笑)

これでは、子どもはますます
頑な(かたくな)に
なってしまいます。

一方、親の方も、
怒ってしまった自分のことが悲しく、
虚しくなるだけです。

「また、言ってしまった」

「なんでいつもこうなるんだろう…」

・・・

「勉強しなさい!」とばかり
親に言われていると、

子どもは親にいつも見張られている
感じがして、

家でゆっくりくつろげなくなります。
そして、親を避けるようになります。

外食や買い物のときしか
寄ってこない(笑)

子どもだって、外ではいろいろな
ストレスを受けています。

家ではリラックスしたいはずです。

・・・

もし、こんな状態なら、まずは、

「勉強しなさい!」

と言わないと決める。
これがおすすめです。

言っても、プラスはなくて、
マイナスだけだからです。

ポイントは「決める」です。

決めちゃうんだから、
たとえ、子どもが勉強しなくても、
言おうかどうしようか選択肢がない
感じです。

でも、勉強しない子どもに
イライラがたまって、

つい、言ってしまうことが
あるかもしれません。

つい、言ってしまったときは、

「修行が足りないな(笑)」

と反省です。

ぼくも、つい、言いすぎたとき、
言いそうになったとき、
こう考えるようにしています。

こうすることで、
そう大崩れしなくなります。

この「大崩れしない」ってのが
大事だと思っています。

完ぺきにはできないものです。

でも、自分で気づいて反省できれば
いい方向に向かいます。

これができないと、
自己正当化して泥沼にはまります。

「子どもが悪いんだ」

「子どものためだ」

みたいに。

・・・

今回は「勉強しなさい!と言わない
と決める」というお話でした。

勉強に限らず、「○○しなさい!」
というスタンスをやめると、
実は、親自身が楽になります。

そして、子どもとの関係も
少しずつ変わってきます。

少しずつですよ。

もし、今、こんな状態だとしたら、
まずは、

子どもとの「関係を整える」ことから
始めていきましょう。

関係が整っていなかったら、
どんな言葉も届かないですよね。

次回は、どうして伝わらないと
わかっていながら、

「勉強しなさい!」
といってしまうのか?

そんなお話です。

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