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ヒトサラ9周年のメインビジュアルの制作工程を紹介します。

ヒトサラのデザイナー志津です。

ヒトサラ誕生9周年を記念してキャンペーンを打ちました。私は今回そのアニバーサリーにおけるメインビジュアルの制作を担当しました。進める中でいろんなアイデアがあったので、その時の思考と合わせて、制作過程の一部をお見せしようと思います。

昔は自分の作業工程を誰かに見せるのとか、恥ずかしさの極みでしたが、最近は「それをアウトプットすることで会社に貢献できるなら」と心を鬼に、体を畜にしてやってしまいます。叩かれるのは嫌だけど、、、

制作概要

掲載場所:USEN Mediaのニュース記事や、SNS投稿物のメインビジュアル
狙い:目立ちやすくクリックされやすいサムネ、概要と印象が伝わるビジュアル


では作り始めます。

まずはいつも通り、写真と合わせます。

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ヒトサラはプロのカメラマンが料理を撮影するから写真が綺麗。なので写真を活かしたビジュアルを好みます。これは9周年と9枚のお皿をかけてみました。フォーマットに入れるだけなので簡単です。

「1枚の皿(ヒトサラ)x 9周年 = 9枚の皿」

自らのダジャレを解説してるみたいだ、、、、//ω//)

ただ、今回訴求するのはキャンペーンなので、ベタ塗りパターンも。

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ヒトサラが写真で訴求するのは「美味しそう」とユーザーに感じていただくことを目指しています。シェフが作る料理を提供するお店を紹介しているので。

しかし今回は、キャンペーンのお得さを訴求するので、「美味しそう」という訴求はポイントがずれてしまいます。お店ではなく、ヒトサラのキャンペーンを紹介することに集中します。

コントラストを強めたパターンも用意。

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個人的にはこういうハッキリしたのが好き

ヒトサラPOINTが+9倍になるのはアプリ限定だったので、アプリに寄せました。

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ヒトサラアプリのアイコンと、スマホのモックアップを追加してアプリのキャンペーンを強めに訴求しました。やはり「○○円お得」みたいなベネフィットが明確な訴求は強いと思います。

モックアップがテキストと重なると可読性が下がるので、レイアウトを変更しました。

モックアップが背景に入り込んでしまったので、前景に持っていきました。

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背景写真とモックアップの両方があると、どっちに注目していいかわかりにくくなってしまっため、背景写真をベタに変更して、モックアップを引き立たせました。

コントラストを強めてみました(もはや手癖)。

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ここでディレクターからアドバイス。

「キャンペーンというよりも、アニバーサリーの優先度を上げた方がいい」

確かに、そもそもの要件はキャンペーンのビジュアルではなく、アニバーサリーのビジュアルでした。ヒトサラの9周年だからキャンペーンをやるのです。キャンペーンバナーは別のデザイナーが作るようなので、ディレクターからのアドバイスによって、本来の目的を再確認できました。

しかしここで、ジャストアイデアが爆誕。

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私は人間味のあるライティングを好んでしまいます。通常、コピーはディレクターやマーケターから入稿いただくものを採用するのですが、ここでは完全な個人的アプローチとして「こういうはどうですか?」というテンションのジャストアイデアを提案したくなりました。

誰かのハッピーバースデーは暖かいものであるのが自然

なんか、ヒトサラにメッセージを伝えてあげたくなったのです。9歳を祝う感情的な気持ちを込めると、それはそれで逆にヒューマンフレンドリーでキャッチーになるかなと。

調子に乗って、別のコピーも。

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ヒトサラにケーキをプレゼントしたい。

そんな思いで、ベタから写真に背景変更しました。

ベネフィットが伝わらないので、却下。

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私のお気に入りだったメッセージ案は早めに指摘が入りました。すぐに修正。

このおかげで「やらないこと」が明らかになったので、方向感は定まってきました。

ここで2つのキャンペーンの概要も追加。

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太っ腹なことに、このアニバーサリーで2つもキャンペーンを打ち出します。その腹の太さをユーザーに晒すべきということになり、概要を捻じ込みました。

これだと、やはり背景が写真だと訴求ポイントが競合しちゃいますね。。。

ベタへ戻しました。

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タイトルに「9周年」って記してあるから、背景は「9」だけでいいんじゃね?!

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シンプルイズザベスト。「9」だけドーンとやっちゃおうと思いました。どうせ背景なら雰囲気でOKじゃないでしょうか?

白文字パターン

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ここで別の方からクリティカルなアドバイスが入ります。

「もっと9周年をビジュアルで伝えたい。」


ぬおおおおおおおおおおおおおお!!!!

ここに来て9周年を持ち上げるのか、、、、こりゃレイアウト変わるぞ、、、、

ちなみに

・横から失礼します
・素人からの指摘
・「〜したい」という個人的な好み

デザイナーになりたての私は、上記がめちゃくちゃ嫌いでした。自分に自信がなかったせいか、人格を否定されているように受け取っていました。

しかし今となっては、上記の発言も有難いと思うようにしています。いろんな人と仕事をしていると、部外者・未経験・個人的といった要素は、実は価値があるものだと学びました。なぜならそこには自分には無い物の見方が詰まっています。これらは新しいアイデアが生まれるキッカケになります。

てか、素人・玄人の基準て何?っていう、、、

私はこの要望を受け入れ、なんとか自分ができる最大限のアイデアを絞り出すことができました。

それがこちら。

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左側のメインステージに9周年ロゴを主役として立たせて、暖かなキャッチコピーを上部に配置しつつ、2つのキャンペーン概要を捻じ込みました。

こんな情報量で読めるかなと不安に思ったので、フォントサイズを大きめにする工夫も。

ちょっとゴチャついた印象を受けますが、プロジェクトのメンバーからの評判が良かったので、このラフをベースに進めることになりました。

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社交辞令と言えど、超ありがてえです、、、、、、、、

よく考えると「素人に指摘されることは嫌で、褒められるのは嬉しい」って歪んだワガママですよね。みんなはゴールに向かって良かれと思って指摘してくれているわけだから、ネガティブに受け取る必要ないですよね。

嬉しくて、最後にスポットライトを飾りました。

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テキストを修正して完成。

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当時の自分よ、マジでお疲れ様でした、、、、、、


いかがでしたでしょうか?

かなり赤裸々に当時感じたことを記してみました。こうやって言語化して振り返ると、学んだことがたくさんあります。

特に「他者からの指摘」の価値は、デザインにおいてだけじゃない。

他の職種やいろんな場面においても指摘はたくさんあるはずですが、それを自分がどう扱うかによって、意味や価値が変わってくると思います。


そんな血と汗と涙の9周年キャンペーンをぜひご利用くださいませ。


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