ほんとうに最後のピースでありますように

ある日のこと、男の子紹介してあげるから遊びに行こうよ、と同僚が誘ってきました。カラオケが好きだと話すと、じゃあカラオケに集合しようという話に。

前から話してみたかったの、と彼女が話しかけてきてくれた時は嬉しかったけど、それは彼女が熱中している「ビジネス」に誘うための口実だったことを、私は知っています。あの手この手で仲間に引き入れようとしてくるのを私はのらりくらりとかわし続けていて、これもその一環であることには、気付いていました。

仕事が終わってから、近くのカラオケの入り口に集まります。メンバーは私を含めて5人。うち3人は彼女の「ビジネス」の仲間のようでした。
残るひとりが、紹介してくれるという男性。スポーツをやっているようでそこそこがっしりした体型の人物でした。
職業も聞いていたし、それは「ビジネス」とはおそらく関係なかったけど、わざわざ彼を見繕って紹介してくるということは、彼も仲間かもしれない。もし単なる知り合いで仲間ではなかったとしても、彼女の紹介で仲良くなったとしたら間違いなく延々と勧誘されるだろう。実は、最初からずっと警戒していました。

じゃあ何故わざわざ誘いに乗ったのかというと、単純にカラオケに行きたかったからです…。ゴミですみません(汗)。勧誘されずにただ遊びに行くだけならまあいいかな、と思ってましたし。この時は本当にそういう話はほぼ出してこなかったので、それはまあ助かりました。隙あらば勧誘しようとはしてきたけど、単に友達いなくて寂しいんだろうな、という雰囲気も感じ取っていたので、あまり無下にもしたくなかったのですよ、この時はまだ。


さて、メンバーも揃ったのでカラオケが始まります。ひとりで来ても四時間くらい平気で歌い続ける私は基本マイクを離さないタイプ。メンバーのひとりは歌が苦手なのか1曲も歌おうとしなかったので、その分も私が歌っとくか、くらいの勢いです←ゴミ

しかし、メンバーの様子からしてやはり警戒は解けない。私は定番の曲も入れつつ、誰も知らないようなマニアックな曲も容赦なく予約していきました。オタクが自分以外ひとりもいないのに容赦なく『鳥の詩』とか入れちゃいますよ!アニメもゲームも全然知らんのに気が付いたら歌えるようになってたんですけど何でですかね?!杉田かおるの方じゃないですよもちろん(笑)。
自分を貫くねえ、と軽く引いてる様子がメンバーの雰囲気から感じられましたが、あえて空気を読まない作戦を続けます。普段から読めてないでしょ、というツッコミはそっと風に流してください(笑)。

お開きの時間になり、自宅の近くまで紹介してくれた男性が車で送ってくれました。作戦成功。見事に連絡先を聞かれなかったです!私も聞かなかったけど!お互い好みじゃなかったってことでしょうけど、オタクは身を救うな、としみじみと思った経験です(笑)。って綺麗にまとめるんじゃない(汗)

まあ、彼らの方も最終的には勧誘に繋げるつもりだったかもしれませんしね。一応本当に紹介してくれる気もあったようで、わざと二人きりにされたのに気付いたりもしたのですが、だからこそ「マニアックな歌作戦」にさらにシフトしていったのでした。
ホントに全然勧誘と関係ないかもしれないし、一応紹介しようとしてくれるんだから、心が動く人だったらちゃんと考えようとは思ってたのだけど、心にさざ波も立たなかったのですよ、申し訳ない。たぶん向こうも同じなのでお互い様かな、と思うけど。どんな風に誘い出されてきたのかは私にはわからないですけどね。
うん、もし本当にビジネスとやらと全然関係ないのに私のために呼び出されたんだったらすみません…。


実はとある手相鑑定で「これくらいの時期に出会いがありますよ」と予言されていて、この話がその出会いに該当してたらやだなあ、と振り返ってみたんですけど、どうやらカスってなかったのでホッとしてます…。うん、変なビジネスとやらに巻き込まれるのは勘弁…。

じゃあ別に出会いがあったのかと問われると、実はちゃんとありました。出会いの時期ですよと言われた期間がとても長かったので、その期間が終わるまでずっと様子を見ていたのですが、何故そんなに期間が長かったのかも私の中でだいたい分析できてます。その出会いが正解だった場合ですけどね。
でもそれがそういう意味の出会いだなんて、私は全然わかってなかったんですよ。いや、本当は気付いてたんだけど、理解してなかったと言おうか…。うまく伝わるかしら…。
カラオケで会った人にはまっっっったく感じなかったショックと言おうか直感と言おうか、そういう感覚が強烈にあったのだけど、こういう直感って嘘も多いじゃないですか。だからスルーしてたんですけどね。今まで感じたことのない感覚だったけど、それでもスルーしちゃいました…。

ここには書かないけど、色々な話やら要素やらから、その直感はたぶん間違っていないのだけど…。それでもね、その人だけは「いやいや自分はそうじゃないよ」って思ってるかもしれないじゃないですか。何せ相手が私ですもん。その人が何を考えているのかわからない以上、一歩も進めないんですよね。無理に聞き出すのも押し付けるのもかわいそうなので…。

こんな時だし、私は「こんな時」の余波を受けてもう色々まずいので、会いたくても会えないし、確かめる勇気もないし、この不思議な物語はここで終わってしまうのか、どうなのか。たぶんきっととても素敵な風景が完成するであろうパズルに足りない最後のピース。それがないと絶対に完成しないのに、それを与えずにほかのピースばかり揃えてくるなんて、神様って奴は本当に意地悪ですよ。ねえ。

もし「やっぱりこのピースじゃありませんでした」ってパズルを全部ひっくり返されたとしても、私はそのピースがいつまでも幸せであることを願ってしまうでしょう。わずかな時間でも自分の人生に関わってくれたことだけでも、ありがとうと言いたい。もうそんな気持ちになる人に会うことはないと思うので、違いますってこのピースを取り上げられたら泣くだろうな。まあ泣くくらいは許してください…。

もうリミットまであまり時間もないけど、奇跡を待つしかない毎日です。どうかパズルが完成しますように。ずっとそのピースを探していたんだけどね、また間違えたのかなあ。もう泣いちゃう…。神様お願い、もう意地悪しないで頂戴…。

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主にフィギュアスケートの話題を熱く語り続けるブログ「うさぎパイナップル」をはてなブログにて更新しております。2016年9月より1000日間毎日更新しておりましたが、現在は週5、6回ペースで更新中。体験記やイベントレポート、マニアな趣味の話などは基本的にこちらに掲載する予定です。お気軽に遊びに来てくださいね。

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