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合理的配慮の迷路

簡単にいうと、障害のある人でも、健常者と平等に、安心して働けるようにするための配慮のことを合理的配慮という(障害者差別解消法)。

例えば、目の見えない人が、白状をもって通勤したいとか、音声ソフトを使って業務がしたいとか、、、そういう合理的に必要だと考えられるお願いを、合理的配慮という。

この合理的配慮、雇用する側(企業側)が障害者にとんでもな要求をされて困る。というイメージがあるかもしれない。配慮と言いつつ、お願いなわけで、どんなお願いが来るんだろう。ってドキドキ。どっちかというと、迷惑な感じなのかな。とか。

私は目に外からは見えないタイプではあるけど、やはり障害者なので、就活をしている今、合理的配慮について考える。

合理的配慮って、障害者はお願いしたいんだから、自分で分かってて当然でしょ! と思われるかもしれない。どんな配慮が欲しいか、自分でわからなくてどうする、的な。

でも、分からんのですな。

今までそんな特別な配慮がなくても生きてこられた、わけでなくても、そんなお願いしてもいいのか。これって、合理的なのかなと悩み、こんなにできないことがある、けど、それは具体的にどんな対策をしたら実際に働けるようになるのか、と言われると、悩んでしまう。または、社会に出たら、通用しないタイプの困り事であることが自覚できてなかったり。

例えば、朝起きれない。服薬の関係で朝がとても弱い。どんなに早くに寝ても、朝起きられない。という場合、「始業時間も遅くしてもらいたい」 。そういうわかりやすいものを合理的配慮としては、求めなくてはいけない。

雇用側がどんな配慮が必要かわからないように、障害者側も自分のことが分かってないと説明できないから配慮に結びつかない。

自分の障害の特性をずらずらっと並べても、理解されるわけでは無いし(当たり前なことに、じゃあ、どうして欲しいの?となる)、困り事を延々と書き連ねても、こんな面倒な人雇いたくない。というのが企業側の本音になるだろう。

健常者の就活と同じように、障害者の就活も自己理解が欠かせない。お願いすればいいんだから、簡単だよね。とはならない。困り事への対処には自己対処(自分で解決することができること)と、他者にお願いする配慮があって、それは自分の困り事がなんであるかを分かっていてこそ。

合理的配慮は、単にお願いするもの、というものではなくて、とても慎重に煮詰めて作り上げるもの。迷路にはまりこんで、困ってしまうことも珍しくない。

就活は誰にとっても大変なんである。

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