家族の大事な思い出を守るため、我が家はネットワークHDDを導入しました。
もし私が明日死んだら、私のデジタル情報はどうなるんだろう。
SNSから銀行や証券のネット口座まで、アカウントと複数のパスワードがないと開けない情報は多い。家族が困らないために今できることは何だろうとここ最近考えています。
亡くなった人のスマホやパソコンなどの端末や、端末やクラウドストレージに保存されたデータなどは、まとめて「デジタル遺品」と呼ばれています。私がデジタル遺品について初めて知ったのは、デジタル死生ライターの古田雄介さんとお話しする機会があった時です。古田さんの出された書籍も必見です。
私の場合、家族も両親もまだ若く、祖父母はスマホもパソコンも触らない人なので、喫緊の心配事ではありません。が、将来的には社会的に大きな問題になっていくだろうと感じました。
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「デジタル遺品」で揉め事に発展しそうなのはやはり相続の問題でしょう。
ただ個人的には相続よりも、家族の思い出が死後どのように残したら良いかという点に強い興味を持ちました。
もう少し具体的にいうと特にスマホの中の写真をどう管理するかという問題です。
我が家は私と妻、子どもの3人です。家族全員でiCloudストレージ200GBをファミリー共有して使っています。実はこれが今やばいのです。iCloudのストレージの大半を写真の保存に利用しているのですが、すでに容量が逼迫してきています。しかもここには一眼レフやビデオカメラで撮影した写真や動画、文書などのデータが含まれていません。すべてを足すと、2TBを超える可能性があり、iCloudストレージを最大にしても足りないことに気づきました。
どうやったら家族のデータ、特に思い出の写真を守っていったらよいか。いろいろ考えた末、ついに我が家もNAS(Network Attached Storage)を導入することに決めました。NASとは、ざっくり言えばネットワーク上のHDDです。
4TBのHDD2つのRAID1、メモリを増設して6GBにしてここ1ヶ月データ移行作業を続けています。大体のデータは移し替えたものの、iPhoneの写真の移行作業にかなり時間をとられています。
私と妻のスマホの写真、すべて足したら3万枚に達していました。
塵も積もれば山となる。塵と違ってデータに体積はありませんから、山になっていることにすら気づけないのが恐ろしいところです。
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改めて、最初の問い。もし私が明日死んだら、私のデジタル情報はどうなるんでしょうか。iCloudの契約は私、支払いのクレジットカードお名義も私。死亡したからといってクレジットカードがすぐに解約になるわけではありませんが、共有アルバムの写真は厳密には家族が所有しているわけではないし、私所有の写真を移動させようとしてもすぐに移動させる時間も心の余裕もなくなっているでしょう。
法的な話を十分に理解していなくても、面倒なことになることだけは想像に難くありません。
NASにすることでバックアップ等の新たな手間も発生しますが、それでも家族の所有物はモノだろうとデータだろうと守っていきたい。
そんな気持ちは共感していただけるでしょうか?
最後まで読んでくださってありがとうございます!