障害者雇用の求人はなぜ「低賃金」で「正社員募集」が少ないのか?
わたしも初めて求人を探したとき、低賃金かつ契約社員の募集の多さに驚きました。貯金をしつつ1人暮らしをして正社員で働くなんて夢のまた夢なのかな…と途方に暮れたのを覚えています。
ただ、色んな転職エージェントさんと話したり、入社後に人事の方からお話を聞いて「なぜ正社員募集がないのか」「なぜ低賃金なのか」理由を知ることができました。
今日はそのお話をしたいと思います。
■長期で働ける人材かわからないため、早期離職が不安
結論から言うと「長期で働ける人材かわからない」から、まずは様子見ということで低い給与の契約社員で採用する会社が大多数とのことです。
とくに精神障害者は職場に合う合わないといったことがメンタルや身体に出やすいですし、もし合わなかった時は早期退職になってしまうのが懸念だという人事の声がありました。
わたし自身、本当に合わない会社は1ヶ月も持たずに心身に支障をきたしてしまい短期離職したり、数ヶ月は頑張っても最終的に適応障害になって胃腸症を発症してしまったことがあるので耳が痛い話です…
もちろん精神障害に限らず身体障害のある方も「働いてみたらバリアフリーが行き届いてなかった」「通勤が体力的に辛い」などちょっとしたミスマッチが大きなストレスになり、退職に繋がってしまうかもしれません。
■多額の費用をかけた採用、人事も失敗したくない
障害者雇用とはいえ会社の人事も転職エージェント等に紹介料を払って良い人材を紹介してもらい、時間をかけて面接し、人を採用しているわけです。
その紹介料は年収の1/3〜2/3と聞いたことがあります。
仮に月給20万円・ボーナス無し・契約社員の障がい者雇用の人材だとしても20万×12ヶ月=240万、その2/3は160万円です。そしてここに人事担当者の人件費などもかかってきます。
最低80〜160万円も転職エージェントに紹介料を払ってやっと採用した人材が、職場に合わなかったからといって6ヶ月〜1年以内に辞めてしまったら人事部にとっても大きな痛手ですよね…
そのため、1〜3ヶ月の試用期間とは別に、障害者雇用の人材は最低でも1年働けるかを見ているのだと思います。
■1年間は試用期間と考える
ということで、障がい者雇用の場合「1年間は試用期間として契約社員で働く」と捉えて、最終的に正社員登用してもらうことを目標に長期目線で求人を選ぶことをおすすめします。
プライドが許さないかもしれませんが、契約社員は嫌だから応募しない!というのはもったいないと思います。(わたしがそうでした…)ぜひ視野を広くして応募してみてください。
もちろん、契約社員募集だとしても「正社員登用あり」の求人を選ぶよう注意です。
そして面接時やエージェントを通してでも「正社員転換した前例があるか」を聞いて、口だけじゃなく会社にも人材を育てる気があるのか確認するのがおすすめです。
◇経験談:正社員登用され、100万以上昇給できました
ありがたいことにわたしは入社1年で契約社員から正社員に転換し、年収も100万円以上昇給することができました。賞与があるのが嬉しいですね。
知り合いやSNS上でも6ヶ月〜1年働いたタイミングで正社員登用されたり、年収がぐんと上がったという方を何人か目にしています。
SNSには酷い扱いを受けたというマイナスな声も多いですが、きちんと頑張りを評価してくださる会社もありますのでご安心を…!
転職活動は大変かと思いますが、ここは人生の頑張りどころ。生きづらさを抱えた皆さんが幸せになれますように応援しています🍵
社会復帰を目指しているところなのでコーヒー1杯のサポートをいただけたら泣いて喜びます。いつかエッセイ本を作ることが夢です。