天然な人は地球を救う
今日、テレビをつけると24時間テレビがやっていた。
少し見ていると、
「 あの人に会ってみたい 」
というコーナーがやっていた。
もし私自身がこのコーナーに呼ばれたとしたら、
誰に会いたいって言うかなと、ふと考えてみた。
何人か浮かんだが、
なぜか今、1番会いたいと思ったのは、
昔、20代の頃に障害者福祉の仕事をしていた時に
一緒に働いていた、天然の先輩だと思った。
コロナ禍、人手不足で仕事は忙しく、
余裕がなく、どんどん追い込まれている。
そんな時、
あの先輩の天然さを味わうことができたら、
笑って仕事ができそうだなと、ふと思った。
時間が経った今でも、
そう思わせてくれる天然の先輩だ。
先輩に天然と言ってしまうのは、
失礼なことかもしれない。
しかし、
私が人生で出会った人の中で、
1番の天然さん。
思い出していくと、たくさんあるのだが、
まず思い出すのは、
出勤し、ロッカー室に入ると、
天然先輩が先に着替えておられた時のこと。
「 おはようございます!!」
と挨拶すると、
先輩は床に正座し、丁寧に何かをたたんでいた。
「 お〜、うりも君おはよ〜 」
と、こちらを見ずに下を向いたまま返事をされた。
「 どうしたんですか?」
と私が質問すると、
「 車で出勤して降りようとしたら、
自分がパジャマだったことに気づいて。
今日の夜もこのパジャマを着たいから、
シワになったらいけないので、
たたんでるところやねん 」。
とおっしゃる。
自分でも驚いて、車の中で仕事着に着替えて、
ロッカー室に来たとのことだった。
ボタンの着いた、パジャマらしいパジャマ
だったことを今でも覚えている。
朝から爆笑してしまった。
あと、言葉の間違いも多い方で、
女性の施設長のことを
「 お母さん!」と小学生のように
呼んでしまうことはよくあることで、
自己紹介の時に、自分の下の名前をも
間違えてしまうこともあった。
本当は「つよし」なのに、
「 たけしです! 」と普通に言うので、
急いでツッコんだものでした。
その当時、プライベートで先輩の家に
集まって何人かで遊んだことがあり、
その時も天然を発揮され、
「 職場のスタッフの人のイメージを色で例える 」
みたいな話になって、
それぞれ紙に書きだして、
1人ずつ発表しようという流れになり、
みんな書き終わったのだが、
先輩だけ、なかなか書き終わることができないでいた。
例えば、
うりもは青色、とか
食いしん坊な人は黄色とか、
ゴレンジャーに例えて、
色を決めていったり、
いくつか考える方法はあり、
難しく考えず、
気楽にその人の印象で、
決めてもらってよかったのだが、
先輩は真剣に考え込んでいた。
下を向いたまま腕を組み、
じ〜っと紙を見つめていて、
なかなか書き終わらないので、
「 先輩、そんなに難しいですか?
気軽にパッとイメージで書いて
もらっていいんですよ! 」
と言うと、
「 いやー、ごめん、俺なかなか思い出せなくて〜 」
とおっしゃり、
「 思い出せない??」
という発言がよくわからなかったので、
途中だったが先輩の紙を見せてもらった。
するとそこには、
赤・・・
青・・・
黄・・・
紫・・・ 紫式ぶ
黒・・・
と書いてあり、
「 そりゃ、難しいでしょうね〜 」
と、みんなで爆笑したことがあった。
「 紫は紫式部ってすぐ出てきたんやけどな〜 」
と、間違いを伝えた後でも言っておられた。
そんなプライベートでも変わらない先輩が、
好きだったし、
その当時もよく笑わせてくださり、
とても助けて頂いた覚えがある。
私は天然と呼ばれる方が大好きだ。
バカにしているということではなく、
本当に、自然にその場を明るくしてくださる存在で、
私にとっては、
本当に助けていただける存在なのです。
1人天然の方がいるだけで、
私はとても気が楽になる。
その場のコミュニケーションが円滑になる。
特に自分が苦しい時期には、
癒しをくれる存在。
私だけではなく、
地球にいるすべての方が、
そう感じられているのではないだろうか。
私には真似できないコミュニケーションの取り方。
頭が上がらない。
「 天然な人は地球を救う 」。
私は本気で思っている。
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