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ランジャタイに学ぶ反復の底力:Day 3

基本的に反復が苦手です。
毎日決まったメニューを繰り返したり
ルーティンワークは苦痛でしかなく
同じことを何回も言われるとか重複も大嫌い。

依存性が高いと言われるお酒やゲームでさえ
長続きしませんでした。
アルコールだろうがギャンブルだろうが
依存するほど継続できるというのは
一つの才能だと思います。

単純に飽きっぽいのもありますが、
物事が前に進まず停滞している感じが居心地悪くて
今日と明日が同じでは耐えられない性分なのです。

とはいえ勉強でも運動でも、
日々の積み重ねの大切さはわかっているので
嫌だけれどやらなくてはならない
必要悪なのだとあきらめていました。

それがランジャタイの芸風に触れたとき、
生まれて初めて、
反復というものがいかに力を発揮するか思い知ったのです。

もしランジャタイが20代前半とかだったら
これがそんなにすごいことだとは思わなかったかもしれません。
でも二人は共に30代中盤〜後半にさしかかった年齢。
三十路を超えてあの芸風をやり続けるというのは
並大抵のメンタルではできない気がします。

ランジャタイの漫才はいわゆる笑いのメソッドには沿っていません。
こういうふうにボケてつっこめばこうウケる、
という既存の論法やフォーマットにはかすりもしていない。
そうではなく、彼らが自分たちのスタイルを貫き通すことで、
そこに既成事実が出来てメソッドが生まれていく。

それは新しい文法を作ると同時に、
これが面白いのだという新しい価値観を作る作業でもあります。
時間がかかるのは避けられません。

それでも二人がここまで続けてこられたのは、
自分たちの好きなことをやっていたからだと思います。
ウッチャンナンチャンもダウンタウンも忍たま乱太郎も。

ですがある程度生きてくると、
好きなものを好きでい続けることさえ
難しく感じるときがある。

自分の面白いと思っていることが
他人から受け入れられなかったとき
自分を信じきれなくなってしまう。
そうすると、自分の価値観よりも他人の反応を優先し、
心が折れて自分を捨ててしまいそうになる。

だからこそ、ランジャタイのやっていることが、
とんでもない偉業に思えるのです。

*つづく

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