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幼なじみという呪い。⑧【呪いは愛】

今回の記事はこれまでのシリーズのまとめ、総括になります。

前回まではこちら

元ネタ 幼なじみという呪い。①【導入編】
1話目 幼なじみという呪い。②【はじまり】
2話目 幼なじみという呪い。③【好きでしかない】
3話目 幼なじみという呪い。④【ウソの友情と幼い性愛と】
4話目 幼なじみという呪い。⑤【そしてメンヘラへ……】
5話目 幼なじみという呪い。⑥【私の結婚話】

前回


幼なじみという呪い。

前回書いたような思い、気持ちを抱えてる人なんてたくさんいるかもしれない。言えなかったことがある、伝えたいことがある、でも心残りがありながら適度に忘れて日々生きてるんだよ、そう思ってる人も多いかもしれない。

最近、世の中がバタバタしていて生死について考えることも増えた。そうすると私の場合はリアルなこれからではなくて過去に思いが及ぶことが増える。これまで私は、ヤマピーだけではなく色んな後悔を残してきている。それでもこの「幼なじみ」という呪縛のようなものが、ずっとこびり付いているんだ。何かの度に現れる。忘れた頃に現れたりする。

幼なじみという関係性だけなら、他にもいるのに。こんな強烈な思い出と後悔を残したのは彼だけ。そして、気持ちを伝えられていないというのも大きいと思う。例えば、ちゃんと告白して振られたとか。もしくはもっと早い時期に告白して付き合うようなことがあれば、結婚してなければ元彼ということになる。私は元彼には執着しない。


幼なじみという言葉の特別感はズルい。人に話す時なんかもずっとその特別感がくっつくから、ヤマピーも特別な人になってしまう。こうやってここに書いたことで一旦どうにかなる気もするが、たぶんまたとてつもなく思い出す時がくる。

例えばたまたま、友達が彼と同じ大学出身だと知ったとき。しかもその友達が誕生日まで彼と同じだったり。

急に、なんで!?ってタイミングでボロボロと思い出せる項目が出現してしまう。普段、ここまでの事そうそう起こらないのに。まるで、呪いによる引き寄せだ。


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そして私はいま、ヤマピーと一緒に通っていた学校の校区内に住んでいます。実家から近いところ。

彼が14歳まで住んでたアパートもまだ健在で、よく行く本屋さんのすぐ近くだ。もちろんそこにヤマピーはもう住んでいない。中学からの帰り道、遠回りしてこの辺りまで一緒に歩いてたことを思い出す。途中に寄っていた公園も変わらずにある。生活圏内で、思い出すものが多すぎる。それでも夫と毎日暮らす内に慣れてきて、そんな風景に切なくなることも少なくなった。


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この呪いを解くにはきっと、もう本人に会うしかないのだ。その方法はきっと複数あるし、あとは私のやる気だけ。

私は本当は、この呪いを受け入れているのかもしれない。克服しない方がずっとネタになるってズルい考えとか。このまんまの方が悲恋の妄想に浸ることもできる。なにより、わざわざ嫌な思いをしに行くことをやらなくていい。わざわざ、私のこと忘れて奥さん子供と過ごしてるヤマピーに、彼にとってはどうでもいいことを伝えに行くなんて。

となると、呪いというのは
実は呪いなんかじゃなくて

鎖と思っているものは
赤くはなくても糸くらいのもので……

そう言えば、自分で書いていたな

一緒に過ごす期間が長いほど
愛は育つ
距離や期間が離れても、
愛は有効

相手にそれを示すとき
離れている時間が長いほど
愛は呪いになりやすい

愛は全ての感情の発生源であり、
愛があるからこそ呪いも生まれる

愛とはから抜粋


幼なじみという呪い。

それは、私が勝手に呪いとして受け取ったもの。

この呪いの発生源の愛は、これまでの私ときっとヤマピーのもの。愛というととても重い感じがするけど、人間が行動する時の感情の発生源は全て愛からだ。過去の2人について読み返すと、どう見てもほとんど愛情で動いている。距離も時間も離れて、現在では呪いだと認識して受け取ってしまっているんだ。


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これを書き上げようという時、不思議なことが起きた。正体不明の「玉」を洗面所で踏んづけたのだ。透明な玉は、なにかの飾りとして付いていたもののように見える。ただ一向になんの飾りなのか思い出せなくてわからない。辺りを見回してもそれらしき物は無いし、さっきまでそこに玉は無かった。少々オカルトチックでスピリチュアル的でもあるがこれは、彼との思い出は宝石のようなものじゃないか、それが今こうやって文章化したことで終わりを迎えたんだよ。それが形となって現れたんだよ。そんな解釈ができるな、と思った。


呪いだと言い続け呼び続け、縛られるのならそれはそういう特殊プレイとして楽しめばいい。本人に会って言いたいこと伝えて決着つけたいならば、それはそれでまたひとつ、ゲームのようなもの。本当はもう、終わっているんだ。

「玉」が現れたことで、呪いは祝い=祝福になったと感じた。きっとこの一連の記事が、これからの私を祝ってくれるきっかけになるだろう。



最後に(言い訳など)

ただ、今の社会的な混乱に疲れたことから書き始めたシリーズでした。思い出の彼のことを書いている間はそのことに夢中になれて、色々な情報に振り回されるしんどさからも解放されました。それだけでも有意義な時間だった。

タイトルを決めてから、最後どうやってそこに持っていこうかなぁとそれが一番の難関でした。ある程度まで書いてイケそうだなと思ったから①と②を公開したわけですが、その後この⑧を完成させています。そこそこ大変でした。玉を踏んだ云々から急に怪しい方向に行ってしまったけど、それも私らしさという感じだ。

フィクションとして書いているとは言え、私が当時思っていたことや感じていたことなんかはほぼそのままなのでかなり恥ずかしいです。公開して気づきました。でも下書きでここまで書いたのでね、全部出すことに意味があるかなと思ったのでそのまんま出すことにしました。大丈夫、そんなに読んでる人いないから。笑


ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。自粛ムードの中、少しは暇つぶしに役立ったでしょうか?こんな私ですが、これからもよろしくお願いいたします😊

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