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9月5日(水)常連さん、っていいものだな。

7月、8月の間、週2回は通っていたカフェがあった。誕生月にはドリンクが1杯無料になるとかでメンバーカードまで作ってしまったし、何を食べてもハズレがないのですっかり気に入っていたのだ。

すっかり顔も覚えられていて、いつもレジにいる笑顔が素敵なお兄さんと、2階が定位置のまだ見習いのお姉さんとはときどき話すようになっていた(見習いというのも、話す中で判明した)。

だがここ2週間ほど、足を運ぶことはなくなっていた。

自転車が盗まれて移動手段が絶たれてしまったり、オフィスが移転してカフェから遠くなってしまって、足が遠のいていたのだ。

今日は少し集中して片付けたい作業があって、久しぶりにそのカフェを訪れてみることにした。

中途半端に顔見知りになると、久しぶりに会うときに途端に気まずさを感じてしまうタチなので「(どんな顔をして入ろう...)」なんて緊張したりしていた。意を決して注文へ向かうと、レジにいたいつもの店員さんが「日本に帰ったのかと思った〜」なんて言ってくれて、一瞬びっくりする。

こちらでは外国人なので目立つというのもあるだろう。日本ではこれまでお店の人がそうやって覚えてくれて、声をかけてくれたことなんてなかった。今なら「常連さん」を目指したくなる気持ちがわかる気がした。

私は人付き合いがあまり得意ではないので、フレンドリーな店員さんの態度は正直苦手と思っていた。だから同じ飲食店や美容室に通うようなことはあまりしたことがないくらいだ。けれど郷に入っては郷に従えというか、カンボジアに住み始めてからは、フレンドリーに話しかけられることがまったく苦に思っていない自分がいる。

もしかしたら私はもう、人見知りじゃないのかも。海外での生活で、そんな無敵感をときどき感じている。

もしいただけるなら......都心までの交通費にさせてください......