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【ヴィヴァルディ】クラシック音楽を学ぼう#001|バロック音楽の作曲家1/3

初心者は「標題音楽」から学んだ方がいい

クラシック音楽が現代のビジネスパーソンにとって難しいと感じられる理由は「絶対音楽の性質にある」と言っても過言ではないと思います。

私を含む多くのビジネスパーソンは、日々の業務で明確な目的やゴール、具体的な成果を追求しています。しかし、クラシック音楽、とりわけ「絶対音楽」においては、明確な意味や物語が提示されることはなく、音楽そのものがそのまま目的となっています。

絶対音楽」とは、特定のテーマや物語に基づくことなく、純粋に音楽そのものの美しさや構造を楽しむためのものです。ベートーヴェンの交響曲やブラームスの室内楽作品などがその代表例です。

彼らの音楽は、抽象的であり、リスナーに明確なメッセージや意味を伝えません。そんなことを考えて作曲していたわけではないのです。その代わりに彼らは、音の配列、リズム、ハーモニーが生み出す感覚や情緒を、如何に表現するかということに心血と情熱を注いでいたわけです。

これに対して、ビジネスの世界では「意味」や「目的」が非常に重要視されます。プロジェクトの目的、データの意味、会議の成果など、すべてが明確に定義され、共有されるべきものです。

このため、ビジネスパーソンは音楽にも同様の明確な「意味」を求めがちです。しかし、絶対音楽にはそのような意味がなく、むしろ意味を超越した抽象的な芸術表現であるため、私たちとって難解に感じられるのです。

現代のクラシックコンサートで演奏される曲の多くは、絶対音楽が占めていると言われているそうです。正確にはわからないのですが、あくまで概算としては、およそ70-80%が絶対音楽であると考えられます。

では、「じゃあ絶対音楽から聴き始める方がいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には、絶対音楽の難解さゆえに、初心者にはハードルが高いことが多いです。

そこで、ビジネスパーソンがクラシック音楽に取り組むには、まずは「絶対音楽」ではなく「標題音楽」から始めることをお勧めします。「標題音楽」であれば、音楽を通じて具体的なイメージや物語を楽しむことができ、その後に「絶対音楽」へと理解を深めていくステップを踏むことができます。

その「標題音楽」(プログラム音楽)とは、特定の物語やテーマを持つ音楽であり、今回ご紹介するヴィヴァルディの『四季』のように、聴衆に具体的なイメージを与えることが目的です。ビジネスパーソンにとっては、このように明確なテーマや物語がある音楽の方が理解しやすく、受け入れられやすいかもしれません。

というわけで、本記事ではそのヴィヴァルディと『四季』について学んでいきます。まずはヴィヴァルディという人が生きた時代背景と、彼がどのような音楽学的な区分に属しているかを、簡単に見ていきましょう。


バロック時代とはいつ頃?

音楽史を仮にCHAPTERで分けて捉えると、以下のようにまとめることができます。

CHAPTER1(1600年以前)
CHAPTER2(17世紀・18世紀)
CHAPTER3(19世紀前半)
CHAPTER4(19世紀後半)
CHAPTER 5(20世紀前半)
CHAPTER 6(20世紀後半から21世紀)

ですからバロック時代はCHAPTER2に該当します。もう少し詳しく把握したいという方は以下をどうぞ。

だいたい1600年~1750年頃がバロック時代と言われているのですが、これは日本における、関ケ原の戦い(1600年)から江戸幕府の八代将軍吉宗(1716年~1745年)までの時代とほぼ重なっている、と言えばイメージしやすいでしょうか。

バロック時代というくらいですから、厳密にはクラシック時代とは異なるわけで、ではクラシック時代とはどの時代をスタートとするのかと言えば、それは、ハイドン、モーツァルト、ベートヴェンが活躍した時代以降を指します。ですから本記事でご紹介するヴィヴァルディ、次回以降でご紹介するヘンデル、バッハの次の世代からクラシック時代は始まるのです。


バロック音楽の三大巨匠


バロック音楽の三大巨匠が生きた時代


では、なぜバロック時代の説明から始めるのか?その理由は、「クラシック音楽の全体像を理解するために重要な基盤とされている」からです。

クラシック音楽の歴史は、時代ごとの特色や作曲家たちの影響を受けながら進化してきました。特にバロック時代は、その後のクラシック音楽に多大な影響を与えた重要な時代であり、ヴィヴァルディをはじめとする作曲家たちが音楽の形式や表現方法を大きく発展させた時期です。

この時代を学ぶにあたって絶対に覚えておきたいのが、「協奏曲(Concerto)の開花」です。その代表が、本記事で取り上げるヴィヴァルディの『四季』です。

協奏曲とは、ピアノやヴァイオリンなどの独奏楽器とオーケストラが協演(あるいは競演)する音楽のことです。この協奏曲が、後の古典派、ロマン派、そして現代へと連綿と続いていくことになります。

バロック時代の音楽はまた、現代のクラシック音楽の聴き方や楽しみ方にも大きな影響を与えています。ビジネスパーソンがクラシック音楽を理解するためには、このような歴史的な背景を知ることで、音楽の深い構造や意図をより良く理解できるようになるのです。

ですからまとめれば「バロック時代 + クラシック時代 = 広義のクラシック時代」と覚えていただければOKです。


バロック音楽とは?

バロックとは、ポルトガル語の「バロッコ(barroco)」に由来し、「歪んだ真珠」を意味する言葉です。この言葉は、当初、過剰で装飾的な芸術様式を批判的に指すために使われていましたが、後にその独特な様式が芸術史上重要視されることとなり、肯定的な意味で使われるようになりました。こうしてバロック音楽という名称は、17世紀から18世紀にかけて発展した音楽様式を指すために用いられました。

地域的には、バロック音楽はイタリアを中心に発展し、その後、ドイツ、フランス、スペイン、イギリスなどヨーロッパ全域に広がりました。それぞれの地域で独自の音楽スタイルが生まれ、例えば、イタリアではオペラが、ドイツではバッハのような器楽音楽が発展していきました。

歴史的には、この時期は宗教改革と対抗宗教改革の時代でもあり、カトリック教会は芸術を通じて宗教的影響力を強化しようとしました。また、絶対王政の時代でもあり、王侯貴族たちは自らの権力を示すために壮大な音楽を好み、また支援しました。


アントニオ・ヴィヴァルディ
~色彩豊かな情熱家

こんな演奏は今まで聴いたことがない。
これから先もこれに匹敵するものはないだろう。

ヨハン・フリードリヒ・アルマント・フォン・ウッフェエンバッハ
1715年ヴィヴァルディのソロ演奏を聴いて

ヴィヴァルディと言えば、まず真っ先に頭に浮かぶのは、彼の代表作である『四季』です。この作品は、クラシック音楽の中でも特に有名で、多くの人々に親しまれています。認識できていないだけで、試しに流してみると「あ!この曲知ってる!」と気付かれる方は、かなり多いと思います。

ヴァイオリン協奏曲として書かれた『四季』は、各季節を音楽で表現したものであり、豊かな表現力と技巧が光ります。ヴィヴァルディの作品は、バロック音楽の特徴であるリズム感や華麗な装飾音が際立ち、彼の音楽は聴く者に鮮やかなイメージを喚起させます。

さらにヴィヴァルディは、ただ作曲家として名を残しただけでなく、高名なヴァイオリニストとしての卓越した技術を持っていました。また、彼は音楽教師としても活動しており、特に孤児院での教育活動は熱心だったとされています。しかしながら傲慢な気質を持つ彼は、しばしば経営層との対立を生んだそうです。


生い立ち

アントニオ・ルーチョ・ヴィヴァルディは、1678年3月4日、イタリアのヴェネツィアに生まれました。彼の父、ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィヴァルディは理髪師であり、また才能あるヴァイオリニストでもありました。

父の影響を受け、ヴィヴァルディも幼少期から音楽に親しみ、特にヴァイオリンの腕前を磨きました。ヴェネツィアは当時、音楽文化が非常に盛んな都市であり、彼が生まれ育った環境は、後に彼が大成するための土壌となりました。

そんなヴィヴァルディは、若い頃から健康が優れず、特に喘息に悩まされていました。しかし、この体調不良が逆に彼を音楽の道に進ませるきっかけとなり、15歳で神学校に入学し、聖職者としての道を歩み始めました。

彼は、1703年に司祭に叙階され、通称「赤毛の司祭(Il Prete Rosso)」として知られるようになりました。この名前は、彼の特徴的な赤い髪に由来しています。司祭としての活動を行う一方で、彼は音楽家としてのキャリアも追求し続けました。こうしてヴィヴァルディの音楽は、彼が生涯の大部分を過ごしたヴェネツィアだけでなく、ヨーロッパ全土で広く知られるようになっていきます。

彼の初期の名声は、1705年に出版された彼の作品集『Opus 1』によって確立されました。これは彼の最初の作品集であり、ヨーロッパの音楽界に彼の名を広めるきっかけとなりました。

その後、1711年に出版された『調和の霊感』(L'estro armonico)は、彼の名声をさらに高めます。この作品集は「12の協奏曲」から成り、特に彼の革新的なオーケストレーションとソロの使い方が際立っているとされています。

残念ながらまだ私は聴いたことがないのですが、書籍によると「この作品集は、後に『四季』として結実する彼の音楽的発展の重要な段階を示しており、協奏曲に対する彼の独自のアプローチがさらに洗練される過程を垣間見ることができる(筆者訳)」と書かれています。クラシック音楽の初学者である私より先を行かれている方は、一度聴いてみるのも良いかも?

この『調和の霊感』は、イタリア国外でも非常に高く評価され、特にドイツの作曲家ヨハン・ゼバスティアン・バッハに大きな影響を与えたといいます。バッハは、ヴィヴァルディの協奏曲を自らの作品に編曲し、その技法を学ぶことで、自身の音楽を深化させました。これはビバルディの凄さが際立つ最もわかりやすい事例の一つだと思います。

ヴィヴァルディは、その生涯を通じて多くの作品を発表し、大きな名声とともに多額の収入を得ました。しかし、その一方で、彼は多くの資金をオペラ制作に費やし、しばしば散財しました。特にオペラの上演には莫大な費用がかかり、これが彼の財政状況を悪化させる原因の一つとなりました。

彼自身の経済的な状況が悪化する中で、ヴィヴァルディは新たな機会を求め、オーストラリアはウィーンに移住することを決意しました。この決断には、神聖ローマ皇帝カール6世との関係が大きく影響していました。カール6世はヴィヴァルディの音楽を高く評価しており、彼を宮廷音楽家として迎え入れたいと考えていたのです。

カール6世(1685 - 1740)は、ハプスブルク家の神聖ローマ皇帝として、1711年から1740年まで在位しました。彼は神聖ローマ帝国、オーストリア大公国、ハンガリー王国、ボヘミア王国などの広範な領土を支配しました。

カール6世の統治時代は、経済的には比較的安定していましたが、スペイン継承戦争やオスマン帝国との戦いなど、多くの戦争を抱え、財政的に厳しい状況に陥ることもありました。また、彼は文化と芸術の保護者でもあり、ウィーンの音楽や建築の発展に寄与しました。

しかし、ヴィヴァルディがウィーンに到着した直後の1740年、カール6世は、なんと急逝してしまいます。この予期せぬ事態により、ヴィヴァルディは宮廷からの支援を失い、ウィーンでの成功を手にすることができませんでした。ウィーンではあまり名の知られていない彼の音楽に対する関心は薄く、彼は貧困に苦しむこととなり、1741年にはウィーンで孤独なうちに亡くなってしまうのでした。


協奏曲への遺産

こうして、多くの作品を残した彼は、ウィーンに移住したことで、その名声は徐々に失われていき、カール6世の死によって支援を失ったヴィヴァルディは、貧困の中で孤独な晩年を送ることとなり、彼がかつて築いた輝かしいキャリアは次第に忘れ去られてしまいました。ヴェネツィアでの成功とは対照的に、ウィーンでは彼の音楽が注目されることはほとんどなく、その影響力は急速に薄れていきました。

彼が残した多くの作品も、当時の音楽界からはあまり評価されることなく埋もれてしまい、ヴィヴァルディの名が再び日の目を浴びるのは、彼の死後しばらく経ってからのことでした。19世紀に入り、音楽学者や演奏家たちが過去の作曲家の作品を再評価し始める中で、ヴィヴァルディの作品も再び注目を集めるようになります。特に『四季』を含む彼の協奏曲集は、新たな解釈とともに演奏され、多くの人々に感動を与えることとなりました。

現代において、ヴィヴァルディはバロック音楽の巨匠として広く認識されており、彼の音楽は世界中で愛され続けています。しかし、それは彼の死後にようやく実現したものであり、生前の彼が享受できなかった名声と評価が、後世の人々によって再発見された結果に他なりません。

ヴィヴァルディの人生は、才能と努力が必ずしも報われるとは限らないことを示していますが、同時に、真に優れた芸術は時を超えて生き続ける力を持つことを証明しています。彼の作品は、彼が逝去してからも新たな命を吹き込まれ、今なお私たちの心に響き続けているのです。


情熱と色彩に満ちた音楽

ヴィヴァルディの音楽は、その大胆で革新的な作曲技法と豊かな色彩感覚によって特徴づけられます。彼は、バロック音楽におけるソロ・コンチェルトの形式を確立し、特にヴァイオリン協奏曲においてその才能を最大限に発揮しました。

この作品においてヴィヴァルディは、自然界の移り変わりを音楽で描写することに情熱を注ぎました。例えば、「春」では小鳥のさえずりや牧歌的な風景が生き生きと表現され、「夏」では暑さと嵐の迫力が聴き手に迫ります。「秋」は収穫の喜びを祝う音楽で彩られ、「冬」は寒さと温もりの対比が鮮やかに描かれています。このように、『四季』はヴィヴァルディが音楽を通じて感じ取った自然の美しさや力強さを、色彩豊かに表現したものです。

また、ヴィヴァルディはオペラにおいても、その情熱を遺憾なく発揮しました。彼は生涯において50作以上のオペラを作曲し、特にヴェネツィアやローマで上演される作品は、多くの聴衆を魅了しました。彼のオペラは、ドラマティックな旋律とリズム、そして華麗な装飾音が融合し、登場人物たちの感情や物語を強烈に伝えます。ヴィヴァルディは、音楽によって人々の感情を動かし、劇場を熱狂させることを何よりも喜びと感じていたようです。

ヴィヴァルディの情熱は、彼の作品に刻まれた旋律やリズム、そして装飾音の細部に至るまで、あらゆるところに表現されています。その音楽は、彼の生き生きとした情熱と色彩感覚が織り成す芸術作品であり、今日でも多くの人々に愛され続けています。


『四季』

さて、『四季』は標題音楽の原型のような位置づけであることから、その曲のプログラムが明確に定まっています。

以下にそのプログラムを詳述します。まずは、そもそもの『四季』のプログラムをお示しし、その下に添付するお薦め音源毎にも別途解説を載せています。

テキストを読み、頭で理解し、皆さんの中で実際の音源と調和させ、ぜひ心温まる日曜の午後としていただければ、筆者としてはこの上ない悦びです。


『四季』のプログラム解説

ヴィヴァルディの「四季」(Le Quattro Stagioni)は、1725年に発表された「和声と創意の試み」(Il cimento dell'armonia e dell'inventione)という12のヴァイオリン協奏曲集のうちの最初の4曲を指します。各曲は、それぞれ春、夏、秋、冬の4つの季節を表現しており、バロック音楽の代表的な作品として広く知られています。以下に各季節の曲の詳細を説明します。

1. 春(La Primavera)

  • 調性:ホ長調

  • 構成:3楽章

    • 第1楽章:Allegro(アレグロ、明るく、ミの音を基調としたホ長調)

      • 小鳥のさえずり、流れる泉、雷鳴を音楽で表現しています。軽快なリズムと明るい旋律が特徴です。

    • 第2楽章:Largo(ラルゴ・エ・ピアニッシモ・センプレ(落ち着いたド♯の音を基調とした嬰ハ短調)

      • 静かな草原で羊飼いが眠る様子を描写しており、穏やかなテンポで進行します。

    • 第3楽章:Allegro( アレグロ・パストラーレ、再び明るいミの音を基調としたホ長調)

      • 村人たちの踊りと、田園地帯での喜びの表現がされています。

2. 夏(L'Estate)

  • 調性:ト短調

  • 構成:3楽章

    • 第1楽章:Allegro non molto(アレグロ・ノン・モルト、少し控えめなソの音を基調としたト短調、暗めの響き)

      • 暑さと疲れを感じさせる音楽で、うだるような夏の日差しと、徐々に迫る嵐の前兆が表現されています。

    • 第2楽章:Adagio e piano – Presto e forte(アダージョ・エ・ピアノ – プレスト・エ・フォルテ、暗めのソの音を基調としたト短調で、静かさと激しさの対比)

      • 虫の羽音や風の音を音楽で描き出し、嵐の到来を予感させます。

    • 第3楽章:Presto(プレスト、躍動する生動を急速で力強いソの音を基調として表現した暗めのト短調)

      • 急激に激しさを増す嵐が描かれ、雷鳴とともに嵐が荒れ狂う様子が描写されています。

3. 秋(L'Autunno)

  • 調性:ヘ長調

  • 構成:3楽章

    • 第1楽章:Allegro(アレグロ、ファの音を基調とした安定したヘ長調、落ち着きのある明るさ)

      • 収穫の祭りで人々が踊り、飲み、楽しんでいる様子が描かれます。ワインを楽しむことで酔いが回り、曲が進むにつれて演奏がより激しくなります。

    • 第2楽章:Adagio molto(アダージョ・モルト、レの音を基調としたしっとりとしたニ短調、少し哀愁のある音色)

      • 酔いが回った人々が眠りにつく様子が静かに描かれます。夜の静けさが表現されています。

    • 第3楽章:Allegro(アレグロ、再び明るく穏やかなファの音を基調としたヘ長調)

      • 秋の狩猟の場面が描写され、狩猟の喜びや興奮が表現されています。

4. 冬(L'Inverno)

  • 調性:ヘ短調

  • 構成:3楽章

    • 第1楽章:Allegro non molto(アレグロ・ノン・モルト、ファの音を基調とした冷たく鋭いヘ短調)

      • 凍える寒さと風が表現され、冷たい冬の厳しさが伝わってきます。身体を凍りつかせるような冷たい風が描写されています。

    • 第2楽章:Largo(ラルゴ、優しく温かみのあるミ♭の音を基調とした変ホ長調)

      • 暖炉のそばで心地よく過ごす様子が描かれ、寒さの中でも安らぎを感じるシーンが表現されています。

    • 第3楽章: Allegro(アレグロ、再び冷たく暗めのファの音を基調としたヘ短調)

      • 氷上でのスケートや凍りついた風景の中での活動が描かれ、最後には嵐が再び訪れる様子が激しく表現されています。


お薦め音源

Vivaldi - Le Quattro Stagioni - I Solisti Veneti / Claudio Scimone
ヴィヴァルディ - 四季 - イ・ソリスティ・ヴェネティ / クラウディオ・シモーネ より

1.春 - Primavera

「春」を構成する3つの楽章は、季節の3つの場面を描写しています:鳥たちの歌(アレグロ)、牧人が犬と共に休む場面(ラルゴ)、そして最後の踊り(アレグロ)。ソロ・ヴァイオリンは眠る牧人を表し、ヴィオラは忠実な犬の吠え声を、残りのヴァイオリンは風に揺れる葉の音を表現しています。

リンク先より翻訳し引用

2.夏 - Estate

この協奏曲は、他の季節よりも鮮烈で力強い音色を持ち、季節の爆発的なエネルギーを最も効果的に反映しています。嵐は牧人に段階的に描写されます:まずは夏の暑さの中、遠くから近づいてくる様子(アレグロ・ノン・モルト - アレグロ)、次に突然の雷雨に驚く牧人(アダージョ)、そして最後に嵐が全力で猛威を振るう様子(プレスト)が表現されています。

リンク先より翻訳し引用

3.秋 - Autunno

ヴィヴァルディはローマの神バッカスの姿を描いています:最初に収穫の風景(アレグロ)が描かれ、次にワインによる酩酊が続き、「眠れる酔っぱらい」と題された動きで、夢見がちな平和な雰囲気(アダージョ・モルト)が表現されます。最後の楽章では狩りの激しいリズム(アレグロ)が響きます。

リンク先より翻訳し引用

4.冬 - Inverno

「冬」は三つの場面で描かれています:冷酷な寒風の猛威(アレグロ・ノン・モルト)、氷に覆われた大地にゆっくりと降り注ぐ雨(ラルゴ;おそらく四つの協奏曲の中で最も知られている楽章)、そして厳しい冬の気候を穏やかに受け入れる様子(アレグロ)が表現されています。

リンク先より翻訳し引用


ボーナス

確実に、絶対に、「ぶっちゃけ聴くのはめんどい!」という方は少なくないので、ここまで読んでくださったお礼に、たったの「2分33秒」で、

「まじかよ!やべえっ!」と感じざるを得ない超絶「カッコイイ」音源を置いておきますね。

といっても、もちろん好みというのは人それぞれ千差万別なわけですから押し付けるような真似はいたしません。

しかしながら私も人から教えていただいたもので「やべえっ!好きっ!」とドはまりしてしまいましたので、受けた恩は次に繋げないと、ね?

といいうことで今回はここまで!お付き合いありがとうございました。

それでは、また。

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