見出し画像

UPHYCAについて(2017ver.)


ウフィカは、日本に住むソロ魔女たちのためのワークグループとして2013年8月に現代魔女術実践家・谷崎榴美によって設立されました。

ウフィカは2017年現在、既に魔女の実践をソロとしてしている、もしくは自己参入儀式の検討をしているネット接続可能な(twitter、skype、evernoteを最低限使いこなせる)すべての女性の参加を受け入れています。

西洋の現代魔女術実践者たちがキリスト教以前の古き信仰をリバイバルさせたことに習い、谷崎は「日本の古き神々」として神社神道および弥生文化以前の「縄文の信仰」をウフィカのインスピレーションの源としました。

UPHYCAという名は、縄文の記憶を色濃く宿しているとされるアイヌ民族の言葉で「燃やす」という意味の「ウフィカ」という単語と、ポリネシア神話の火山の女神「マフィカ」から名付けられています。

ウフィカは炎の女神を媒体とする「火山の女神と雷の男神」の男女神二柱をまつり、「立ちのぼる炎と天から降り注ぐ雨」を物語の中心とした世界観・儀式(ウフィカ内では『かたり』『あそび』とよばれます)で構成されています。

ウフィカに参加する魔女は、それぞれの個人的ソロ魔女ワークとの差別化をはかるために、グループ内では「巫女」とよばれます。巫女は、火と水、男と女、天と地、生と死、あちらとこちら、むすびとほどきといった、あらゆる相対しながらも絡み合う宇宙の二極の力を、自身の肉体と人生を媒体にして、直接体験してゆきます。ウフィカ内のワークで常に重要視されるのは、実体験です。参入後はさまざまなワークが提供されますが、ほぼすべてが、巫女の直接体験を喚起するためのものになります。

ウフィカには、巫女以外の誰でもがおこなえる『あそび』がふたつあります。これらは、ソロ魔女か否かや性差の別なく、誰でもがおこなうことができます。

●水曜拝火式

水曜拝火式は毎週水曜日の23:00に行われる30分間の『あそび』です。この時間巫女たちは、ウフィカ内で配布される誘導瞑想音源を聴いたり『しぐさ』とよばれるボディワークをして過ごします。巫女以外の参加者は、同じ時間に火を見つめて静かに過ごしたり、アファメーションやヒーリングのための定期的な瞑想のタイミングとして、共に時を過ごすことができます。

●はざまの女神紋様『うらないあそび』と『しぐさあそび』

はざまの女神紋様は「ウフィカの物語をいかに無文字文化的な手法で巫女同士で共有するか」という試行錯誤の中でうまれました。この紋様は『しるし』とよばれる単独の紋様の集合です。それぞれの『しるし』には名前と意味、そして『しぐさ』とよばれる手の動きが紐付けられています。意味を読み取ることで『うらないあそび』つまり占術の道具として使ったり、『しぐさ』を読み取ることで『しぐさあそび』という約30分程度の一連の動作を行うことができます。この『うらないあそび』も『しぐさあそび』も巫女以外の誰でもが使うことができます。ウフィカの巫女は自身が使うはざまの女神紋様を自分で刺繍して作ることが原則になっていますが、巫女以外やまだ自分の紋様を持たない巫女は、紙や地面に自分で紋様を描けばすぐに使うことができます。

お気づきのとおり「現代縄文魔女術=Modern Jomonian Witchcraht」は、決して実在の縄文時代の信仰と生活を歴史的資料や学術資料を基に完全に復元することを目的としているものではありません。「現代」「魔女術」という言葉が示す通り、あくまでウフィカで実践するのは「現代に再構築された縄文から続く祈りの形」です。たとえばウフィカにとって最も重要な「恵みを与え同時に恐れ敬うべき炎」という存在は、311以降の放射能に関する問題に、強く着想を得ています。

ウフィカは北方・南方シャーマニズム、古神道、神話、民話、考古学資料、日常生活、ネットサーフィン、フィールドワーク、そして21世紀の日本に生きる女性としての私的経験から得られた情報を、谷崎をはじめウフィカのメンバーが個人的に直接接種してゆく過程で、今後も常にアップデートされてゆくでしょう。

ウフィカをつくってゆく上で谷崎が真に目指しているのは、現代日本という文化圏に生きる私達の中に眠る、前神社神道的信仰の記憶を根底からゆさぶり、国や政治や文化を超えた、人類の野生の祈りの所作を再構成することです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?