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7年間の広告代理店生活を振り返ります【4~5年目まで】

こんばんは、神宮寺です。

先日、1~3年目を振り返ってから少し時間が空いてしまいました。
「続きまだですか?」というお声を頂けて嬉しい反面、なかなか時間を捻出できずにモヤモヤしておりました。
言い訳をさせて頂くと、年末まで前職で働いていて、そのあとすぐ1月4日から新しい会社で働き始めており、覚えることだらけでバタバタしておりました。
8月にnoteをはじめてから、毎週必ず1本以上の記事を書き続けてきたので、それを途絶えさせしまって悔しい気持ちはあるのですが、また今週から切り替えて頑張っていこうと思います!今年もよろしくお願いします!

というわけで前回の続きの4年目~5年目の振り返りを今日は書いていきます。

▼7年間の内訳
①1年目(新卒:グループ会社時代)
②2~3年目(運用プレイヤー期)
③4~5年目(リーダー:チーム拡大期)
④6~7年目(マネージャー:役割拡大期)

▼③4~5年目(リーダー:チーム拡大期)

3年目はチームの売上も激増していて、会社表彰でも賞を頂けたりと、充実した1年でした。
そして、4年目になったタイミングで、私はGL(グループリーダー)という役職に昇格しました
この年もまた激動の1年でした。

役職がついたことで役割の変化もあったのですが、
特に一番影響として大きかったのは「働き方改革」です
例の事件があった影響で、本格的に残業時間を管理して、健全な働き方を徹底していく方針になりました。
2~3年目の振り返りにも書きましたが、私は正直ここに書けないくらい残業をしていました。
それは、私の業務効率が悪かったり、仕組み化ができていなかった部分も大いにあるのですが、案件数に対して人が圧倒的に少なかったというのが大きな原因の一つでした。
稼働アカウント数でだいたい120~150個くらいあったと思いますが、運用メンバーは3人でやっていて、誰かが離脱したら崩壊してしまう綱渡りな状況でした。

先に結論を言うと、私の4~5年目は「チーム作り」に徹した1年でした。
業務をサポートしてくださる派遣社員の方を含めて10人のメンバーを新規採用し、チームを拡大しました。
チームを急速に拡大していく中で勉強になったことが本当にたくさんありましたので、そのまとめをいくつか振り返って書いていきます。

採用について

チームメンバーの採用は全員面接から参加をさせてもらいました。
面接官として初めて参加した面接では、正直何を聞いていいのかわからず、
質問をすることにいっぱいいっぱいで応募者のことを深く知ることが全然できなかったことを今でも鮮明に覚えています
この面接は私一人で面接官をしていたわけではなかったので、他の面接官の判断に委ねたのですが、せっかく来てくれた応募者に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
面接の場でお互いの理解をしっかりと深められる会話スキルが必要だと感じ、そのあとすぐに着手したことは以下3点です。

1.面接で聞いてはいけないことを把握する
まず最初に面接に出たときに言葉が出てこなかった原因として、
「こんなこと聞いていいんだっけ?」でした。
相手のことを知りたいけど、面接の場で聞いてはいけないことを把握できていなかったので、当たり障りない質問しかできませんでした。
色々調べて、タブーな質問(宗教の話や恋愛の話など)を理解したことで、面接の場でものびのびと会話ができるようになりました
2.どういう人を採用したいのかきちんと基準を作る
人間だれしも長所と短所があります。
そしてその二つは表裏一体になっていることが大半です。
「自己主張が苦手な人」≒「周りの人をよく観察してバランスをとれる人」
みたいな感じで、長所があるから短所があり、短所があるから長所があると思っています。
なので、面接で判断すべきポイントは、「優秀かor優秀じゃない」ではなく、「求めている人かor今は求めていない人」なのかなと思っています。
その根本となる「今、自分のチームが求めている人ってどんな人だっけ?」を自分が明確に理解できていないと話にならないなと思ったので、すぐに作りました。
この基準には、「変わらない部分」と「状況によって変わる部分」があります。
これは当時は気付いていなかったのですが、特に状況によって変わる部分(チームの克服したい弱点や既存メンバーのキャラクターなど)を考慮するのはめちゃくちゃ大事だなと思います。
3.質問リストを用意しておく
上記の基準を作った上で、適性を知るための質問をいくつか用意しました。
これは私がかなりコミュ障なので、テンパった時の精神安定剤的な役割で用意しただけです。
その瞬間の会話に集中したほうがいいので、慣れてきてからは使うことはなかったですが、最初のほうは役に立ちました。

そんな感じで試行錯誤しながら採用をどんどん進めていきました。
個人的には、自分で面接をするのはかなりオススメしています。
稀に採用は別で(上層部で)進めて、突然チームに新メンバーが入ってくる、みたいなこともありますが、これはお互いにとって良くないと思っている派です。

自分で面接をすることで、
・よりチームにフィットする人材を採用できる
・強い責任感をもって育成をする意識が芽生える
という利点があると思っています。

「誰が来てもその人の良さを見極めて、責任をもって育てろよ」というお声もあるとは思いますが、特に成長過程のチームではカルチャー作りも意識して、自分の意志で採用を行ったほうがスピーディにチームを拡大していけると思います。

育成について

採用をした後は育成です。
当時インフィード広告の運用経験者なんて採用市場に全然出回っていなかったので、採用は未経験採用を行いました。
リスティングなどの運用経験者はいましたが、代理店から代理店に転職をする運用者の思考があまり理解できなかったので(あんまり今の職場で活躍できていないのかな?という懸念)、まっさらな状態から頑張って育成をしていく決断をしました。

と鼻息荒く決断をしたものの、結構大変でした。
まず大変だったことは、ウェブ広告とは?というところからはじまり、ありとあらゆることを教えていかないといけなくて、それを教える仕組みも全くなかったことです。
これを新しい人が入ってくるたびにやり続けていくうちに、自分がかなり詳しくなれたので結果的に良かったのですが、計画的に教えるべきことをまとめておくことは大事だなと思いました。

一方で、その後、初期インプットマニュアルを作ったのですが、これはぶっちゃけ全然役に立たなかったです。「CTRというのはね、」という超基礎的な部分はカットできるものの、管理画面を見て、「こういう時はこういう調整をしたほうがいい」というジャッジは、経験を積んでいくことでしか身に付けるのは難しいです。(インプットだけで身に付けようとすると膨大な時間がかかると思います。)
ただ、実際の管理画面で運用をして事故が起きてはいけないので、そこを常にチェックしておく必要があり、自分が運用するときの倍くらいの時間はかかります。
「運用トレーニング用のデモ画面があればなぁ」と100万回は思いました。

そうやってマンツーマンで同じアカウントを見て、刻一刻と変化する数字に対して対応のヒントを与え続けるのが、長期的に見たら最も成長が見込めると思います。

リーダーシップについて

次に大変だったことは、リーダーとしてのスキルアップです。
学生時代にキャプテン経験などもありますが、正直自分にはあまりリーダーシップがないなというのがコンプレックスとしてありました。
だからこそ、このまま何もしなければうまくいかない確信があったので、インプットに励みました。

やはり一番良かったのは、「本を読むこと」です。自分がなりたいリーダー像を紙に書き、「今の自分はこのスキルが特に足りてないな」と強化するスキルを選定し、そのスキルを学べる本を探して読むようにしていました。
週末本を読む→平日実行する というインプットとアウトプットを繰り返して、スキルアップをしていきました。

チームマネジメントがうまくいった感じで書いていますが、全然そんなことはありません。(笑)
数え切れないほどたくさんの失敗をしましたが、特に失敗だったなぁと思うものを抜粋して記載しておきます。

・常に自分の基準で話す
正直なところ、自分にできることは全員できると本気で思っていました。
「自分にできて、人はできないこと」「自分はできないが、人はできること」があるのは当然なのですが、
なぜか当時は全然理解できていなかったように思います。
自分の中に「こうあるべきだ」という基準があったので、それベースでコミュニケーションをしていましたし、話を聞くよりも自分が伝えることのほうが圧倒的に多かったです。
こういうリーダーの下にいると、メンバーはなかなか自己肯定感を持ちにくいですし、意見も言いにくいと思うので、良くなかったなぁと思っています。
・怒る、理詰めする
当時を振り返るとかなりピリピリしてたと思います。
そのピリピリ感は絶対にメンバーに伝わるので、かなりのストレスを与えていたと思い、反省しています。
そして前述のとおり、自分の基準が明確にあったので、そこに反する言動や行動に対しては、理詰めをしてしまっていました。
人間なので、頭ではわかっているが、なぜか実行できないこともあるのですが、その実行できない原因に寄り添うことができていなかったと思います。
怒られると、その場を回避することで頭がいっぱいになってしまうので、本当に良くない手段だなと今では理解しています。
威圧する以外にも、人を変えていく方法は山ほどあるので、そこは今もずっと勉強し続けています。

こういう自分の良くなかった点は、後輩たちが私に言ってくれたから気付くことができました。
クーデター的な感じではなく、笑い話として言ってくれましたが、
自分ではなかなか気付きにくいので、言ってくれたことに本当に感謝しています。
自分が成長をしていくためには、信頼できる後輩たちと一緒に働くことは本当に大切だなと日々感じています。
こういうこともあり、「自分が育ててあげる」ではなく、「自分も一緒に成長する」というWinWinの視点を持てるようになりました。

そんな感じでチームをどんどん拡大させていったわけですが、5年目の終わりに大きな事件があり、また大きな変革が起きるのですが、、それは次回のパートで一緒に話そうと思います。

4~5年目に学んだこと

というわけで最後に、4~5年目に学んだことをまとめておきます。

1.自分でやるのは簡単。みんなでやるのは難しい。
自分で運用するのはわりと簡単な仕事です。
しかし、それは自分が長年運用をしていた経験があり、マニュアル化できないような感覚もたくさん持っているから成果を出せるわけで、運用を始めて3か月の人に同レベルの運用を求めるのは酷な話です。
そういう技術的な部分だけではなく、人それぞれ仕事に対する情熱やチームに対する愛着、最終的な人生の目標も異なるので、
同じ仕事を同じように教えてもクオリティのバラつきは絶対に生じます。

これらの様々な要素を理解したうえで、全員を一つの方向に向かわせるために話をしたり、行動したりするのがリーダーシップであると思います。今でも正直全然できていないですが、こういった学びがあったことで少しずつ前進はしていると思います。
2.とにかく自分の頭で考えて答えを出してみる。
人材育成などは、会社内や世の中にある程度セオリーみたいなものがあると思います。
しかし、当時の私は「自分で考えたほうがうまくいくはずだ」という謎の自信を持っていて、たくさん色んなアイデアを実行に移しました。
うまくいったものもあれば、微妙だったものもあり、たくさんの気付きを得られました。
セオリーを淡々となぞるのではなく、自分が「これだ」と思ったものはどんどん実行に移して、検証結果を取得するのがやはり一番の近道だと思いました。年を取ると変に体裁を気にしてしまって実行に移せなくなってくるので、気を付けないとなと書きながら思いました。
3.自分の感情をコントロールする。
ある程度自分が影響力を持ってくると、自分の感情は周りに大きな影響を与えます。
これがポジティブな感情であればいいのですが、ネガティブな感情だと非常に悪影響があります。
常にポジティブであり続けられるのが理想ではあるのですが、とにかくネガティブな感情をコントロールするのは最低限必要です。
感情は必ず周囲に伝染しますし、ネガティブな感情の日が続くと、「職場=ネガティブな場所」という潜在意識が定着してしまいます。
私は極度の低血圧でだいたいいつも朝は不機嫌だったのですが、メンバー同士で「朝は話かけないほうがいい」という情報連携がされていました。それを聞いて、朝一でネガティブ感満載の職場って最悪だなと思ったので、徐々に改善を重ねて今はかなり改善できている気がします…!

まとめ

久しぶりに書いたら分量のコントロールが全然できなくて、めちゃくちゃ長くなってしまいました。
このへんはサラっといくつもりだったのですが、振り返ってみると気付きが色々でてくるものですね。忘れかけていたこともたくさん思い出せたので、私は満足です。
振り返りは次回で最後になる予定なので、来週あたりにまた書こうと思います!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
それでは!

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