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JSスクールカーストの実情とは?

我が家の次女ちゃっかりはJSガールである。友達は多いほうだし皆と仲良くやっているようなので、まぁ快適なJSライフを送っているようだ。

そんなちゃっかりの周りにかなりヘビーなスクールカーストのようなものがずっしりと根付いているらしいことを私は知らなかった。

先日の授業参観日のとき、わりと親しいお母さんが近づいてきて言ったのだ。

『ねぇ、ちゃっかりちゃんから何か聞いてない?』

『え?いや、特に何も聞いてないけど何かウチのちゃっかりがやらかした⁉︎』

焦って訊き返したのだ。

『ううん。ちゃっかりちゃんは何の問題もないよ!ウチのクラスの女子の何人かがすごい陰険なん知ってた?』

そう言われても本当によくわからない。子どものこと把握してないあかん親やと思われるかなーと嫌な汗が流れてくる。

『ごめん!ちゃっかり特に何も言わへんからよくわからへんねん。教えてくれる?』

正直に訊ねてみようと思った。知ったかぶりはあかんな。

『あのね、クラスに4人のボス女子がいててね、LINEで悪口とか酷いらしくて!その子たちと目が合ったら絶対に悪口言われてるってみんな怖がってるんよ。』

誰それちゃんに彼それちゃん…。

該当するメンバーの名前が上げられた。

なるほど。あの小綺麗な格好をした、まさにJSガールのモデルさんに憧れてます!みたいな女の子たちのことか。

まぁそれならわかりやすいやないの。口には出さずにふんふんと話を聞いていた。

『それにそんな悪口ばっかり言ってるあの子たちに全員彼氏がいるらしいの!私たちはちょっとかなり進んでます!って態度らしいし!』

いや、ちょっと待って。性格悪いのに彼氏がいるって。JSガールやで、この子たちは。

前にもこちらで書いたことがあるが、ちゃっかりはまだかわいいボーイフレンドとのお付き合いがほんわかと続いているはず。こりゃマズイ。絶対そのこと知ってるよね、このお母さん。

『いやいや。ウチのちゃっかりもなんか仲良くしてもらってる男の子がいるみたいやし、やっぱりちゃっかりなんかちょっとあかん感じのことやらかしてるんちがう?』

恐る恐るそう聞いてみた。

『ちゃっかりちゃんはウチの子たちの憧れよ!あんな両思いになりたいって女の子たちはみんな微笑ましく応援してるって‼︎』

なんてー⁉︎ほんまに何が何やらでちょっと待って!って感じになってしまった。

ちゃっかりとちゃっかりのボーイフレンドは互いに相手のことを友達にこっそり相談したりしているそうだ。2人でニコニコひっそりお喋りしているのを冷やかされたりすると照れたりするらしく、それもクラスのみんなが可愛い2人だと見守っているらしい。

家では見せないちゃっかりの姿が学校にはあるんだなぁ。

これはちょっとちゃっかり本人に確認しないとあかんなぁと帰宅してから何気なく聞いてみたのだ。

『ちゃっかり、ちゃっかりのクラスの女子で陰険な子っているん?』

『えー別にいない。』

『いや誰それちゃんとか彼それちゃんとかさー。』

『あーブランド軍団かぁ。』

『ブランド軍団て!その子たちはどうなん?やっぱりなんかちょっとあかん感じ?』

『ううん!ちゃっかりたちは一般の普通軍団よ!あんまり関わり持ってないけど、別に普通に喋るよ!』

『ふーん。別にめっちゃ嫌な子たちじゃないってこと?』

『うん。あ、それジェニーやね!とかって可愛い服を褒めてあげたらすごい喜ぶしね。ピアノもちゃっかりより一年早くからやってて先にテスト受かってた子がいるから、どんな感じの曲が出るの〜?とか聞いたら親切に教えてくれたりね!』

なるほどなるほど‼︎ちゃっかりはこうやって無駄な労力を使わず、面倒くさい派閥にも属さずにJSライフを送っているのか!

ちゃっかりみたいな子にはブランド軍団は敵意を向けないようだ。

ブランド軍団たちにとってのちゃっかりは『ちょうどいい』女の子だというわけか。

自分たちの身につけているものがいかにお洒落で高価なものかを理解してくれ、かといって自分たちを越えようとする野心はこれっぽっちもない。

ピアノの腕も自分たちの方が先輩で、素直にアドバイスを求めてくる。

派手な顔立ちではなく柴犬のような和顏で、お洒落好きだがブランド品で着飾るわけでもない。

両思いの男の子もいたりするからたまにコイバナをふっても、この子なら通じるな。

とまぁ、この辺りを気にするタイプの大人のオンナの世界そのままの縮図がJSのスクールカーストになっているようだ。

ちなみに。

ブランド軍団に悪口を言われる子、ブランド軍団を怖がっている子たちというのは。

『出たがり、先生のお気に入り、ブランド服を否定する子、もしくは私だって!と親や祖父母にねだってブランド服で張り合おうとしてくる子』などなどであるらしいことまで、ちゃっかりとの会話から情報は入手できた。

『これはゆっくり一から話さないとわからない難しい問題やからランチするときに説明するね!』

そのお母さんと仲良しのもう一人のママ友からもそう言われてランチに行く約束をしたが、もうだいたいわかってしまった。

大人のオンナである母親から聞く話と現役JSガールの我が子が話した内容のどこが違っているのか、どこまでは同じ目線で語られている内容なのかを確認することになりそうである。

私たち親がJSのスクールカーストめいたものを我が子の口から話された内容だけで想像してしまい、いらぬ階層を新たに築き上げたりすることのないようにしたいものだ。

それにしても。

どの年代になってもどの世代においてもオンナの世界は根が深く、なかなかに大変なものだということは間違いない。

#エッセイ

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