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心近感

今から一年半ほど前の2020年4月、日本で最初の緊急事態宣言が出された時、街は閑散としていた。お客さんも数えるほどしか乗らない。タクシーもほとんど走ってない。道路を走っているのはバスと救急車ぐらい。

ソーシャルディスタンスが叫ばれて人と人の距離をとるようになった。

できるなら家で過ごしたいが、バスの運転士は外に出なければ仕事が出来ない。

当時会社の先輩と話をしている中で、自分が感染しているかもしれないから怖くて子供を抱っこすることができないと話をしていた。

しかし、子供はこちらの事情などお構い無く近寄ってくる。

娘は、寝る前に必ずハグをしてとせがんでくる。

息子は、テーブルに座っていると勝手に膝の上にのってくる。

人は触れ合いがないと生きていけない生き物なのだと子供たちから学んだ。

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触れ合いがないと生きていけないのは、子供だけではなく大人もそうだ

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あるテレビ番組で、山で遭難した男性の話を見た。登山道から滑落かつらくして脚に怪我をしてしまい、自分一人では歩くこともままならない。幸い近くに川があったので、その傍で救出を待つ。体力を限界まで消耗し意識が朦朧もうろうとするなかで奇跡的に助けがくる。救助隊に名前を呼ばれたとき、その男性が最初に発した言葉は「食べ物を下さい」でも「水を下さい」でもなく、「手を握って頂けませんか」だった。

人は触れ合うことで生を実感できるように出来ている。

人と人の心の距離を縮めるいい方法は、ハグや握手等の、肌と肌との触れ合いではないだろうか。

下記の記事には日本人は触れ合いが少ないことが記載されている。

テレビ等で初対面同士の人がハグをする国の人々を見ると、そういう文化がうらやましい。日本人はせいぜい握手が限界。日本に触れ合いの文化がない以上、見知らぬ他人との触れ合いはレベルが高すぎるので、まずは家族間で触れ合いを大切にするようにしたいと思う。タッピーは実家に行った時、父親のメタボで膨らんだお腹をさするようにしている。


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