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パーソンズ美術大学留学記(完)

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パーソンズ美術大学・Transdisciplinary Designでの学びについて書いた記事です。2021年9月から23年5月までほぼ毎週連載していました。
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2022年10月の記事一覧

パーソンズ美術大学留学記シーズン3 Week9 #254

今週はハロウィンウィーク。店内や広告もハロウィン一色です。特に私はハロウィンらしいイベントには参加せず平常運転なので、いつもと変わらない一週間ではありましたが。 Professional Communication今回は、先生と1on1で20分ほど話す機会がありました。テーマは何でもいいということだったので、先生が禅(曹洞宗)の実践者でいらっしゃることもあり、「禅や仏教の教えをどうやってデザインに落とし込むのか?」について話しました。 たとえば、資本主義では人間が欲望(ニ

パーソンズ美術大学留学記シーズン3 Week8 #251

学期末に向けてのグループワークが始まる授業が多く、授業外でのミーティングも増えてきました。「とりあえず集まろう」とか「みんなの進捗を発表し合おう」などの機会が増えて、一人で考えたり作業したりする時間が減るのが今の悩み。 Superstudio今週からは学期末の最終発表に向けてmicrostudioと呼ばれる実践形式のスタイルに入ります。授業では、今学期の残りのスケジュール等の確認と現時点での最終発表に向けての各グループのアイデアを共有しました。ここではデザインプロセスについ

パーソンズ美術大学留学記シーズン3 Week7 #248

季節の変わり目だからか、体調を崩す人を見かけるようになっています。そういう私も風邪気味で過ごす一週間でした(検査したら某流行り病ではなかったのが不幸中の幸い)。 Superstudio今週から"microstudio"という今学期の後半パートが始まり、以降の授業では3or4人のグループに分かれて各グループが興味のあるトピックについて取り組むことになります。今回はそのグループ分けをする時間でした。 とはいっても、今後の授業がどのような流れで進むのか、最終発表はどのような形式

パーソンズ美術大学留学記シーズン3 Week6 #247

まだ10月に入ったばかりなのに、手袋なしでは手がかじかむほど寒い日もありました。ダウンジャケットを着ている人もちらほら。ニューヨークの冬はもうすぐそこかもしれません。 Superstudioまずは、Transdisciplinary Designらしさについての講義から。ここではコンサルティングのように「相手は困っていて自分たちが答えを知っている」と自他を区別をするスタイルは推奨しないとのこと。これまでの対話(Narratives)を重視するという姿勢からは納得のアドバイス

パーソンズ美術大学留学記シーズン3 Week5 #244

外出時にヒートテックを着たり自宅のセントラルヒーティングが稼働したりと、そろそろ寒さに備える時期になってきました。近所のスーパーではハロウィンの飾り付けがすでに始まり、10月を先取りしてます。 Superstudio今週は「デザインとは何か?」をあらためて考える機会になりました。デザインの定義は多様で曖昧で、時代や場所、人によって異なります。定義の曖昧さゆえにデザインがわかりにくい概念になっている一方で、曖昧であるがゆえに多様なジャンルとの相性が良いのでしょう。「デザインと