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おうち時間 トイレを至福の時間にしよう

トイレや排泄をとおして社会を少しでもよくしていきたい、そんなことを日々考えているNPO法人日本トイレ研究所の加藤です。

今回は、自宅でのトイレ時間について書きます。

コロナによって自宅トイレの使用機会が増加

コロナ以前、会社勤めの人や通学している人であれば、おうちでトイレに行く機会といえば、朝と夜なので回数にすると2~3回ぐらいですかね。もちろん個人差がありますが。

でも、外出自粛となった今はどうでしょうか?

オフィス、駅、商業施設のトイレに行くことは極端に減ったと思います。
買い物で外出したとしても、外出先のトイレはできるだけ使用しないようにしていませんか?
ウイルスは便からも排出すると言われていますし、トイレを使うということは、扉の取っ手や洗浄ボタン、ペーパーホルダーなど、いろいろな人の手が同じところを触れることになります。新型コロナウイルス感染症は、飛沫感染と接触感染が主な感染経路と言われているので、たくさんの人の手が触れるところは触れたくないと思ってしまいますよね。

ということは、自宅でトイレに行く回数が確実に増えることになります。

人は1日に何回ぐらいトイレに行くの?

日本泌尿器科学会のホームページによると「一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます」という記述があります。乱暴に言えば、1日におよそ6~7回ぐらい排尿でトイレに行くことになります。(ぜひ、ご自身のトイレの回数を数えてみてください。私は平均7回でしたよ。)

コロナ以前に比べると、自宅のトイレに行く回数が3倍になった!という方もいると思います。トイレットペーパーの減りがいつもより早い、なんて思いませんか。

トイレは究極のプライベート空間

以前の調査では、オフィスでの1回あたりのトイレの個室利用時間は、男性4分12秒、女性2分57秒でしたので、トイレに7回行くとすれば、1日あたり20~30分になります。

トイレは究極の自分時間ですので、この時間を大切にしないわけにはいきません。もっと快適に、もっと心地よく、もっとリラックスできるような至福の時間にしたいですよね。

そういえば、千原ジュニアさんは「すなわち、便所は宇宙である」という本を書いています。

日夜、自室のトイレで繰り広げられる“Jの瞑想”。
千原ジュニア本人が無意識かつ衝動的に
便所ノートに書き綴った魂の全88本を、
自ら完全解説した笑いの哲学書。
 「すなわち、便所は宇宙である」amazonより

また、中国の文学者・欧陽脩は、「馬上」「枕上 」「厠上」は文章を考えるのに最も都合がよいと言ったそうです。トイレは究極の思考時間ということだと思います。

副交感神経を優位に

Yahoo!のDS.INSIGHTで調べると、2018年の1年間に「トイレ」と検索した人は、「タピオカ」より多かったようです。また、 トイレと一緒に検索されたキーワードには、「トイレ空間の充実(インテリア、リフォーム等)」もあるため、多くの方が関心を寄せていることが分かります。

トイレはリビングやダイニングに比べて狭いこと、完全な個室であることが特徴です。この狭さという制限を活かして、独自の世界観を演出するのは茶室に通ずる精神性があるように感じます。

茶室をイメージするかどうかは別として、トイレ空間をより快適にアレンジすることは意味があると思います。
たとえば、トイレに花を飾るのもいいですし、ドアを開けると同時に心安らぐ音楽が3分間流れるというのはいかがでしょうか。自然環境がつくる音を聞いている時は、体をリラックスさせる副交感神経反応が高まるという調査結果もあるようです。


人は2~3時間に1回はトイレに行くと思いますので、その時を利用して、リラックスすることはとても良いことだと思います。排泄行為は、副交感神経が優位であるほうが適しているので、効果的です。香りをアレンジするのもよいですね。あと、明るさも大切です。薄暗い空間は人間の心を一番くつろがせると言ったりします。

Go Andoさんが紹介していた「たねほおずき」をトイレで使ってみたいですね。さすがにトイレキャンプというわけにはいきませんが…トイレに合うかもしれません。災害時は停電でトイレは真っ暗になります。そんなときの非常用照明としても役立ちます。非常用照明と思うか、至福の時間を演出する照明と思うかは、自分次第ですね。

トイレに行きたくなる、というのは「ちょっと息抜きを」という身体からの合図だと思います。トイレ時間を活用して、自分のリズムを整えたいですね。
自宅でのトイレの時間、ぜひアップデートしてみてください!

#おうちトイレ時間

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