基本のき。オフショアとは。

オフショアについて簡単に説明します。

オフショアとは、一言でいえば税金がかからない、もしくは著しく税率が低い国・地域のことです。

一方でオンショアは税率の高い国・地域のことです。日本はもちろんオンショアです。

オフショアで有名な国・地域としては、香港、シンガポール、パナマ、イギリス領マン等、プエルトリコ、ケイマン諸島などがあげられます。

世界地図をみれば、それらは辺鄙なところにある小さな地域・島であることが分かります。

なぜそんなところにある国・地域がオフショアなのか。答えは、何もないからです。

国土や地下資源などの地理的に有利な国は、それをもとに発展することができます。しかし、なにもない国は、他国と同じ政策をしても発展できません。

発展するためにはお金が必要です。石油が取れる国は石油を売る、国土が広い国は鉱山開発や農業をしてお金を稼ぐことができます。でも、何もない国は、売るものがない。

では、どうやってお金を稼ぐか。そこがオフショアのミソです。石油や農産物などの実物がないならば、何か代わりに無形のものを提供するしかありません。そこで彼らが取った手段が、税金を取らない、もしくは著しく低い税率にするという手段なのです。

そもそもお金がないのに、税金を取らなかったら尚更に貧乏になるんじゃないかと思いますが、これはある意味、逆転の発想です。

お金を持っている人・企業は、税金に困っています。稼げば稼ぐほど税金を取られるのは、みんな同じ。もし税金を納めなくていい、もしくは少しだけでいいという国があるのなら、そこを利用しようとするのは当たり前。じゃあ、その国に進出してビジネスすれば丸儲けできるんだから行こうということになって、同じ考えの人・企業が沢山進出してきます。人・企業が来ればお金も自然とついてくるので、税金要らないよと言った国は貧乏になるどころか逆にめちゃくちゃ発展するというのがオフショアのからくりです。

もちろん税金要らないよと言っても、本当に0では国として成り立ちませんから、インフラ整備や行政を遂行するために必要な税金は取っています。

国によって異なりますが、相続税や所得税、株などのキャピタルゲインにかかる税金がオンショアに比べて、0もしくは低いというのが通常です。



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