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私のFrozenⅡ④|森ともうひとつの故郷

いよいよ冒険の重要なファクターとなる「閉ざされた森」について迫ります。

エルサと自然の関わり

森の中を進むうち、精霊たちが攻撃?を仕掛けてきます。
とはいえ、個人的には攻撃ではなくちょっかいをかけているような、存在を訴えかけているように見えましたが。

風は枯れ葉を巻き上げ、竜巻になってエルサたちを捉えますが
エルサの魔法の力をみると案外すんなりと攻撃の手を止めてくれます。
その際、一体の空気を凍らせたことで氷のオブジェクトが現れます。どうやらその場で過去に起きた出来事が具現化されたようです。
オラフの言っていた「水には記憶がある」のとおり、そこに止まる水が覚えている記憶を、エルサの魔法が個体として形にできるようでした。
そこに現れているのは争いの様子と、亡き父・アグナール王子と彼を守り救い出すノーサンドラの少女の姿でした。

思ってもみなかった事実に、驚きを隠せない一行でしたが、そこへ臨戦態勢となったノーサンドラの人々が。他方からはアレンデール国軍の制服の人々まで。
閉ざされた森に突如現れた見慣れぬ一同に強い警戒を向けられますが、オラフの説明でアレンデールの女王と王女の一行であると伝わるが、「私たちは自然しか信じない」と主張するノーサンドラの長のような立場のイエレナ。彼女は「何故自然はアレンデールの女王に魔法を与えたの?」と気になる一言をこぼします。

”エルサの魔法”は今作で明かしたい事実のひとつ。1の冒頭で、トロールは「その魔法は生まれつきか?呪いか?」と尋ねます。
この世界では魔法の力は「自然から授かる」か「呪われて与えられる」かのようですね。
イエレナにしてみれば、自然(=精霊)を怒らせたきっかけであるアレンデールの人間…それも長になる人間に何故魔法の力を与えたのか疑問です。
それが知りたくて、エルサ自身もこの旅へ挑んだわけですが。

このシーンでは、オラフのいう「わからないから怖い」というのをマイルドに見せています。大人の「わからないから怖い」は臨戦態勢を取らせます。子供のそれとは違って「恐怖心」は刃をもたせる危険なものになるのです。

そしてここから登場する火の精霊であるサラマンダー「ブルーニ」
(公式facebookで名前を知りました)。そこかしこに火の粉を撒き散らし、森を焼き尽くさんばかりに走りまわりますが、エルサの魔法で追い詰められ、怯えた様子を見せます。
エルサがやさしく手を差し伸べると、彼女が何者なのかを理解したのか喜んでと言わんばかりに手に乗り、安心したよう様子に変わります。
「声」がきこえ、エルサはブルーニに声はどこかを尋ねます。
ブルーニは道を示すように北を示し、エルサもそれを追おうとするのですが、エルサの身を案じていたアナの声に足を止めます。

ここでストレートな表現で“エルサはアナに止められる”わけですが、振り返ってみれば常にエルサの行動を制限するのはアナです。
常にエルサはアナを理由にして自分の言動を制限しています。
それはエルサ自身が選んでいることなのですが…。
大切にしたいからこそ、こうしなくちゃ、ああしてあげよう、そう考えてしまうものですよね…。

ふたりの出自、母の出自

不安がるアナに、「安心」の象徴である母のストールをエルサがかけます。
するとストールの刺繍をみたノーサンドラの人々から、その刺繍はノーサンドラの由緒ある家に伝わる刺繍であることを教わります。
そこでふたりは、改めて先に登場した「父を助ける少女」の顔を確認し確信します。
私たちの母はノーサンドラ人であるということを。

◇ここで勝手なワクワクポイント◇
イドゥナ王妃はノーサンドラ…それも由緒あるお家の出であることがわかります。この手の土着民族で精霊と共に在った人々の文化的な面からみて、シャーマンのような存在の家柄だったことを思わせます。そうなると、物語のオチともよく繋がる気がします。

イドゥナ王妃は当時、アグナール国王を助け、身を隠して共にアレンデールへと逃げます。アグナール国王へも最後まで自身があのときに助けた人間だとは話さないままでした。
ノーサンドラの立場としてはアレンデールを許すわけにはいけなかったからでしょうか。そしてこの後に暴かれる「真実」はアグナール国王を苦しめると判断したのでしょうか。自身の正体を偽っていた様子は、どこかエルサにも似ています。

エルサとアナの出自が判明し、ノーサンドラの人たちもアレンデールの王族であるふたりのことを受け入れます。
キャンプで過ごすなかで、アレンデール王族の警備隊隊長マティアス中尉とアナの会話がやはりこれを強調してきます。

「常に備えよ。永遠はないと教わりました」
「今できる正しいことをするだけです」

かなり強めに強調しますね。
エルサはノーサンドラの女性ハニーマレンから刺繍に描かれた意味を教わり、4つの精霊をつなぐ存在である第五精霊の存在を知ります。

私のワクワクポイント2がこの精霊の存在。
自然の偉大な力を象徴する存在が、どんな解釈で描かれて、このアナ雪の世界でどんな影響を与えているのかを考えている時が一番ワクワクしました。
ただ、あまりにも長いので次のテキストで。

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