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杉田陽平氏|インタビュー第1弾!

Uniqys編集部です。

今回は、ユニマリリース前の特別企画です!画家の杉田陽平さんにインタビューを行い、NFTアートへの挑戦を決意するまでの経緯やその心境について伺いました。ぜひお読みください。

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Q:NFTアートについて知ったきっかけは何ですか?

NFTアートを強く意識し始めたのは、「アートフェア東京」で、(宮嶌)社長からお誘いを受けたときですね。当時は、NFTアートについては聞いたことはあるものの、詳しくは知りませんでした。

ただ、調べれば調べるほど面白いコンテンツだなぁと…!理由は、賛否両論あるところですね。NFTはアートを拡張する新しい可能性だと考える人もいれば、浮かれた人間の幻想で一過性のものだと考える人もいますし。

Q:確かに、アーティストの中でも意見は分かれそうですね。

そうなんですよ。ただ、今のアートは何をやっても何かに似てしまうという飽和状態にあると思うんです。何をやっても何らかのジャンルに入ってしまって、どこか新鮮味に欠けてしまう。そんな中、NFTアートはまだ過渡期。作り手も買い手もプラットフォームも、皆で一緒に考えながら、一つの可能性としてNFTアートと向き合っているんだということ知りました。

Q:杉田さんご自身が出品を決意されるまでの経緯や心境の変化について、もう少し詳しく聞かせてください。

僕はアーティストの中でも面白い立ち位置にいると思っています。というのも、(油絵などのアナログアートを)頑張ってきた作家さんは、有名な画廊に就いて、展覧会に合わせて制作していくのが一般的です。でも、自分は何かに所属はせずに「社会に向けて何か他にもできないか」と考えるタイプ。メインストリームから外れているとも言えますね(笑)

既存のセオリーに則った作家さんだと、NFTアートにはチャレンジしにくいですよね。だって、どんなイメージをもたれるかわからないじゃないですか。特に、NFTは「いくらで売れた」というニュースが踊っていて、「流行りに乗った」とか「軽い」と思われる可能性もありますし。しかも、会社などに所属している人だと、自分だけのダメージでは済まないですもんね。なので、頑張っている作家ほど参入しにくい、だから興味はあるけど参入はしないという人が多いのが現実なんだと思います。あとは、「そもそも不得意だ」とか「NFTは別物の世界での話であって、アートではない」と判断して、皆がやったらやれば良いと考える人が周りには多いです。僕は、皆が賛成しなければしないほど、価値があるんじゃないかと思ってしまうタイプなので(笑)アナログ界隈で、こういう領域に思い切ってチャレンジできるのは珍しいタイプなのかなと思っています。

Q:アナログ界隈のアーティストが、デジタル中心のNFTアートという領域に入るのは、かなり勇気が必要そうですね。

そもそもデジタルアートを創っている人や漫画風の絵を描いている人は親和性が高いけれど、僕は一点物の油絵を描いているタイプなので、NFTアートにはギャップがあります。ギャップがあるから関係ないと考えることもできるけど、「もしゴッホやピカソが生きていたら、このNFTアートの盛り上がりを無視するのか?」って考えちゃうんですよ。彼らが生きていたら絶対やると思う。未開拓の地を自分の目で見ていくのがアーティストなんだと思います。「アナログとデジタルとの関わりについて、芸術家はどう向き合うのか」という問いに対する一つの意思表示として、今回出品を決意しました。

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Q:「アナログとデジタルの関わり」という言葉に込めた思いをお聞かせください。

今って新型コロナウイルスの影響で、好きな人に会いたくても相手を想うがゆえに会えない状況ですよね。僕の場合、甥っ子や姪っ子に会えないですし。現在のような、突破口がなかなか見えない状況では、「テクノロジー」と「一人一人の意思や肉体」の合わせ技じゃないと生き延びられないと思うんです。アート領域だと、ネットギャラリーが流行っていたり、デジタルアートでも人間の肉体だからこそできる表現が必要とされていたり。アナログとデジタルは切っても切り離せない存在で、現在そこが問われている気がします。

例えば、レンブラントの癖や手法を学習したAIによる新作が売れたとき「もう画家いらないじゃん」という意見もありましたけど、一方で、それがあるから描き続けている人の価値も出てくる。こんな風に、半分デジタルで半分アナログといった、安易なデジタルとアナログの融合ではなく、アナログとデジタルは一緒に生きている、「共生」しているんだと思います。普通に生きていても、アナログの感覚に頼らざるを得ないところもあれば、デジタルの力を借りているところもありますからね。僕だってiPhone持っていますし(笑)

Q:なるほど。「アナログの領域にいるからデジタルとは距離をとる」というように分けて考えるのではなく、アナログとデジタルが共生している世界にいる、ということですね。加えて、コロナの影響で人に会いたくても会えないような状況の現在では、この「共生」が問われている、と。

そうですね。例えば、緊急事態宣言が出る前に海を撮影しに行ったんですけど、誰もいなかったんです。これって現代の風景ですよね。こうしたありのままを描けば良いのかなって思っています。昔だと、セザンヌは自分が住んでいる村の庭を描き続けて、再構成し続けて、現代アートの礎を築いた。じゃあ「もしセザンヌが生きていたらどうするのか?」と考えると、きっとありのままを描くんだろうな、と思います。

NFTアートも現在の風景の一つなんだと思います。アナログでは描ききれない現在の風景を、デジタルの力やNFTの力を借りて表現したいという想いを込めて描いています。

(次回に続く…)

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いかがでしたか?

次回は、NFTも含めたアートの未来や、読者の皆さまへのメッセージをお伝えします。

▼インタビュー第2弾はこちら▼

Uniqys編集部では、「誰にでも扱えるブロックチェーンサービスを通じて
新しいデジタルカルチャーを創出する」ことを目指す「Uniqys Project」の一環として、ユニマに関する情報発信をして参ります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※本インタビューは、緊急事態宣言発令に伴いオンラインにて実施しております。


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