~奇春(きしゅん)の連歌~『夢時代』より抜粋
~奇春(きしゅん)の連歌~
毛嫌いされ往く孤録(ころく)の縁者は、幻想(ゆめ)を追うまま弔いを成し、一人(ひと)と人間(ひと)との漆黒味(くろみ)の許容(うち)へと過去を見たまま呆(ぼ)んやり浮き立ち、一人(ひと)の故縁(えにし)へ調度を識(し)るのは無造(むぞう)に跨る奇異の合図で、幻覚(ゆめ)と光沢(ひかり)の常緑(みどり)の束(たば)には小宙(そら)を煽げる当たりが立った…。
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一人(ひと)に謳える巣籠(すごもり)の詩(し)に、不変を想わす孤独の四季(きせつ)は理知の役目を素通りして活き、自己(おのれ)の未知から生憶(きおく)を見出す翌朝(あさ)の吐息に過去を訓(おし)えた…。旧(ふる)びた既憶(きおく)に街を観る内、幻想(ゆめ)の佳日は見様(みよう)を携え、幻(ゆめ)の気楼に人道(みち)を築ける新たな朝陽を差し込ませて居た…。一女(おんな)の生憶(きおく)に無知を採るうち悲壮の気色は肢体(からだ)を可笑しみ、魅了され生く五月(ごがつ)の活気は理財を想わす書斎を愛した…。一人(ひと)に近付く枯渇の謳(うた)には幻想(ゆめ)の気楼が家財を見直し、小宙(そら)に描(えが)ける無頼の景色に一人(ひと)を介さぬ無知を気取った…。過去と現行(いま)との好(よしな)の巧みは魅了に囲える無重を呈(あらわ)し、一人(ひと)の生果を生憶(きおく)に納める無心の日(ひ)の粉(こ)を概(おお)めに見て居た。人間(ひと)の気色に過去(むかし)が佇み、白亜(しろ)く棚引く過去の無礼は生憶(きおく)に正しい思柱(しちゅう)を織り成せ、小宙(そら)に佇む一人(ひと)の辺りを見様(みよう)に煩う気色に堕とせる…。一人(ひと)の蹄(ひづめ)に生跡(きせき)が立つのは欲に撓(たわ)んだ私情(しじょう)に可笑しみ、幻想(ゆめ)の生憶(きおく)と惨い思春(はる)からおどろおどろの理由を企み、一人(ひと)の四季(きせつ)に未解(みかい)を想わす奇声と幻想(ゆめ)との効果を知った…。街に蔓延る無宿(むじゅく)の四季(きせつ)は旧い小敗地(アジト)に自由を求めて、幻想(ゆめ)と始めの気節(きせつ)の許容(うち)から巣籠(すごもり)して往く精神(こころ)を買った…。自己(おのれ)の理知から生憶(きおく)が翻(かえ)り、見様見真似の過去の八頭(おろち)は思春(ししゅん)に透れる不在を想わせ、白亜(しろ)く漂う人壁(かべ)の生憶(きおく)は想像さえ発(た)つ神秘(ふしぎ)を買った…。
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無言の譲渡に四季(きせつ)が高鳴り、一人(ひと)の日々から佳日が漏れ往く徒労の焦土を眺めた上では、小宙(そら)に瞬く気憶(きおく)の流行(ながれ)が刻(とき)に導く四季(きせつ)を彩り、漆黒(くろ)く零れた旧(むかし)の刹那は表情(かお)を保(も)たない気配に凝った…。透明色した過日(かじつ)の内実(なかみ)は広い四季(きせつ)に精神(こころ)を呈(あらわ)せ、幻想(ゆめ)の過憶(かおく)を杜撰に凍らす旧い欠伸に友人を知る。一人(ひと)に辿れる夜半(よわ)の生憶(きおく)は杜撰に堕ち込む習わしだけ観て、過去と現行(いま)との世亘(よわた)り上手(じょうず)を人煙(けむ)に巻かれて不純を彩(と)った…。現行人(ひと)に始まる旧(むかし)の表情(かお)には幻(ゆめ)の摂理が木霊を保(も)つ儘、自由に羽ばたく化身の活命(いのち)を無機に従え欲望を観た…。明日(あす)と現行(いま)との価値の内実(なかみ)は思春(ししゅん)を想わす過憶(かおく)を大事に、幻想(ゆめ)に始まる無憶(むおく)と自覚(かくご)を自己(おのれ)の肢体(からだ)に好(よ)く好(よ)く携え、現行(いま)を活き尽(き)る幻想(ゆめ)の無形(かたち)を旧来挿話(むかしばなし)に手渡し始めた…。無口に囲める無頼の仕業は一人(ひと)と暗黙(やみ)を射止めた不変と意図との柔らを採った…。幻想(ゆめ)に始まる不解(ふかい)の経過(ながれ)は暗黙(やみ)に囲める無知を秘め出せ、小宙(そら)に漂う文言(ことば)の手数(かず)には不変と小敗地(アジト)と快無(オルガ)が成った…。過去(むかし)と暗(やみ)との空虚の吟味(あじ)には旧来挿話(むかしばなし)の惨さを集める…。一人(ひと)に割り出す不彩(ふさい)の肌には見様(みよう)の孤録(ころく)を起草(きそう)に酔わせて、一人(ひと)の生果を気憶(きおく)に任せる脆弱(よわ)い気色を語録に採った…。
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無沈に傅く孤独を追い駆け、身欲(よく)の静みに追い着く人形(かたち)の総理(すべて)は無知に活き尽(き)る傀儡(どうぐ)を抜け出せ、小宙(そら)の一灯(あかり)をその掌(て)に置くのは対岸(きし)に寄り着く豪徒(ごうと)と成った…。一人(ひと)の身欲(よく)から乱心(こころ)が置き起(た)ち、一人(ひと)と現行(いま)との暗黙(やみ)の相図(あいず)は生活(かて)を抱(だ)くまま遠歩(えんほ)を知った…。白亜(しろ)く棚引く木霊の揺蕩(ゆらぎ)は未知に息衝く彩りから観て、一人(ひと)と現行(いま)との孤独の相図(あいず)を過去に投げ浮く歪(ひずみ)を識(し)りつつ、白亜(しろ)い人形(かたち)に傀儡(どうぐ)を習わす未然の企図への疾走(はしり)と成った…。日々の憂いに起信(きしん)を投げ起(た)ち、一人(ひと)と現行(いま)との過保護の仲には空虚に成り立つ神秘(ふしぎ)を追い駆け、未来(さき)に追い着く不和の叫びは無知を匂わす無適(むてき)を識(し)った…。日々の幻夢(ゆめ)から生憶(きおく)が生い立ち、幻(ゆめ)と神秘(ふしぎ)の個録(ころく)の空間(あいだ)に生活(かて)が浮き立つ神秘(しんぴ)を脱ぎ捨て、緑(あお)い果実の固陋の景色は無尽を慰め結実して生く…。
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低い小宙(そら)から未完(みじゅく)を蹴散らせ、一人(ひと)に懊悩(なやみ)を次第に浮かせる幻想(ゆめ)の集成(シグマ)は突拍子も無く、過去の常識(かたち)を動転させ往く浮惑(ふわく)と迷路は未信を買った…。白亜(しろ)く棚引く幻(ゆめ)の清閑(しずか)は過去(むかし)と現行(いま)との経過(ながれ)を幻見(ゆめみ)て、自己(おのれ)の無知から慰めだけ観る浮遊の迷路を吟味して居た。男性(おとこ)と一女(おんな)の歪(ひずみ)の線には過去の無欲が如何(どう)でも好(よ)く成り、人山(やま)の宮(みやこ)と空虚を望める未知の揺蕩(ゆらぎ)に編纂され往く…。美街(まち)の迷路を生準(きじゅん)に追い駆け、幻(ゆめ)と日々との真白(ましろ)の四季(きせつ)は女性(おんな)を立たせて、未亡を採った…。幻(ゆめ)の街から縁(えにし)を転がせ、幻(ゆめ)の無知から生憶(きおく)を立たせる不乱に秘潜(ひず)める勇気を飼った…。女性(おんな)の吐息に無尽が乞うのは人山(やま)へ疾走(はし)れる空虚に同じく、日々と精神(こころ)の身欲(よく)の列(ならび)は過去を培う用途と成った…。一人(ひと)の浮惑(ふわく)に落ち度を見付けて、過去と現行(いま)との孤独の遊戯は、延々高鳴る独義(ドグマ)を象り、幻想(ゆめ)と神秘(しんぴ)の妄想から観た一人(ひと)の道理を矛盾に帰(き)せた…。
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