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私たちが中高生へのキャリア教育活動を始めるまで ~共同代表インタビュー 前編~

今回掲載している「#深堀り!unicul」シリーズでは、
・Uniculのメンバーがどのような想いで活動しているのか
・コロナ渦でどのように活動を進めていきたいと考えているのか
その想いを深掘りして、じっくりとお伝えしています。
これらのnoteを通じて、Uniculの活動やメンバーの想いをより深く知っていただき、一人でも多くの方に活動を応援していただくきっかけとなればと考えています。

さて「#深堀り!unicul」もついに第3弾に突入です。
第1弾では新理事の鈴木、第2弾では大学生メンバー齋藤の活動に込める思いを深堀りしてきました。

第3弾は「共同代表インタビュー」

今回のnoteは第3弾の前半部分をお届けします。
Unicul共同代表の永野、丸谷と一緒にUniculのビジョン設定のいきさつや、現在のキャリア教育プログラムをはじめたきっかけなど、団体のこれまでを振り返っていきたいと思います。

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長野県で初めて開催した「伊那谷サマースクール2018 in みのわ」にて
永野(後列左端)・丸谷(後列右端)

「オーナーシップ」と「切り拓く力」

Unicul Laboratoryのビジョン
「誰もが、自分の人生に納得感とオーナーシップを持って、それぞれの未来を歩んでいける社会」

――現在の活動や実現したい世界が詰まった素敵なビジョンだなと読み返す度に感じます。改めてこのビジョンになった経緯を教えてもらえますか?

丸谷:
実はこのビジョンは2019年2月に策定したもので、それ以前には別のビジョンがあったんですよね。

団体設立当時のビジョンは「そっか!の新規展開。」で、今のものとは結構違いますよね(笑)
というのも、団体を立ち上げた当時は現在のようにキャリア教育に特化した活動をしていた訳ではなくて、社会を良くできそうなアイデアを「実験する」ということをメインにやっていました。
新しいことにどんどん踏み出して、挑戦してみる。これは団体名に「Laboratory」が入っている理由でもあります。

この「実験」の一つとして始まったのが、現在のキャリア教育に関する活動です。
当時はUniculとしての活動が始まって1年くらいで、団体の創設者の声かけにより、高校生のキャリア教育に問題意識を持つメンバーが集まった事がきっかけです。
高校では特に進路について深く考えず、なんとなく偏差値の高い大学に進学して、そのまま何となく大企業を目指す就職活動をしていく。これからの社会を作る高校生たちが自分のやりたい事を見出せずに流されていくことは、本人にとっても、そして社会にとっても大きな損失です。
そういう「ハイスペック・ノービジョン」な高校生を対象にした活動をすることになりました。

こうして現在の活動のメインであるキャリア教育プログラム<Queque>の開発がはじまり、これに特化した団体になっていきました。
それに伴って少しずつビジョンと活動が合わなくなっていき、一念発起して考え直したのが2019年ということですね。

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2013年2月、<Queque>の開発を始めた頃。
大学の学生会館でブレストを重ねていました

――最初からキャリア教育の団体ではなかったとは驚きです!前のビジョンから今のビジョンで、変わらない価値観ってありますか?

丸谷:
まず「行動してみること」というのが挙げられるかもしれないですね。実験の場という捉え方は変わらないです。
こうした最初からある価値観も包含する形で出てきたのが「オーナーシップ」や「切り拓く力」という言葉。
メインの活動や対象は少しずつ変わってきましたけど、大事にしている考えは変わりません。

私たちにとっては「進路選択」が一番身近で解決したい課題

――現在の活動のメインになっているキャリア教育プログラム<Queque>ですが、キャリア教育という文脈では「英語教育」や「プログラミング教育」など、より仕事に直結しそうなプログラムもありますよね。その中でどうして「進路選択」に特化したプログラムを行っているんですか?

永野:
理由は2つあるんですが、まずは進路選択の際の「考え方」を学ぶことは普遍的に大事だと考えているから、もう一つは当時のメンバーの中でいちばん自分ゴトだったのが進路選択だったから、ですね。

英語教育やプログラミング教育などはもちろん大事なことですし、そのこと自体には私たちも賛成しています。
ただ、そうした知識には流行りや廃りがあるというのもまた事実ではないかと思います。
一方で、キャリアについて考えたり、進路を描く力は、普遍的な力で、人生をよりよくしたいと思う時にだれしも必要になるものだと考えています。

――キャリアを考える力はいつの時代にも必要なんですね。

永野
そうですね。でもなかなか進路選択の際の「考え方」や「方法」を学ぶ機会ってなくて、それが「ハイスペック・ノービジョン」な人の存在に繋がっていると思っています。
これは私の経験からも言える事で、二つ目の理由にも繋がるんですけど…自分自身、浪人したり、さらに一度入った大学を辞め、別の大学に入り直した経験があります。もっと、高校生のときから「やりたいこと」を考えていれば、そんなふうに紆余曲折する必要はなかったのではないか、と思ったんです。
だからこそ、今の高校生には納得した良い選択をしてほしいと思っています。そして、こういう思いを持っていた人が当時のUniculに集まった。それが「進路選択」に特化するようになった二つ目の理由です。

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2014年1月、初めて高校の総合学習でプログラムを実施させていただいた
文理開成高校(現・鴨川令徳高校)にて

――「ハイスペックノービジョン」が自分ゴトな課題だったんですね。ということは丸谷さんにもそういった経験が?

丸谷
その通りです!このnote記事で詳しく書いているんですが、私は就職活動を2回経験してます。
1回目の就活が思ったように行かずくすぶっていたところに、Unicul創業者の長尾のTEDトークに出会いまして…
それから紆余曲折あって大学院での研究やUniculでの活動に没頭して、そして2回目の就活をしたんですよね。

もちろん英語教育やプログラミング教育なども大事だけど、こうした「進路選択」に関してもがいた経験があるからこそ、私たちにとっては「進路選択」が一番身近で解決したい課題なんです。
私たち自身が進路にとても悩んでここまで来ているので、中高生たちにはより良い進路選択をしてほしいと思ってUniculとして活動しています。

* * *

ここまで読んでいただきありがとうございました!

今回は共同代表の丸谷と永野の2名から、Unicul Laboratoryのビジョンと団体が今の活動をするに至ったいきさつを話していただきました。
コロナの影響やこれからの活動に関してお話しする後編は近日中に公開です。
しばしお待ちください!

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