はじめてのキャッシュフロー経営(2)Excelで作るキャッシュフローモデル
前回はキャッシュフローについて解説しましたが、今回は実際にExcelを使ってキャッシュフロー計算を作成します。
キャッシュフローは、PL(損益計算書)とBS(貸借対照表=バランスシート)があれば計算できる
まずキャッシュフローとは、「BS上の現金残高がどのような理由で増減したか」を示すものです。キャッシュフローを見ることで、利益のわりに設備投資が多いな、あるいは、現金残高が増えている理由は借入を増やしたからか、といったことが分かります。
では現金残高が増減する理由はといいますと、
・利益が出ると現金が増える(PL)
・借入をすると現金が増える、売掛金が増えると現金が減る(BS)
といったように、PLとBSの項目ばかり。
つまり、キャッシュフロー計算書は、PLとBSの数字を参照することで、作成することができます。
これからキャッシュフローをCFと略します。キャッシュフロー計算書をよく「CS = Cashflow Statement」と略すのですが、少し覚えにくいので、今回はCFとします。
ではまず、営業CFから始めます。営業CFのメインは当期純利益です。利益がでれば、それだけ現金残高が増えるのはイメージしやすいですね。
PLの当期純利益を参照します。
営業CF:減価償却を足し戻す
次に減価償却です。営業CF計算において、減価償却を足します。純利益は減価償却費用が引かれた後の数字ですが、この減価償却とは「資産の価値が落ちた分だけ費用になる」ので、現金を支払ったわけではありません。今回はキャッシュフロー=現金の増減を計算したいわけですから、純利益に減価償却を足し戻します。
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