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すべての野球ファンに伝えたい!東京六大学野球の7つの魅力

こんにちは、シュバルベです(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎

久しくプロ野球の記事ばかり上げていたので、たまには六大学野球についてでも。私のここ10年ぐらいの野球遍歴も合わせて書いていくので面白いかは分かりませんが、世の中にはこんな人もいるんだなぁと読んでいただければ幸いです🙇‍♂️

0.東京六大学野球という沼

こんなnoteを読まれる方はすでにご存知かと思いますが、東京六大学野球連盟は1925年の立教対明治第1回戦を連盟創設初試合とし、第二次世界大戦やその後の米軍による神宮球場の接収などで中断を挟みつつも、早大・慶大・明大・法大・立大・東大の6校は創設当時から加盟校を変えず現在に至ります。プロ野球が王・長嶋の両氏で人気を博すまで、野球という競技を牽引してきたのは東京六大学野球でした。

かくいう私も六大学出身なのですが、実は在学中には一度も観に行ったことがありませんでした。当時はサークルに四年間のめり込んでいましたし、私の母校は六大学中最弱だったので(というとどこか分かってしまいますが)観に行くモチベーションも上がらなかったのです。入学して間もない頃に斎藤佑樹に勝ったらしい!と聞いてへ〜と思ったぐらいで、あと一歩及ばず○○連敗!みたいな記事を大学新聞で目にするぐらいでした。当時はプロ野球もテレビ観戦がメインでしたし、そんなに熱心に追っかけていませんでした。

しかし、それから月日が経ち社会人となって娯楽に飢えた私は神宮球場に足を運ぶようになり、まずはヤクルトスワローズのファンに完全復帰。連休では夏の甲子園に3日連続で早朝から夜まで通うような生活を送るようになりました。そして2016年のドラフト会議で本格的にアマチュア野球に興味を持ち始めます。

2016年に甲子園で見てきた選手の多くが東京六大学連盟所属の大学に続々と入学したことで、じゃあ大学野球も観てみるかと思い神宮球場に足を運ぶようになりました。

そして2017年10月8日。前日の10月7日は観戦できなかったものの、東大は9−2で法大に快勝。15年ぶりの勝ち点獲得なるかという試合に観戦に行き、東大は見事に8−7で勝利し勝ち点を獲得しました。

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やはり勝つと嬉しいもので、この試合をきっかけに東京六大学野球の沼にハマっていたのでした。

さて、以降で本題となる東京六大学の魅力について語っていきます!

1.日本一ハイレベルな大学野球を観られる

日本の大学野球リーグ最古のリーグにして、伝統と実力を兼ね備えているのが東京六大学野球です。現在も毎年プロ野球に進む選手を輩出し続け、2020年に至っては早川投手(早大)・木澤投手(慶大)・入江投手(明大)・鈴木投手(法大)と4人の投手がドラフト1位で指名されました。

有名人の出身大学ランキングさんによると、2020年までにプロ入りした選手の出身大学で最多は明治大学の144人、これは日本最多です。六大学の人数はこちら。

明治大学:144名(1位)
法政大学:142名(2位)
早稲田大学:117名(3位)
慶應大学:68名(6位)
立教大学:68名(6位)
東京大学:6名(57位)

実に545名もの選手が東京六大学所属していたことになり、当然これはどの大学野球リーグより圧倒的に多数となっています。

これだけ多くのプロ野球選手を輩出しているだけあって、行われる試合はハイレベル。投手は150kmを超えるストレートや大きく落ちる変化球を投げたり、野手も木製バットでありながらヒット・ホームランを放ち、守備でも名手と言われる選手が毎年出てきます。試合前のノックから高校野球とは段違いのスピードと正確さで、練習時点からすでに面白いです。

のちにプロ入りする選手同士のハイレベルな攻防は見どころ満載で、例えば早川投手(早大→楽天1位)対郡司選手(慶大→中日4位)。

当時は早川選手が3年生でまだボールの力強さは現在と比べられませんが、こうしたプロ入りする投手と打者のまさにプロ級の対戦を観られるのはやはり最大の魅力でしょう。

2.プレーを好きな位置で観られる

1章で書いたようなプロ級のプレーの数々を内野の最前列で見ることができる、これも東京六大学野球の魅力の一つです!

早慶戦など人気のカードでは難しいですが、朝早起きして試合開始の1時間前に球場につけばほぼ最前列に座ることができます。スワローズで言えば、年間シートで売り切っている席を大人1500円(学生ならなんと800円)で観れてしまうのです。凄くないですか?

迫力あふれるこんな写真が、カメラ素人の私でも撮れてしまいます。

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推しの選手のプレーをここまで間近に観て写真に撮る機会はなかなかないでしょうから、写真好きの方には本当にオススメです。球場も明治神宮球場なので申し分ないでしょう。ないですよね?←

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もちろん、後ろの方で見るのが好きであればそれも可能です。自由席のため、コロナ前は試合中の移動も可能でしたし、自分にとってのベストポジションを見つけ心ゆくまで野球を堪能できます。

ちなみに私は六大学で見つけたベスポジの一つでスワローズ戦も観戦しています。席番とかもゆっくり控えられるのでいいんですよね笑

3.甲子園のスター選手のNEXTステージを堪能できる

東京六大学野球はやはりアマチュア野球の中でも花形で、先に書いたようにプロ入りするにも近道となります。そのため甲子園で活躍したスター選手やプロ注として名の知れた高校球児が六大学に集ってきます。

先に挙げた早川投手や、森下投手(明大→19年広島1位)も高校時代からプロ志望届を出せば上位候補と言われた選手でした。各大学とも入団するまでにセレクションがあり推薦を勝ち取るのも大変で、高橋宏斗投手(中京大中京高→20年中日ドラ1)が慶應大学の推薦に落ちてしまったことは話題になりました。

例えば甲子園のスター選手で言うと、根尾・藤原・柿木・横川と4人の選手が高卒プロ入りを果たした大阪桐蔭の黄金世代のメンバーは、その多くが東京六大学に所属しています。

セカンドを守っていた山田健太選手(立教大)

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レフトを守っていた宮﨑仁斗選手(立教大)

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一、三塁を守りキャプテンだった中川卓也選手(早稲田大学)

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と、こんな感じで甲子園のスターたちが目の前で躍動しています。野手であれば彼らが木製バットでどれぐらいのパフォーマンスを発揮でき、速い打球をどう処理するのか。投手であれば神宮のマウンドでどんな球を投げるのか。高校と比べて三段ぐらいレベルの高いステージで彼らの活躍を目の当たりにできるので、高校野球ファンが見ても十分楽しめます。

4.推しを四年間追える

もし1年生にしてベンチ入りを勝ち取れば、その後4年にわたり成長を追っかけることができます。今年の卒業生はまさに17年から本格的に見始めた私にとって4年間しっかり見た選手たちで、1年生の頃との成長具合には目を見張るものがありました。下級生時代を知っている19〜20年ドラフトでプロ入りした選手は球団関わらず今も応援していますし、社会人野球に進んだ選手も都市対抗等で出場しているとやはり気になります。

例えばこちらはスワローズファンで有名な“ボンバー“こと高橋佑樹投手(慶大→東京ガス ※都市対抗にJR東日本の補強選手として出場)。

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彼の他にも日通の添田選手(明大)や日本新薬の舩曳選手(法大)などこの代は社会人強豪チームで多くの選手がプレーしており、推しを増やすには格好の場所でしょう。

3章では甲子園のスターを挙げましたが、甲子園ではベンチで出場機会のなかった選手や甲子園に縁のなかった選手が4年間でグングン成長しドラフトに指名されるということもザラにあります。

それこそ木澤投手(慶大→ヤクルト)は中学時代は有名な好投手でしたが慶應高校時代は怪我に悩まされ最速143kmで最終年も5イニング程度しか登板できませんでした。しかし慶應大学に進学後、2年春に初登板を経験すると、150kmを超えるフォーシームや小さな変化球とスプリットを武器にドラフト1位指名を勝ち取りました。3年生まではどちらかというと淡々とクレバーなピッチングに終始していましたが、4年時には気迫溢れる投球を見せるようなマインドシフトを見せました。

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こんな内面を含めた変化まで具に見れるのも六大学ならではの魅力でしょう。

もちろん、4年経つとお別れの時が来ます。4年生の最終試合は本当に感動的です。

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こちらの慶應の木澤投手とキャプテン瀬戸西選手の抱擁などはグッとくるものがありました。

5.Big6.TVさんが有能すぎる

東京六大学野球を語る上で欠かせないのが東京六大学野球連盟公式ホームページ及び公式SNSでしょう。

まずは公式ホームページ。

2000年からの全試合の試合結果と個人成績を閲覧可能です。2007年以降に卒業の選手についてはこれまでの通算成績も一覧表示できます。また登録部員も背番号も一覧で見ることができ、六大学のありとあらゆるデータはこのホームページ内で充足します。

その上、各公式戦のインターネット配信も行っており無料で閲覧できます。各試合は実況付きで、正直有料でも十分お金を取れるレベルなのですが、これも大学野球を広く知ってもらうという目的でしょうか(もちろん広告収入はあるでしょうが)。

そしてTwitterアカウントの@big6_tvさんは神すぎる

試合前のスタメン発表はもちろんのこと、試合中の得点シーンや好プレーは随時流してくれます。

ドラフト会議が終われば指名された選手の名場面集を投稿し、4年生が卒業すれば過去のプレイバックを1人ずつツイートし、公式戦初安打なんかも取り上げてくれます。毎試合は追いきれない中で、どんな試合が行われているのかTwitterを遡るだけでほぼ把握ができますし、プレーの切り取りも素晴らしいんです。

私は六大学の試合のレビューを何度かnoteに投稿していますが、big6_tvさんの動画で資料は事足りてしまいます。映像資料として野球メディアの中では間違いなくトップを走っている素晴らしいアカウントです。どの選手で検索しても3件程度は絶対に動画が出てくるので本当にすごい、ありがたいです。

6.応援がスゴイ

東京六大学の名物の一つが応援です。伝統ある各大学の応援部を中心に選手を晴れの日も雨の日も、酷暑の日も極寒の日も、熱く声援を送り素敵なメロディーを奏でる応援団は選手に力を与えています。

得点が入ったり、勝利時に歌い上げる校歌(東大は校歌がないので「ただ一つ」が「東京大学の歌」という位置付けになっていますが)はOB・OGにとってはやはり連帯感・一体感があり嬉しいものです。

応援のリーダーがイニング交代時に煽る「学生注目!」に続く口上は各大学個性があり、応援席及びその近くに座ったときには口上を聞くのも楽しみ方の一つです。

特に早慶戦(慶早戦)では内野と外野にそれぞれ応援の壇上が作られ、試合開始前から常に大音量が響き渡っています。同カードは100年近く続く強いライバル意識から応援のボルテージは最高潮、試合も応援に触発されるかの如く熱戦が多く、初めて六大学を見るならやはり早慶戦はおすすめですね。

六大学のどの選手のインタビューを読んでも、応援団の学生たちについてのコメントはともに戦う仲間として語られています。これは昨年の秋の優勝での1コマですが、外野の応援席に整列する早稲田ナインのかっこいい事。

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そう。東京六大学はコロナ禍の中でも学生ファーストを貫き、外野に応援団を入れて対策の上で発声・演奏も許可しました。これは本当に英断だったと思います。先の章で挙げた公式HP・SNSもそうですが、東京六大学野球連盟はまさに時代の最先端を行き、こんなことを言ったら怒られそうですがNPBよりも数倍優秀な組織として活動しています。卒業する4年生がコロナのせいで全て楽しみを奪われてしまうのは本当にやるせ無かったので、こうして応援団も一団となって神宮球場で野球を見れたのは本当に良かった・・・。

7.プロ野球とハシゴ観戦ができる

まだまだ魅力はあるのですが、今回のnoteでは最後にプロ野球とのハシゴ試合の魅力について。六大学野球のリーグ戦は、春季が4月2週目の土日から、秋季が9月週目の土日から始まります。当然、プロ野球と日程はかぶります。

神宮球場でスワローズ主催試合が被る時、東京六大学の1試合目は10時スタートです。10時に1試合目がスタートしてざっくり3時間で試合が終わり、13時半に2試合目がプレイボール。17時ごろに2試合目が終わり、トイレに行ってから一度ゲートから外に出て、そのままプロの試合の列に並ぶ。この一連の動きを私は幸せのループと呼んでいます(本当か?)。

なお、神宮球場の立地は神なので、2試合目の途中まで観てからZOZOマリンのオリックス対ロッテのナイターを観に行ったこともあります。17時に海浜幕張着でも16時前に神宮を出ればいいので割と観られます。

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さすがに六大学の後にプロの試合を見るとそのプレーのエグさを再認識し、プロってすげぇな・・・と思って帰宅できるので得しかありません笑

なお最大の問題は、移動を含んで3試合見るとガッツリ疲れることです。暑い日は神宮3試合ハシゴでも相当疲れる上に日焼けしますし、日曜日は翌日仕事なのでなかなかつらいです笑。

8.さいごに ーー東大野球部の魅力を交えてーー

こんな感じで六大学野球についてその魅力を私なりに書いてみましたがいかがでしょうか?最後に、次のnoteに繋げるために東大の魅力について少し書いてみましょう。

いうまでもなく、東京大学は東京六大学連盟所属チームの中では最弱です。連敗も最多で94、現在も50以上の連敗を続けています。東都大学野球と比べて、入れ替えのない東京六大学ではしばしば残酷とさえ言えるような展開で負けてしまうこともあります。

それでも、プロ注を抱えて実際にNPBに選手を次々と送り出す他大をたまに追い詰めます。2020年春季リーグ初戦はその代表で、19年の神宮大会覇者の慶應大学に対して9回表までリードしていました。さしもの堀井監督もベンチで真っ青だったと思います。

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個人を見れば圧倒的実力差がある中でも野球というゲームはチーム競技。そしてツーアウトからが勝負と言われるように最後まで諦めなかった者が勝つゲームでもあります。それこそ勝ち点を奪った17年秋は、プロ入りした宮台投手以上にチームとして平均得点3.8点という凶悪打線で打ち勝つ野球を見せました。

実際、昨年の東大は近年でもかなり希望に溢れたシーズンだったと思います。2桁点差をつけられての大敗がほとんどなく、春は慶應・法政の二代学を追い詰め、雨天コールドになってしまった早大戦も1点差で5回を折り返しました。昨シーズン、東大の選手たちは多分誰1人諦めてなかったと思います。決して下を向かず、ただ野球を楽しみ、そして勝つことに飢えた集団でした。

彼らの野球をする姿を見て、改めて野球の面白さに気付かされるというか、甲子園に出ていてプロのスカウトが熱視線を注ぐ投手を相手にひょろりとした東大生が立ち向かい、しかも実際にヒットを打ったり変化球で翻弄する姿は純粋に面白いです。

詰まるところ何が言いたいかというと、東京六大学野球は一見の価値があるということです。人によって楽しみ方は様々ですが、野球好きなら絶対に楽しいです、それだけは間違いありません。自信を持ってお勧めします。

2020年はコロナで多くの娯楽が制限されました。「不要不急の外出は控えてください」そんな言葉も日常的に流れましたが、不要不急の娯楽こそ人の心を動かす原動力であると信じています。私にとって日常の一コマの一つは神宮球場で行われる六大学野球であり、近いうちにかつての応援が鳴り響き、選手の一挙一動に声を振るわせる日が戻ってくることを願ってやみません。

神宮球場で行われる東京六大学野球、それこそが私にとって大切なことです。

長々とお付き合い頂きありがとうございました🙇‍♂️

※東京六大学について、記事をマガジンにしてまとめています。さらに詳しく読みたい!という方はぜひ🙋‍♂️


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