顔面6.5点の女

私は日本三大美人、方言が可愛い都市ベスト3に選ばれるような地に生まれ育った。ナチュラルにきれいな人が多いため、美しいだとかキレイという水準が爆上がりし、よって自分への評価はダダ下がりした。

高校を卒業し、九州から関西、東京と転々としてきたが、正直九州の女の子は素材がいいし、関西の女の子たちについては時に派手すぎると評されるメイクがその顔立ちに映えて私は大好きだった。東京は、まぁ分母が大きすぎるし、地方出身者の集まりなのであえて言及はしない。

今までお付き合いしてきた人たちが口をそろえていうこと。「雲丹ちゃんって雰囲気だけで突っ走ってるよな」「雲丹ちゃんって一見可愛く見えるけど、実は顔そうでもないよな」「雲丹ちゃんって10点満点でいったら顔面6.5点くらいよな」いや、私も別に自分のことを絶世の美女だとか思ってもいないので、言いたいことはわかるんだけど、私がひれ伏して「お願い!付き合って!!」なんて言ったわけではなく、「付き合ってほしい」と懇願してきた人でさえこんなことを言ってくるのだ。絶対に褒め言葉とは思えないので是非とも彼女の容姿について6.5点だの、雰囲気で突っ走ってるだの、案外普通の顔してるだの言うのはやめてほしい。

子供のころは自分のお母さんが一番かわいく見えて、「ママ、可愛いね、大好きだよ、大きくなったら僕と結婚してね」なんて男の子が自分のお母さんに満面の笑みで愛をささやくのと同じように、きっと私からの最上級の愛情を一身に受け、気がつけば抜け出せない状態になっていた彼らには私の顔は可愛く見えたのであろう。ただ付き合ってみて結構私がめんどくさがりで、そんなに世話好きでもなく、釣った魚に餌をあげないタイプだとわかると顔も6.5点に見えてきたのかもしれない。

付き合ってくださいと言わせたもの勝ちなので、その時点で可愛く、10点満点に思われていれば、そのあとは何点でもいいし、意外と普通でも許容範囲であれば構わないと思う。だって佐々木希だって杏だって浮気される世の中だし、木嶋佳苗はあの容姿であんなにも大胆な犯行に及んだのだからもう男と女なんていつ何があってどうなるかわからないのだ。ただ恐らく木嶋佳苗さんはとても頭の回転がよかったのだろうし、男性の扱いもお得意だったようなので、全員が全員あの容姿でモテるとは思ってはいけない。それに多分だが、木嶋佳苗さんはモテたのではなくて定める狙いが良かったのだと思う。

先日ツイッター見てて、あーこれこれって思ったけど、「世界に一つだけの花」は「ナンバーワン」にならなくてもいいけど「花やの店先」にはならばなくてはならないって書いてあってなるほどねって思った。花屋の店先に並ぶなんて恋からひな壇1列目ってことやろ?結構ハードル高いなと思いました。

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