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Kickstarterの子プロジェクト部門、Quickstarterにトライしてみよう

Kickstarterというのはクラウドファンディングに興味のある人なら1度は聞いたことが有るでしょう。ご存知世界最大手のクラウドファンディングサイトです。

単体でも20億円以上の巨額の資金調達の実績が有り、この分野における世界最高峰です。

Kickstarterは日本からでも利用できるようになった

Kickstarterが日本でも大いに話題になった2015年頃はまだ日本国内からキャンペーンを立ち上げることが出来ませんでした。(キャンペーンの支援は出来た

当時はKickstarterが対応する数カ国のいずれかの口座を持っていることなど一般の日本人にはかなり高めのハードルが有り、実際にキャンペーンの公開にまでこぎ着けたのは国際的に展開している法人クラスがほとんどでした。

余談ですが、私もKickstarterが日本に対応していない頃、キャンペーンの立ち上げを断念せざるを得ませんでした。

ただし2017年にはKickstarterも正式に日本に対応し、日本語でのサポートも若干受けられます(とはいえ公式への問い合わせは今も英語の方がレスポンスが良い

そういうわけで現在では個人でもKickstarterに挑戦することは可能です。

小規模向けのQuickstarter

今日はKickstarterの中でも個別のカテゴリーとして設定されているQuickstarterについてご紹介したいと思います。

Kickstarterが成熟するに連れ、一定以上の資金力の有る法人がキャンペーン運営者の多くを占めるようになりました。Quickstarterはより小規模のプロジェクトにも日の目が当たるようにKickstarter内に新設されたカテゴリーです。

Quickstarterは小規模プロジェクト向けということで、カテゴリーに出展するには複数の条件が存在します。代表的な物を幾つか挙げてみると以下のような感じです。

・構想からキャンペーン開始まで3ヶ月
・目標調達額は10万円以下
・ビデオの制作期間は1日
・ソーシャルメディアへの広告禁止

更に実際にはリワードの金額などキャンペーンの細部に至るまで制約が設けられています。そのため、多額の資金を調達しようという人はQuickstarterにはまず参加しようとしません。しかし目標調達額が数万円といった小さなプロジェクトならこれらの要素を満たすことは可能でしょう。

実際にQuickstarterでキャンペーンを立ち上げているのはポスターやアクセサリーと言った制作の容易な物がほとんどで、トップ画像のステッカー兼テープのTAPE STICKERSなどはその代表的な例です。3ヶ月という短い準備期間のため、設計・試作が必要なガジェット系の参加はほとんど有りません。

Quickstarterのメリット

Quickstarterは非常に制約が多く、その分ライバルが少ないというのが最大のメリットです。特に広告やプレスリリースの類が禁止されている点は、一定規模の事業者を取り除く為に有効に機能しています。

またストレッチゴールが禁止されている点も小規模プロジェクトにはメリットが大きいです。通常、ストレッチゴールは資金が集まるほどリワードを増やしたり作品そのものを豪華にしていくものですが、その内容如何では当初の想定よりもコストが上積みされる、予想していなかったコストが発生するなどのデメリットが生じます。

反面、ストレッチゴールを設けないと当初予定していたリワードを生産するだけなのでコスト管理が容易です。

ただし過度に期待してはいけない

以上の点から小さいキャンペーンならQuickstarterを利用してみるのは大いに有りです。

ただし実際にQuickstarterでキャンペーンを立ち上げた経験から、以下の点は留意しておく必要が有ります。

Quickstarterとその他のキャンペーンのアクセス数には相違ない

まずQuickstarterにキャンペーンを立ち上げた場合と、通常のKickstarterのキャンペーンでアクセス数に大きな差は有りません。全く無いと言って良いかもしれません。この点は非常にシビアです。

アクセス数を分けるのはカテゴリー分け、そして何よりKickstarterの推薦する「Project We Love」に入れるかどうかです。狙ってどうにかなるものでは有りませんが、Kickstarter上での露出の機会が格段に増えるため、相応の効果が期待できます。

ちなみにProject We Loveに入るための重要ポイントはキャンペーン運営者には公式サイドから教えて貰えます。かいつまんでその内容を紹介すると、

・Kickstarterの利用者によるシェア数(SNSを含む
・何を制作しているのかをわかりやすく説明し、そして非常に魅力の有る画像や音楽、そして何より動画が重要

特に動画はKickstarterが重視している部分です。ただし過去には動画無しで選ばれたケースも有るので、その辺りはプロジェクトの内容次第といった感じになります。

大規模プロジェクトでなくてもKickstarterは利用できる!

Kickstarterが今の様な大手サイトになる前はやはり極々小さなキャンペーンが大半を占めていたそうです。現在でもKickstarterにはアイディア次第で出資が集まる風土が有り、日本よりもアイディアのみで勝負しやすい環境に有ります。

もし貴方が何か小さくてもクラウドファンディングにチャレンジしたいと考えているなら、Quickstarterを活用してみると良いでしょう。

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