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2019.04.09/2019.04.15 いちごジャム③

安く買ったいちごが少し傷みはじめてしまったので、日曜日の深夜にもかかわらず処理、つまり洗ってヘタを取る。

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50パーセントの砂糖をまぶして水分が出てくるまで寝かせる。もちろん寝るのは自分だ。そして当然ながら翌日は月曜日なので、善良な会社員はいちごを置いて働きに出かける。

約24時間経過したものがこちら。

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あっ今回はオーブンドライ無し。時間的にしんどかったのが正直な理由だけど、あらためて比較をしてみたいという気持ちもある。

いちごジャムは何したって美味いのでどうやって作っても良さそうなものだが、意外といろんなレシピがある。今回は愛読のジャム本『季節の果物で作るジャムとレシピの本』を参照して、出てきた水分だけ先に煮詰め、あとから実を投入する方法。実を加熱し過ぎないことで、食感や色合いを良く仕上げる目的だろう、多分。

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中火でグツグツと、半分〜3分の1くらいになるまで煮詰める。

実を入れて煮ていく。

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灰汁がたくさん出るので頑張って取る。ここで灰汁を残してしまうと、瓶詰めした時に泡だらけで見た目うつくしくない。

のだけど、今回は諦めた。灰汁が多すぎるし、眠いし、明日も仕事だ。

というか、灰汁多いな?やっぱりオーブンドライしたときの方が幾分か灰汁の出が少ない気がする。前回までオーブンドライ後に煮たときは、なんだやっぱり灰汁出るし意味あるのかな?といった感想だったが、それなりに効果があったのかもしれない。

灰汁も結局のところ果物が持っている何らかの成分なので、取った灰汁の量が少なければ、それだけ出来たジャムの中にその成分が残ることになる。ジャムの味に深みが出る。

まぁサンプル少ないし、印象なのではっきりしたことはわからない。

こちら出来上がりを食パンにのせて。

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うまいうまい。

いっけな〜い比較比較〜…なんだけど…いや、これも完全に美味いからなぁ。深みがどうとか言ったけど、よくわかりませんすみません。

ただ、色合いが、オーブンドライしたほうが濃い感じする。あと、実の食感は今回のほうが柔らかいように思う。

今回もさらに煮詰めれば濃くすることはできたかもしれないけど、火にかける時間を長くすると「濃い赤」というよりはくすんだ感じになってしまう気がするのと、実が崩れてしまったりもする。深く鮮やかな赤色を出しつつ、弾力のある食感を楽しめるのは、オーブンドライの功名だろう。

さて。

ドラマ『きのう何食べた?』が放送中だ。ドラマの面白さはさておき、その第2回がジャム回で、西島秀俊がいちごジャムを煮るという、ジャム界隈には滅多にないスキャンダラスな話題が舞い込んだ。

件のドラマを観るといちごジャムを作りたくなる衝動は如何ともし難く、結局またいちごを買ってきてしまう。特にいまは小粒のいちごが安く手に入る、いちごジャムにとってはベストシーズンだ。狙ってこの時期に放送したんだろうか。(そういえば劇中は真夏だったけど…)

西島秀俊演じるシロさんのレシピは非常にシンプル。ヘタを取って砂糖をまぶしてしばらく置いて、全部一緒に火にかけて煮詰める。

「果物から色が抜けて白っぽくなるけど、煮詰めていくと一度抜けたエキスがもう一度果肉に戻る、この瞬間がきれいなんだ」というシロさんのモノローグ、これは大概だ。わかりみがすごい。ヘドバンして同意したい。

せっかくなのでシロさんのレシピに忠実に。洗ってヘタを取り、半分の重量の砂糖をまぶす。

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3時間くらいおいたら、

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砂糖の浸透圧で水が…出てねぇ!

普通は3時間くらいである程度出るんだけど、ここまで出ないのは初めてだ。あっ、冷蔵庫に入れてあったからか。そういうものなのか、そうか…。

しかしこの日も平日だ。これ以上待つのもしんどいので、仕方なしにこのまま火にかけることに。大きな問題はない。弱火で焦がさないようにしながら加熱すれば、すぐに水分が出てくるので、ある程度のところで中火にし、グツグツ煮始める。

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やっぱり灰汁はたくさん出る。今回はわりと頑張って取った。

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少し白っぽくなるけど…

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さらに煮詰めるとこのように美しい赤色になって出来上がり。

味も良い。水分が出る前に火にかけたことが何か影響してるかというと、よくわからない。まぁ、焦がしたりしたら嫌だから、やっぱり水分は必要だと思うけど。

シロさんは瓶詰めしたあと瓶をひっくり返して置きましたが、あれは蓋の裏側をアツアツのジャムで殺菌する目的。「ひっくり返して瓶を並べた図」はなんかそれっぽいので、インスタでもよく見かける。ただし、どちらかというと簡易的な殺菌方法なので、自宅ですぐに使うなら全く問題ないけど、ちゃんとしようと思ったら瓶詰め後に煮沸でしょう。(実際には鍋に蓋をして、瓶の蓋部分も蒸されるようにする)

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これで、今シーズンは5回、いちごを煮た。例年は意外といちごをやらないのだけど、それはたぶん「どうしたって美味い」のであんまりモチベーションが上がらないからだ。今年は本気めんどくさ仕込みに手を出してしまったがゆえに沼にはまり込んでしまった感覚がある。でもあと1回くらいは、もう一度本気めんどくさ仕込みでやりたい。それでもって、ほぼ日のおらがジャム・いちごを買って比べてみたい。

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