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『結婚』とは対極にいた私が、『結婚式』に魅了された話③


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 2020年。新型コロナウイルスという、いまだかつて経験したことのない脅威に直面し、私たちの生活は一変。これまで当たり前にできていたことが当たり前ではなくなり、実に様々な自粛を強いられました。

 その最たるものが『結婚式』ではないでしょうか。

 結婚式の延期や中止、もしくは最初から“ナシ婚”を選択するカップルも少なくなく、ブライダル業界は大きな打撃を受けたとよく耳にしました。これにより、結婚式に対する価値観や常識が変化し、結婚式の“本質”が見直されるきっかけにもなったような気がします。

 これまでに、30組ほどのカップルの結婚式(いずれもコロナ禍)をレポートライティングしてきました。執筆するにあたっては、新郎新婦様のパーソナリティや人生観、おふたりの結婚式に対する想いに触れ、時に私自身の価値観すらも塗り替えられることがあります。コロナ禍という未曽有の状況下において、いかにして自分たちらしい結婚式が挙げられるか、どの新郎新婦様も熟考されていました。
 コロナ禍前のなんの制限もないなか、漠然とした思いで挙げた私の結婚式は、プロフェッショナルの手によりなんとか体面は保てたものの、そこに私(たち元夫婦)の想いやこだわりはほとんどなかったのだと、この仕事を通じて改めて思い知らされるようになったのです。

 「結婚式をする意味ってなに?」
 「結婚式は誰のためにするの?」
 「結婚式ってした方がいいの?」

 この問いに正しい答えなんて、きっとどこにもありません。結婚式をするもしないも自由。かつて“ナシ婚”を選択したカップルが、入籍からしばらく経ってから「やっぱり挙げたい」と結婚式をしても、遅すぎるということはありません。
 “正しい”答えはどこにもありませんが、自分なりの答えを導き出せばおのずと、おふたりの価値観に沿った結婚式がぼんやりと見えてくると思います。
 そのぼんやりとしたイメージをはっきりとカタチにさせるのが、ウエディングプランナーさんであり、結婚式レポートを執筆する意義でもあります。

 実は、ライティングしながら私が涙してしまうことは珍しくありません(笑)
 おふたりの当日の写真や様子、当日を迎えるまでのエピソードをプランナーさんからご提供いただいて制作にあたっているのですが、画面が滲んで仕事にならないことも。
(ご両親とのエピソードや、厳格そうなお父様がぐっと涙を堪えている写真などには特に弱い)
 お会いしたこともない私でさえ感動に浸ってしまうのだから、結婚式の影響力は相当なものだと思います。

 レポートを通じて結婚式の魅力をお届けし、一組でも多くのカップルが自分たちらしい結婚式を挙げられるようなヒントになれば本望です。


 『結婚』とは対極にいた私が、『結婚式』に魅了された話を終わります(終わり方下手か)


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