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忍殺TRPG小説風リプレイ【ロック・ホーンズ・イン・リボーン・ヤクザ・クラン(その5)】

アイサツ

ドーモ、海中劣と申します。こちらの記事はニンジャスレイヤーTRPGの小説風リプレイとなっております。ニンジャスレイヤーTRPGについては下記の記事をご覧ください。

なお本記事はニンジャスレイヤーの二次創作小説でありニンジャスレイヤー本編及び実在の人物・団体とは関係ございません。

こちらの記事は前回の続きとなっております。よろしければそちらから見てやってください。

ではやっていきたいと思います!

ガベージコレクション

マケグミ・マンション「ミハラシ」128号室

「GUUUU」サイバーカリブーは電子的まどろみから目を覚まし、むくりと起き上がった。自分の鼻に目をやると赤かったランプが今は緑色に光っている。充電が完了したのだ。カリブーは自分の脇腹から出ていた配線を口に咥えてコンセントから引き抜き、ベランダから開けっ放しの窓を通ってリビングへ向かった。

リビングの中央は部屋の主の手で大きなプールが増築されており、ピンク色のイルカの浮き輪が造波システムによって起こされた波でゆらゆらと水面に漂っていた。「ゴボゴボゴボ……」そのすぐ横の水中からブクブクと気泡が浮かび上がっている。浮き輪の上で寝ていたブラインドがプールに落ちたのだ。

「GUOOOO」カリブーはプールに入り、ざぶざぶと水を掻き分けてプールの中を進み、イルミネイションの付いた角を水中に突っ込んで水底のブラインドをすくい上げた。「ゴボボッ、ゴボッ、ゴホッ……フゴー……フゴー……」ブラインドは再び寝息を立て始めた。それにより彼女の脳内UNIXから放たれる無線LAN電波も安定し始める。

「GUUUU」カリブーは主をプールサイドに……リビングの床にそっと置く。ブラインドから発生する無線LAN電波は彼女自身の図太いニューロンがためかネオサイタマを飛び交う汚染電波やウイルスの干渉をファイアウォールめいて撥ね除けており、サイバーカリブーのように有機物と無機物の融合体である生き物にとって彼女の周囲はリラックスできる空間だ。カリブーとブラインドはある種の共存関係にある。

「フゴー……フゴー……」「GUOOO……」サイバーカリブーは体を大きく震わせて水を弾き飛ばすと、固い床の上でも問題なく眠り続ける主の隣にその大きな身体を横たえた。サイバーカリブーの角の光が消えてスリープモードに入る。「フゴー……フゴー……」「GUUU……」一人と一匹の寝息がシンクロし、優しげな不協和音を奏でた。


本編

5ターン目

5ターン目開始時

「イヤーッ!」最も早く攻撃を繰り出したのはグロウコブラ!その右腕が間接の存在を無視するかのように蛇めいて伸びた!コブラ・カラテ!「イヤーッ!」サーベルを握る手の甲で弾く!だが!「バカめ!まんまとかかりおった!イヤーッ!」「ヌウッ!?」グロウコブラの右腕がグロリファイアーの左手首に、そしてサーベルに蔓めいて巻き付き、動きを制限する!

「今だ!デスロール=サン!トドメヲサセー!」「GAAARGH!」デスロールは顎が外れんばかりに口を大きく開き、グロリファイアーを一呑みにしようとする!「チィッ……イヤーッ!」「グワーッ!?」ゴ、ゴウランガ!グロリファイアーは無理やりサーベルの拘束を振り払うと、デスロールの口内に強烈なケリ・キックをお見舞いした!

「ヌゥーッ……!」だが丸呑みの運命を避けた代償は安くは無かった!鋸めいた牙によってグロリファイアーの右足が脹脛から千切れかけ、夥しい血を流す!「この程度の負傷など問題にならぬ!イヤーッ!」しかしヤルキ・ジツの効果によって痛覚を遮断されたグロリファイアーはカラテに精彩を欠くことなくデスロールに斬りかかる!

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「ヌゥーッ!」しなやかな手首の動作によりサーベルが高速回転!舞踏のような斬撃の嵐がデスロールのローブめいた装束に傷をつけていく!「イヤアアーーッ!」目くらましの剣に隠れた本命の刺突がデスロールの心臓を狙う!すわ、ワニの串刺しか!?「イイィヤアァーAARGH!」「ヌゥーッ!?」こ、これは!?

デスロールはグロリファイアーの突いたサーベルの刀身を噛むことで動きを止めた!シラハドリ・アーツだ!「AAAAARGH!」そのままサーベルをへし折りにかかる!「させぬ!イヤーッ!」「グワーッ!」もう片方のサーベルを口の間に差し込み、ニンジャテコの原理で抉じ開ける!

グロウコブラカラテ→グロリファイアー:5d6>=4 = (2,3,4,5,2 :成功数:2) = 2

グロリファイア―回避:2d6>=4 = (6,1 :成功数:1) = 1

デスロールカラテ→グロリファイアー:6d6>=4 = (6,5,6,5,1,5 :成功数:5) = 5 サツバツ!

グロリファイア―回避:4d6>=4 = (1,1,1,3 :成功数:0) = 0

サツバツ:1d6 = (4) = 4「逃げられるものなら逃げてみよ」敵の脚を粉砕!
グロリファイアー体力6
脚力減少:1d3 = (2) = 2

サツバツボーナス:1d3 = (3) = 3


【万札:3】GET

グロリファイア―二刀流→デスロール:3d6>=4+3d6>=4+2d6>=4 
= (6,5,3 :成功数:2) + (3,6,6 :成功数:2) + (4,1 :成功数:1) = 5 サツバツ!

デスロール回避:1d6>=4+4d6>=4+1d6>=4 
= (5 :成功数:1) + (6,6,4,5 :成功数:4) + (4 :成功数:1) = 6 カウンター!
グロリファイアー体力5

セルフハーム二刀流→グロリファイアー:3d6>=4+4d6>=4 
= (1,2,6 :成功数:1) + (6,4,5,3 :成功数:3) = 4

グロリファイア―回避:1d6>=4+1d6>=4 = (5 :成功数:1) + (4 :成功数:1) = 2
アトモスフィアハードモード突入


6ターン目、7ターン目

6ターン目開始時

「イヤーッ!イヤーッ!」グロリファイアーの隙を狙うセルフハームの二刀流!「イヤーッ!」「ンアーッ!」しかしグロリファイアーも然る者!サーベルがセルフハームのカタナを絡めとるように動き、セルフハームの体勢を大きく崩す!「もらった!イヤーッ!」「ンアーッ!」強烈な刺突がセルフハームの包帯に隠れた右目に……突き刺さった!

「ンアーッ!ンアアーーーッ!イイーーッ!」だが、セルフハームは苦しむどころか極限快楽に白目を剥き、自らの右目に刺さったサーベルを素手で掴み、更に奥に押し込んだ!右目の眼孔に埋め込まれた剃刀やカタナの破片が溢れ出し、滂沱の如く零れ落ちる!「私いま体温何度あるんだろーッ!?」素手が血に染まるもお構いなし!

「チィッ!イタミ・ニンジャクランか!」「ンアーッ!」グロリファイアーは舌打ちしてサーベルを引き戻す!サーベル使いであるグロリファイアーと、自他を問わず切り傷に性的興奮を覚え己の活力に変えるセルフハームとの相性は最悪!「アアーッ!イヤーッ!イイーッ!」セルフハームのイアイが苛烈さを増す!

グロリファイアーは本人にとっても意外なまでに苦しい戦いを強いられている。デスロールのバイオ器官、グロウコブラの思いも寄らぬワザマエ、セルフハームに宿ったソウル、それらがグロリファイアーの事前に想定した脅威を上回っているのだ。されどグロリファイアーに撤退の意思は無し!「軽率短慮なヤクザ風情が!我らが秩序の道を阻むべからず!イヤーッ!」

「秩序だとォ~~?笑止!秩序とはすなわちその時代、その土地における強者の都合に過ぎん!そしてこのマッポーの世におけるネオサイタマの秩序とは絶対的強者たるラオモト=サンの、ひいてはラオモト=サンの配下でも特別優秀なこの私の都合で決まるのだ!クフハハハ!貴様らこそ秩序に従い、ドゲザせよ!」「イヤーッ!」「グワーッ!?」

得意げに演説を披露していたグロウコブラの右腕の付け根から指の先まで螺旋状の傷が走った!一瞬遅れて血飛沫が傷口と腕を濡らす!「グワーッ!アバーッ!い、痛い~~ッ!」激痛に腕を押さえながら床を転げまわるグロウコブラ!「イヤーッ!」「GAAARGH!」セルフハームとデスロールはこのブザマ男を完全無視!攻撃の手を緩めない!

「イィーーヤヤヤヤヤヤヤ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」カタナとサーベルがぶつかり、離れ、またぶつかる!「「イイィヤアアァーーッ!」」ギャリギャリギャリ!二刀流と二刀流!四本のカタナが鍔迫り合い火花を散らす様は大型のムースが角を突き合わせて激突するかのごとし!それはまるでソウカイヤとアマクダリという巨大な獣たちが繰り広げる縄張り争いのメタファーのようであった!

「イイィィ……ヤアーーッ!」「グ……グワーッ!?」そして最終的に押し勝った獣は……セルフハーム!グロリファイアーのサーベルを力ずくで弾き飛ばし、がら空きになったボディへ向けてX字に交差させたカタナで決定的斬撃を繰り出す!

クロスカタナが迫る中、グロリファイアーはヤルキ・ジツによって引き伸ばされた主観時間の中で己の敗因を模索した。何故自分は敗北したのか?目の前の女がイタミ・ニンジャクランのソウル憑依者だったからか、バイオニンジャに付けられた足の傷か、あの転げまわる男を軽んじたせいか、あるいは純粋にワザマエで敗れたのか。

(それともまさか)自分の敗北すらも、アマクダリは織り込み済みであったのだろうか。「イヤーッ!イヤーッ!」「グ……グワーッ!」グロリファイアーの装束に赤いクロスカタナの紋章が描かれ、ニューロンに一瞬浮かんだ思考は露と消えた。「サヨナラ!」グロリファイアーは爆発四散した。

グロウコブラカラテ→グロリファイアー:5d6>=4 = (5,1,4,5,5 :成功数:4) = 4

グロリファイア―回避:2d6>=5 = (2,1 :成功数:0) = 0
グロリファイアー体力4

デスロールカラテ→グロリファイアー:6d6>=4 = (4,4,4,2,4,3 :成功数:4) = 4

グロリファイア―回避:3d6>=5 = (3,3,1 :成功数:0) = 0
グロリファイアー体力2

グロリファイア―二刀流→グロウコブラ:3d6>=4+3d6>=4+2d6>=4
 = (3,2,3 :成功数:0) + (6,6,1 :成功数:2) + (1,4 :成功数:1) = 3 サツバツ!

グロウコブラ回避:5d6>=5+1d6>=5 
= (4,1,1,5,3 :成功数:1) + (5 :成功数:1) = 2


セルフハーム二刀流→グロリファイアー:3d6>=4+4d6>=4
 = (1,3,6 :成功数:1) + (5,4,3,3 :成功数:2) = 3

グロリファイア―回避:2d6>=5+1d6>=5 = (1,5 :成功数:1) + (2 :成功数:0) = 1
グロリファイアー体力1
グロウコブラカラテ→グロリファイアー:5d6>=4 = (5,3,1,6,2 :成功数:2) = 2

グロリファイア―回避:2d6>=5 = (4,5 :成功数:1) = 1

デスロールカラテ→グロリファイアー:6d6>=4 = (5,1,1,6,5,4 :成功数:4) = 4

グロリファイア―回避:2d6>=5 = (2,6 :成功数:1) = 1


グロリファイア―二刀流→グロウコブラ:3d6>=4+3d6>=4+2d6>=4 
= (5,2,1 :成功数:1) + (6,5,3 :成功数:2) + (3,4 :成功数:1) = 4

グロウコブラ回避:2d6>=5+2d6>=5+2d6>=5 
= (4,6 :成功数:1) + (2,1 :成功数:0) + (2,6 :成功数:1) = 2
グロウコブラ体力4

セルフハーム二刀流→グロリファイアー:3d6>=4+4d6>=4 
= (2,6,5 :成功数:2) + (2,6,5,6 :成功数:3) = 5 サツバツ!

グロリファイア―回避:2d6>=5+2d6>=5 = (1,3 :成功数:0) + (3,1 :成功数:0) = 0

サツバツ:1d6 = (4) = 4「逃げられるものなら逃げてみよ」敵の脚を粉砕!

サツバツボーナス:1d3 = (1) = 1

【万札:1】GET

グロリファイアー体力-1!爆発四散!

戦闘終了
※なお、デスロール=サンの近接攻撃ダイスの数を間違えておりました。担当者はケジメしましたのでごあんしんください。

◇◇◇

セルフハームはザンシンを終え、グロリファイアーの使っていたサーベルを拾い上げると刀身を細かく砕き、左目に埋めこんだ。「アアー……イイー……あら?これは……」「どうしたね、お嬢ちゃん」セルフハームはグロリファイアーの爆発四散跡から何かを拾い上げる。それは下向きの矢印に「天下」の文字を象ったエンブレム・バッジであった。

「そいつはグロリファイアー=サンの付けていたバッジか。そのバッジを付けたニンジャがこのネオサイタマにどれだけ居るのかね」「……ソウカイヤのニンジャよりも多いと思う?」セルフハームは小声で尋ねた。デスロールが神妙な顔で向き直り、「………そんなこと、ワニに聞かんでくれよ。ハ、ハ、ハ」そう冗談めかして笑った。

「よおし、貴公ら!イクサは終わった!後はヤクザ共の死体とこの倉庫の調査を終えたらトコロザワピラーに帰還することとしよう!よいな!帰るまでが任務であるぞ!最後まで気を抜かぬように!」いつの間にか立っていたグロウコブラが腰に手を当てて叫んだ。

「おや、起きたのかグロウコブラ=サン。腕の傷はもういいのかね。大分辛そうだったが」「クフハハハ。傷?何のことか分からんが……ああ、もしかして、これのことかね?」グロウコブラは震える右腕を掲げて見せた。「いやな、躱そうと思えば躱せたのだが……いいか!本当は躱せたのだぞ!私はあえて腕を斬らせたのだ!」

「そしてちょいと大袈裟に痛がる振りをすれば調子に乗ったグロリファイアー=サンがウカツにも隙を見せるかと思うたら案の定であったわ。つまり今回のイクサはこの私の自己犠牲的ファインプレーによってもたらされた勝利だということを貴公ら「デスロール=サン、コンテナを調べてくれる?私は死体を漁るから」「構わんよ」「……聞け!貴様ら!聞け―ッ!」

※以下のランダムトレジャーを4つGET

出目1−2:【万札:5】 出目3−4:【万札:10】 出目5−6:下表
 1:フリーズドライ・オーガニック・トロスシ(通常のトロスシ読み替え)
 2:LAN直結型ハンドガン
 3:*年代物のフルプレートアーマー*
 4:*キーボード・オブ・ゴールデンエイジ*
 5:*マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ*
 6:*グレーター・マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ*

ランダムトレジャー4つ:4d6 = (3+4+1+1) = 9
【万札:30】GET

ジブキから【万札:10】
デンモトから【万札:10】
グロリファイアーから【万札:20】GET

その後、セルフハームとデスロールはなおも喋り続けるグロウコブラを無視し、クローンヤクザも呼んで倉庫の中を徹底的に調査したが、いくらかの万札が出てきた以外には目ぼしいものを見つけることは出来なかった。


◆◆◆

「………以上で報告は終了です。ソニックブーム=サン」トコロザワピラー、スカウト部門、ソニックブームの執務室。そこでセルフハーム、グロウコブラ、デスロールの三人は今回の任務について事の顛末を報告していた。話を聞き終えたソニックブームは紫煙を燻らせながら煙草を灰皿に押し付ける。「なるほどな、アマクダリのクソみてェに回りくどい陰謀はテメェらが無事に阻止したってワケだ。やるじゃねぇか、エエッ?」

「クッフハハハハ!まあこやつらがウカツ者なせいで少々危なっかしい場面もありましたが、そこは極めて優れたソウカイニンジャであるこの私が縦横無尽にして獅子奮迅そして八面六臂の大活躍をしてみせましたゆえに「コイツは報酬だ。取っておけ」ソニックブームは札束の入った封筒を無造作に机の上に投げた。「アリガトゴザイマス」セルフハームが代表して受け取った。

「それじゃあもう行っていいぞ。ご苦労だったな」ソニックブームは話は終わったとばかりに退室を促した。セルフハームとデスロールはそこに無言のプレッシャーを感じ取る。すなわち、アマクダリ・セクトについての質問は受け付けない、というソニックブームの意思を。「シツレイシマス……」「ではオタッシャデ、ソニックブーム=サン」セルフハーム、デスロールは出口へと向かう。

「ムムッ?オイ待て貴公ら!金を持っていくな!私にも寄越さぬか!いや、むしろ私が分配するべきだ!」「なんでそうなるのよ……」「ハ、ハ、ハ。三等分でいいだろうに」「いいやよく聞け!いいか?今回の件で貴様らは己の未熟を痛感した筈だ。そこで!これからはこの極めて優れたソウカイニンジャである私が貴様らのリーダーとなって…………」バタン。ドアが閉まり、執務室に静寂が訪れる。

「……あながち悪い案じゃねえかもしれねえな」一人部屋に残されたソニックブームは独り言つ。アマクダリはいまだにその全容を掴ませぬ謎めいた組織だ。今回の件でも首謀者であったグロリファイアーの名前を使ってアマクダリの中枢に潜り込めないかダイダロスに依頼したが、結果は空振りであった。

アマクダリのやり方は回りくどい。先にソニックブームが自分で言った通りだ。それだけに、あまりソウカイヤの中でアマクダリ案件に関わる人数を増やしたくはない。どこから情報が洩れているかも知れないからだ。ならば、今回の件に当たったあの三人をそのまま対アマクダリチームにするというのも「アリ」かもしれぬ。リーダーはともかくとして。

「チッ……」そこまで考えてソニックブームは舌打ちした。情報の漏洩を恐れ、関わる人数を減らす。間違った考えでは無いが、どちらかと言えば保守的な考えだ。それこそアマクダリ的思考と言える。タイムイズマネーを至上とするラオモト・カン率いるソウカイヤの考え方では無い。

「いけねえよなァ。こんなことじゃあよ」ソニックブームは革張りのヤクザチェアから勢いよく立ち上がる。首を鳴らし、肩を回しながら出口へ向かう。「鈍った勘を取り戻さなきゃあなァ」ソニックブームの両肩から空気を歪ませるほどのカラテオーラが立ち昇り、風切り音が鳴る。サンシタニンジャならばその姿を見ただけで失禁するであろう。

「チキンハート=サンはしくじりやがったようだが、ブレードブレイカー=サンは上手い事スカウトに成功しやがったか。あのクソ生意気なガキが一人でも連れてこれたんなら上等だ」つい先ほど、セルフハームたちが任務から戻る前に届いた報告内容を思い出す。最近、同格に昇進した部下が前線で成果を出しているというのなら、先達として負けてはいられない。

ソニックブームはソウカイネットから裏社会の賞金首リストを閲覧し、目ぼしいニンジャをいくつかピックアップする。ケチなソウル一つ宿しただけで、世界の王になったつもりのガキ共に、大人の現実を思い知らせてやろう。それが彼の誇りとする職務であり、同時にサディズムを満足させる愉悦なのだ。「さァて行くか。楽しい楽しいスカウトの時間だぜ」ソニックブームはドアを開き、執務室を後にした。


……………もしもこの時、未来を知る者が居たのならば、平安時代の哲学剣士、ミヤモト・マサシの残したコトワザを呟いたことであろう。「調子に乗っている奴から負ける」「注意は一秒、後遺症が死ぬまで」………他にいくらでもあるが、つまりは、ソニックブームほどのニンジャであっても予想の出来ない強大なニンジャが、このネオサイタマには潜んでいたのである。


リザルト

評価:
A デンモトとグロリファイアーを殺害した

報酬:
A   万札60を山分け、名声(ソウカイヤ)+1

全て合計で
一人頭【万札:46】【名声:1】【余暇:4日】GET!

余暇

セルフハーム

余暇1日目:ジツの成長の壁突破
ジツの壁突破:1d6 = (4) = 4

セルフハームジツ4へ
★イタミ吸収の構え取得
グロウコブラ
余暇1日目:マンション、ショドー、カケジク、木人、香炉購入 
余暇2日目:ワザマエ鍛錬 成功 ワザマエ5へ
余暇3日目:ワザマエ鍛錬 失敗 ワザマエ蓄積1
余暇4日目:モータルハント 【万札:7】GET
デスロール
余暇1日目:マンション、ショドー、カケジク、木人、香炉購入 
余暇2日目:ワザマエ鍛錬 成功 ワザマエ2へ
余暇3日目:ローン組み立て 【万札:1】
余暇4日目:ワザマエ鍛錬 成功 ワザマエ3へ


後書き

ということでリザルト的にはA評価なのですがジブキ=サンは助けることが出来ませんでした。まあこいつらモータルをかばうような連中じゃないから仕方ないですね。

余暇を終えてステータスは以下の通り!

【ニンジャネーム】:セルフハーム
【性別】 :女
【カラテ】:6        【体力】:9/9
【ニューロン】:5      【精神力】:5/5
【ワザマエ】:4       【脚力】:3
【ジツ】:4(イタミ)    【万札】:16
【DKK】:5         【名声】:7

【アイテム】:

【ジツ】:★イタミ吸収の構え
    :●『痛覚遮断』

【装備品】:*サシイタ&マソウ*:『近接武器』、『二刀流』、『連続攻撃+1』、『ダメージ1』、
                       『射撃不可』、『連続側転難易度+2』
     :高速振動ナイフ  :『特殊近接武器』、『攻撃難易度+1』、『ダメージ2』、
                『属性ダメージ追加不可』、『戦闘スタイル:精密攻撃/フェイントを選択可能』

【生い立ち】:○刀剣マニア

【備考】:ワザマエ蓄積1

ソウカイヤに所属するイタミ・ニンジャクランのソウル憑依者。
彼女が愛するのは人でもカタナでもなく鮮血を流す切り傷だ。
【ニンジャネーム】:グロウコブラ
【性別】 :男
【カラテ】:5         【体力】:5/5
【ニューロン】:6       【精神力】:6/6
【ワザマエ】:5        【脚力】:3
【ジツ】:2(カナシバリ・ジツ)【万札】:7
【DKK】:0          【名声】:1

【アイテム】:トロ粉末:【精神力】を2回復(使い捨て)

【サイバネ】:生体LAN端子:【ニューロン】判定時にダイス+1個、ハッキング時にさらに+2個	

【生い立ち】:〇錠前破り:物理および電子の解錠判定やトラップ解除判定でつねにダイスが+1個される。
             加えて「モータルハンティング」時にも【万札】を追加で1得る。
								
【備考】:ワザマエ蓄積1

ソウカイヤの油断ならぬニンジャ。ヘビ・ニンジャクランのソウル憑依者。
自分の有能さ、優秀さを信じて疑わない。本当に疑わない。
【ニンジャネーム】:デスロール(バイオニンジャ)
【性別】 :男
【カラテ】:6       【体力】:7/7
【ニューロン】:6     【精神力】:5/5
【ワザマエ】:3      【脚力】:3
【ジツ】:0        【万札】:-1(ローン)
【DKK】:0        【名声】:1

【アイテム】:

【サイバネ】:▲▲バイオサイバネヘッド(重度)
       :【体力】+1、『近接攻撃』ダイス+2個、『遠隔攻撃』ダイス+2個、
        『●不屈の精神』自動取得
						
      :△△肉体破壊(バイオサイバネ頭部)
       :「バイオサイバネ」による近接攻撃時に、「出目6のダイスが2個以上」ではなく
        「出目5以上のダイスが2個以上」含まれていた時に『サツバツ!』が発生する。	
								
【備考】:

ヨロシサンで産まれたバイオニンジャ。脱走して下水道に潜んでいたところをスカウトされ、
ソウカイヤに入った。

アマクダリ関連のシナリオはこの三人にやらせようかなあ。そもそもこの後の展開がダイス次第ではあるんですけどね。まあブッダの思し召し次第でしょう。

それではここまで読んで下さってありがとうございました!