やりたいことがあるなら、さっさと辞めろ。
2017年4月1日の海本さんへ
入社おめでとう。コピーライターにはなれなかったけど、デザイナーとして色々吸収して次に繋げようとする姿勢、すごくいいよ。「もうダラけちゃおうかな」という誘惑は、何度も何度も訪れますが、そのまま忘れず持ち続けてください。
1年間、毎日残業してまで取り組んだデザインのトレース。色んな人が、実は見ていてくれています。「海ちゃん、がんばってるね〜。」と、意外な人が声をかけてくれたりします。
出会った時から気が合わないなと思った同期、全員が同じことを感じているから大丈夫。最初は仲が悪い(?)けど、時間が経てば同期っぽくなっていきます。今は、信じられないかもしれないけれど。
1年目の研修が全部終わった後、珍しくみんなで飲みに行くと、深い話が自然とできちゃうから。同期ってそういうものらしい。
私が辞めるときは、下手くそなサプライズで送り出してくれる、いい同期だよ。
隣の席の2つ上の指導係の先輩、デカくてぶっきらぼうだし怖いよね。でもその人とは一番仲良くなります。1週間後にはなんでも話せてしまうくらい、早く打ち解けます。
次第に先輩の、「今日ミーティングな」=「焼肉行くぞ」と言う謎の隠語が生まれ。遂には、焼肉先輩というあだ名まで。ちなみに、令和初日にも一緒に焼肉に行きました。
焼肉先輩は、私が辞めて海本ロスで元気がなくなるそうなので、今のうちに沢山ご飯に行ってあげてください。
秋頃には講座と、会社のコンペのダブルで課題に追われます。仕事が終わってから朝まで案を考えることが続き、精神的にしんどくなってくる。
でも、どちらも手を抜かずに最後までやりきってください。手を抜かなくてよかったって、後から絶対に思うから。
なぜかというと、講座では、河西さんに「このクラスで一番よくできていた。」と言ってもらえるし、コンペでは初めて自分でコピーを考え、デザインしたものが入選するから。
この2つの出来事は結構大きな自信になって、転職の後押しにつながります。数日寝ないくらいじゃ死なないので、がんばってください。
あなたは入社してからたった1年半後、会社を辞める決断をします。そして、たくさんの人に迷惑をかけます。
でも、応援してくれる人もいます。自信が無くてグダグダ悩んでいる私に、「お前いつまで若いつもりでいる気だ。やりたいことがあるなら、さっさと辞めろ。」と言ってくれる人が社内にいたあなたは、きっと相当な幸せ者です。
最後になりますが、今の会社はやりたい仕事とは違うけど、学ぶことはたくさんあります。社会人としてのマナーは、新卒の今しか教えてもらえません。なのでまずは、いま置かれている場所で、一生懸命咲こうとしてください。
ちゃんと、夢は叶うから安心して。2年後から、応援しています。
2019年6月4日
コピーライター 海本栞璃