心理学の歴史①
今回は心理学の歴史についてお話できればと思います。
(これ大丈夫?マニアックかな?笑)
心理学の歴史を一通り網羅するために2回に分けてお話ししますね。
さて早速本題へ
心を理論的に考えようとしたのは
実は古代ギリシャの哲学者アリストテレスが最初なんです。
なんと紀元前!
アリストテレスは『霊魂論』という著書の中で、現代の心理学にも通じる主題を論じました。
「精神こそ研究意義の最も高いものである」とアリストテレスは述べていましたが、このギリシャ時代の哲学的心理学を継承するものは誰もいなかったのです…。
時はしばらく経ち、再び心理的考察が世に現れたのは、16世紀半ばのルネッサンス期になってからです。
17世紀になると、
イギリスでは、経験主義心理学が生まれ、やがてロックやヒュームによって提唱された連想心理学へ発展していきます。
一方ドイツでは、理性主義心理学が生まれ、デカルト・ヴォルフらによって提唱された能力心理学へと発展していきました。
ただし、この2つの心理学は
「人間は生まれながらに才能を備えているかどうか」という点に置いて、出発点から異なっていました。
まず、【連想心理学】は人間は生まれた時は白紙状態であると仮定し、連想によって感覚と観念、観念と観念が結びついていって、やがてまとまった観念体系が形成されると考察しています。
一方の【能力心理学】は、人間は生まれながらに特定の能力や才能があるとして、精神構造を知・情・意の3つに分けて分析する方法をとっています。
(ここまでついて来ていますか?笑)
18世紀になると、皆さんもご存知の学問(天文学、数学、物理学、生物学、医学など)の自然科学が著しい発展を見せ、その影響を受けた心理学は哲学的思索から脱して、ひとつの科学として独立していくことになります。
例えば、生物学のダーウィンの進化論によって、人間と動物の進化の過程が同一視されたことで、動物心理学や比較心理学が発達していきました。
これ以外にも、心理学は脳や精神の研究に密接に関わっていきます。
諸科学と心理学とは互いに提携し、影響を与え合い、今日まで多くの研究が行われてきています。
19世紀末ごろには、【心理学の父】と呼ばれたヴントが登場します。
彼は当初、生理学を学んでいましたが、その後哲学の教授になります。
そして、1879年、世界で初めて心理学実験室を作りました。
ここでヴントの学説に簡単に触れておきますね。
彼は人間にはいくつもの「心的要素」があり、これが結合することで「心的要素の結合体」が形成されることとしました。
例えば、【レモン】という言葉を聞いて皆さんは何を連想しますか?
視覚からの「黄色」や味覚からの「酸っぱい」、嗅覚からの「芳香」などの心的要素に分解できます。
人間の五感が刺激されることで感覚が生じて、観念が成立し、これらの観念が結合して【レモン】という認識が成立するということです。
つまり、この認識が成立する結合の法則を解明することで、人間の心の動きを探ることができるというのがヴントの考えです。
単に自分の心を見つめ、意識を観察するのではなく、意識を構成している要素を取り出し、分析する【内観法】がヴントの特徴です。
この分析法から、彼の学説は【構成主義】と呼ばれています。
彼の門下からは多くの優れた心理学者が誕生しています。
いかがでしたか?心理学の歴史の誕生〜19世紀までです。
心理学の歴史②では20世紀〜現代を見ていきます!!
少しマニアックではありますが、是非続きも見てくださ〜い。
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