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コップの中を満たすには。

先日大好きな先輩に数年ぶりに再会した。先輩は私が現在も働く職場で出会い、在職時から退職された今でも良き相談相手である。
仕事に真摯に向き合い、多忙を極める日々の中でストレスによる突発性難聴になってしまったり体調を崩してしまう状態にこのままでは自身そしてご主人との生活に支障をきたしてしまうと判断し退職を決心されました。
私は退職時には大きな決断をした先輩の潔さを感心しつつも、今度の生活を心の中では密かに心配した時期もありました。
しかし、退職した先輩は今まで疎かにしてきていしまっていた食生活を見直し、健やかな生活を取り戻し、元来の好奇心旺盛なところを活かし、興味をもったものへの探求を続けています。
凝り性な先輩なので、もうお腹一杯!となるまでやりつくす。
そして、あれだけ凝っていたことを躊躇なく手放す。そして、次の好奇心の種を植え、見事に咲かせる。その行動力と感性に感嘆です。
なぜそんなに好奇心旺盛なのか尋ねると「ここにコップがあり、中には水が入っています。その水を飲みほしてしまう。そこに何が残るか。」「飲んでしまった水は元にはもどらないけど、水がなくなったことで、次の水、お茶、ジュース。そんないろいろな飲み物を入れることができる」「受け売りだけど」そんな話をしてくれました。簡単な例だけど私の心にはしっくりきました。先輩は仕事という大きな生活の一部をゼロにしたことで次のものを手に入れているのだと思います。もし今私が仕事を辞める時が来るとしたら一旦手放すことなく、現職と並行しながら次の職を当然のように探してしまっていると思います。それは今の生活を維持するためには間違った選択ではありませんし、子供達のためには当然のことのような気がします。しかし、すべてをゼロにすることで入ってくる可能性の大きさにちょっとかけてみるのもいいのではないかと思ったりも。
久しぶりの再会で先輩から受け取った言葉を心なかで唱えながら、私も好奇心の種を植え、芽吹かせ生活に新たな彩を加えてみたいと感じた時間でした。
先輩また滋養あるご飯を食べに行きましょう!

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