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復職前夜におもう

とうとう約4ヶ月の休職期間を経て、明日仕事復帰することになった。

今の率直な気持ちは、楽しみ!という気持ちが大きい。

もちろん4ヶ月のブランクって相当なものだと思うし、まずは7.5時間ちゃんと働けるのか、体力面が相当不安ではある。あと、この期間ほぼ家族と特定の友達としか会っていなかった私にとって、接客業で職場の人とのコミュニケーションも活発な環境に飛び込むことは心身ともに疲れるのだろうなとも思う。

ただ、それをさしおいてもやはり大好きな仕事に戻れることは、やっと私の居場所をひとつ取り戻せるような喜びだ。

復職前夜に私が振り返ること、この休職期間で考えたことを残しておこうと思う。


まさか仕事に行けなくなるとは

7月から休職期間に入ったが、今思うとその1ヶ月前あたりから私の行動はかなりおかしかったと思う。

普段絶対に行かないであろうちょっとアブナイ場所に思い切りで行ってみたり、やけに飲みに行くことが増えたり、そんなにいらない買い物をやけにしたりと散財傾向があったり。かと思えば休日一歩もベットから動けない日が多くなったり。そしてなんだか終始頭がぼんやりしていて、その期間のことをあまり覚えていない。仕事中も思考力が低下しているので同じような凡ミスを何度もしていた。

それを誤魔化すように、こんなぼんやりしてる場合じゃない、もっと頑張らないと!と思い、休む直前にはその頃少し元気のなかった上司に長文の熱めのメッセージを送り「私がもっと力になれるようにがんばります!」と豪語していた。その数日後に突如休職。あいつ情緒どうなってんのという感じだったと思う。

仕事に急に行けなくなったあとも私は自分の状態を全く理解していなかったので、心療内科の先生に「仕事に早く戻りたい気持ちが大きいので診断書は1ヶ月で大丈夫です」と言ってしまったくらいだ。(その後結局2回も延長になったので、みなさんは万が一休職することになったら長めに見積もっておいた方がいいぞ。診断書は保険効かないから高ーいのよ。)

主な症状は、頭痛と吐き気と頭がぼーっとする感じ、そしてたまに発熱。仕事が原因だったのでそれを取り除けばすぐに良くなるもんだと思った。でも違った。この症状が良くなるのに4ヶ月かかったし、無理すると今でも軽い症状はあるので通院と薬は続けていく。自律神経って本当頑固者というか繊細さんというかそんな感じなので、長ーい目で見守ってあげなきゃいけないのだ。

休職期間は普段住んでいる東京を離れて静岡の実家でほとんどの時間を過ごした。

家族とこんなに長い時間一緒にいるのは高校ぶりで、また一緒に暮らせたことがいい時間だったと思うし、何より度々このように仕事を挫折してお金がないと嘆いて帰ってくる私を助けてくれて本当に感謝している。家族との関係は色々思うこともあるのだが、この期間は久しぶりに実家を自分の居場所だと思えた。

9月に入るまでは引き続きほとんど思考が停止していたので、ぼーっとテレビや映画を見たり、家でヨガや筋トレをしたり、日が暮れて涼しくなったら散歩に出たりして、これといって内容のない日々を過ごしていた。10月に入った頃から少し脳みそが働くようになってきたのでなぜ仕事に行けなくなってしまったのか振り返ることができるようになり、その頃から始まったカウンセラーさんとの面談が自分の中で大きな気づきとなった。

認知行動療法でちょっぴりマインドが変わった

カウンセラーさんとは「認知行動療法」というものを1、2週間に1回の面談で行った。もともとメンタル面を鍛えたいと思って色々調べていたときに知って、何となく興味があったので、一緒に進めてくれる人に出会えたことがありがたかった。

認知行動療法は私なりに簡単に説明すると、過去の自分の出来事をもとにその時の感情と行動を振り返り、それを第三者視点でポジティブな捉え方に変えてみたときに、自分の気持ちがどう変化するか考えてみるというものだ。人間にはある出来事があったときにパッと思い浮かぶ「自動思考」というものがあるらしく、これは過去の自分の経験から作り出された価値観が影響するらしい。

認知行動療法をやってみて、私はめちゃくちゃネガティブに物事を捉えすぎてる自動思考があるってことに気がついた。

例えば、「仕事で先輩が忙しそうだったので抱えていた仕事を引き受けてやっておいたら、黙ってやり直されてしまった」という実話を取り上げて考えてみる。

私は「自分は仕事ができないしやり方が間違ってたんだ」「私は信頼されてないし必要とされてないんだ」というような解釈をしてひどく落ち込んでしまった。

しかし、カウンセラーさん的にその出来事を客観的に考えると、「もしかしたらそのとき先輩は忙しくて、後で少しやり方が違ったから直したことを伝えようと思ってくれていたかもしれないよね」「そもそも先輩は自分のテリトリーを侵害されたくないという思いが強すぎるだけで、あなたの仕事が間違っていたというわけではないかもしれないよね」というような捉え方があると教えてくれた。

確かに私は「黙ってやり直された」ということだけで完全に自分が否定されたと思い込んでいたけれど、相手にも抱えている事情とかパーソナリティーがあって…ということは考えてもみなかった。第三者から言われると、なるほどそんな視点もあるのかとカウンセリングの度に気づきを得ることができた。

ふと嫌だなと感じる行動をされたり言葉を投げかけられたときに都度こうやって冷静に第三者視点に立って考えることってほぼムリだと思うけれど、嫌なことに直面してモヤッとしたときに「ああ私またネガティブ発揮しちゃってるよ」と自覚するだけでもちょっと気持ちが軽くなるかもと認知行動療法を経て思った。

そのうち「私また偏った認知してるやん」と自覚することを重ねていけば、もしかしてその認知自体を少しずつポジティブに自動変換できることもあるのかなとかすかに期待もしている。

自分が考え込みすぎたりネガティブなことについて、三つ子の魂百まで的な感じでもう変えることは不可能だと思ってたけど、もしかしたらこんな自分もすこーしだけ変われるのかもしれないなと希望が持てるようになった。

2度目の休職で成長したこと

実は私は過去にも休職を経験していて、そのときは1ヶ月くらいで結局退職という形になってしまった。そしてその後コロナ期間だったということもあり、半年以上1人で家にこもっていたら、まんまと鬱が悪化し今でも思い出したくないような苦しさを味わった。

その時の私は死にたくなるほど辛い時でも、家族や友達に心配をかけるのではないか、困らせてしまうのではないかとか余計なことを考えてほとんど誰にも頼らなかった。

その時のnote貼っておくね(暗いよ)

その経験を経て、今度辛いときには絶対に周りの人に頼ろうと決めていた。

だから今回は家族にしっかり甘えたし、友達にも辛い時は辛いってカッコつけずに言った。誰かに会いたいメンタルじゃない時は無理して会わなかった。泣きながら友達に電話したり急に家に泊まらせてもらったりしたこともあった。

ちゃんと周りの人に助けて!って言えたことは私の中で大きな成長だし、だからそんなにメンタルが落ち込むことなく、体調を戻して復職できることになったのだと思う。

今度はこれを休職になる前にできるとさらにグッジョブだと思っている。

もう立ち止まらないために

休職したことについて、周りの人からは「その選択は間違ってなかったよ、休んでよかったよ」と言ってもらえることが多い。みんな本当に優しい。

私自身もこうやって立ち止まることを繰り返しているけれど、その度に何か自分の中で気づきを得て、少しずつ成長できていることについては良かったと思う。

でも、やっぱり立ち止まることは苦しい。

立ち止まらないように、人生マラソン走り続けられるように、疲れていると思ったらペースを緩めるとか、ちょっと歩いてみるとか、1位じゃなくても完走できればいいじゃんって自分に課題を課しすぎないとか、ありのままの自分をもっと見つめてあげて、足が完全に止まる前に対処してあげなきゃダメだと思う。

常に120%で頑張ることが正義だし、周りの人に努力してる、頑張ってると認めてもらい、評価されることを第一にしてきた私のやり方は本当に疲れちゃうので、絶対にやめる!ペース配分上手いマラソン選手になるからね。


最後に、まずは仕事復帰できた自分、おめでとう。そして助けてくれた人、本当にありがとう。

これからも悩むことばかりだと思うけどまずは楽しんで働きたいし、常に自分を大切にできる選択をしながら過ごしていきたい。

そんなことを考えている復職前夜なのであった。

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