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百万人を超えたアフリカのコロナ感染者、ようやくピークアウト??:アフリカにおけるコロナ状況(その8)

アフリカ大陸全体の累積感染者数が100万人を超えました。一方で、新規感染者数はこの2週間ほど減少傾向にあり、ピークアウト?が近づいている?といってよいように思います。

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7月の頭頃は、こんなでしたからね。欧州など先に大規模な感染が起こった国々がピークアウトしていく中、増加ペースは遅いといえ伸び続けていましたから、やっと下がりはじめて嬉しいです!!

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これらデータは、毎週更新し、以下に掲載しています。

累積感染者100万人のうち、55万人が南アフリカです。なぜ南アだけが感染者数がこんなに多いのか、不明です。検査数も300万件を超えとても多いですが、百万人あたり検査数で同程度の他の国と比べても感染者数は多いです。

検査陽性率(1週間の増加検査数における増加感染者数で算出)も23%と、低くはありません。

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ただし、その南アも、新規感染者数の増加ペースは低下しています。下のグラフをみてください。累積感染者数第2位のエジプトも、確実に下がっていますね。

一方で、一度下がったモロッコには第二波がきていますし、空港を再開したチュニジアは、フライトで到着した入国者から364件の感染者が見つかり、空港関係者3,000人にPCR検査を行っています。

ケニアやガーナ、エチオピアは、大幅に増えているわけではないですが、減少する傾向はまだ見られません。ピークアウトまではまだ1カ月程度はかかるように思います。

倍化日数(感染者が2倍になるのに要する日数)でみると、モロッコやエチオピアの増加ペースは、いまの日本と同じくらいです。ケニアやガーナは日本より少し緩やかです。

リビアやガンビア、ジンバブエといった不安定な国で感染者が増えているのも心配です。

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致死率(感染者における死亡者数の比率)は引き続き低いままです。大陸全体ではずっと2%台で推移しており、今週は2.2%でした。日本がいま2.3%ですので、アフリカと日本の致死率はほぼ同率です。

55万人の累積感染者を抱える南アフリカも、致死率は1.8%です。南アの感染者数が多い理由として、肥満率や基礎疾患が挙げられていますが、それならば致死率も高くなるような気がします。

とはいえ、感染者が多いだけあり、超過死亡者数(前年と比較した今年の死亡者数の差分)はとうとうプラスになりました。厳しいロックダウン中の4月は、ロックダウンによって犯罪が減り、ギャングが抗争を中止したことで、例年よりむしろ死亡者数が減少していたのですが。。

南アは引き続き、病院のベットを空けるため、アルコールとタバコの販売を禁止しています(アルコールは飲酒による急患や、酔っぱらいの喧嘩などで、医療リソースをかなり使うものらしい。たばこについては、反たばこ派の政治勢力が強いため)。このままだとベットが足りなくなるという医療崩壊の危機が報道されてきている一方で、ここにきて、治験がうまくいっているという結果がでてきています。

安価で手に入りやすい、抗炎症薬のデキサメタゾンが新型コロナウイルスの重症患者の死亡率を下げるというオックスフォード大の研究結果の実証試験に、南アが手を上げたのが6月でした。

2カ月経って、ICUに入るような重症患者の死亡を25%減少させる効果があったと発表されています。

入手しやすいデキサメタゾンがICUに入る重症患者の回復を早めるということならば、南アよりも医療設備が不足しており、ICUベット数が多くないアフリカの他の国々にとっても朗報となります。

なお、当初は感染者のすべてを入院させる国が多かったですが、医療崩壊を防ぐため、現在は軽症者は自宅療養という方針に切り替える国が増えています。


アフリカの多くの国は、まだ感染者も死亡者もごく少数だった3月から、移動や行動の規制や空港の閉鎖などを厳しく行ってきました。

現在では多くの国で、行動の規制をするのは夜間のみや、感染者が多いエリアのみとしており、生活や商売は日常にすでに戻っています。

私が住むケニアの移動減少率はこんな感じです。

スーパーや薬局の移動率。じわじわと戻り-10%くらいまで戻していますね。

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公共交通機関の移動率です。

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個人的には、日常がほぼ戻っているナイロビの街と、そのわりに多くはない感染者の数や致死率の低さを見比べると、実は多くの人たちはすでに感染し自然治癒しているのではないかと思ったりもしています。

ちなみに南アはこんな感じ。ロックダウンを開始したのが3月26日でした。急激に移動率が減少しているので、その厳しさがうかがわれますね。また、ロックダウン直前の移動率の大幅上昇は、買い占めだったんでしょうか。

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3月以降、多くの国が国際線旅客機の往来を完全に禁止し、陸路国境も締めたため、アフリカ各国はほとんど鎖国状態でしたが、7月以降少しずつ空港再開に動いています。

現時点で、タンザニア、チュニジア、エジプト、コートジボワール、セネガル、ルワンダがフライトを再開しました。ケニアやモロッコは、出発国や対象者を限定しながらも、再開しています。

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入国の際に必要となる条件(陰性証明書や入国可能な出発国)などの情報はこちらで紹介しています。

毎週更新していますので、必要に応じてご活用ください。


追記)この記事のあと、8月15日、南アフリカが感染者増加の減少を受けて、警戒レベルを2に引き下げました。こちらで説明しています。

さらに追記、8月20日)アフリカのCDCである、アフリカ疾病センターが、感染カーブがゆるかやになったと発言しました。日本語でも記事になっています。


さらに加えて追記、9月14日)この記事を書いたのが8月10日でしたが、1カ月後の現在、新規感染者のグラフはこんな感じになりました。アフリカで最初にエジプトで感染者が見つかった2月14日から9月12日までの推移です。大陸全体でみると新規感染者数は確実にピークアウトしたといってよさそうです。

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すごくきれいな山ですね。

5月末から6月にかけて、それまでの厳しいロックダウンが解除されたタイミングで感染者が増え、7月末にピークを迎えた様子が伺われます。

さらにさらに追記 10月20日)ピークアウトしたと書いた1カ月後のいま、第2波がやってきました。以下が最新の記事です。


こちらでは、毎週最新の情報をアップデートしています。


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アフリカビジネスパートナーズ 代表パートナー ( https://abp.co.jp ) / ケニア在住 / twitter: @umemotoyukari, @ABP_Africa /Facebook AfricaBusinessPartners