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アフリカでブランド力がある日本企業(2019年版):シャープが復活

アフリカの人たちに、携帯のSMSで調査をして、好きなブランドを聞いた調査があります。

毎年結果が発表されていて、このたび最新の2019年版が発表されました。

写真はエジプトで売られているシャープの冷蔵庫。2016年まではランキングに入っていたのにその後圏外となっていたシャープが、今年は返り咲き、85位に入っています。

日本企業では、トヨタが11位、ソニーが23位、ホンダが58位、東芝が64位、日産が94位に入っています。

こんな結果です(クリックで拡大)。

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グレーの網掛けは、トップ10に入ったブランドです。ナイキ、アディダス、プーマといったスポーツブランドと、サムソン、テクノ、アップル、MTN、Airtelといった携帯・通信で占められています。

アップルはiPhoneが人気で、男性がクリスマスや誕生日に彼女に贈るプレゼントでもあります。最近は中古のiPhoneが多く出回っているので、型落ち品が数万円で手に入るようになりました。

テクノは、中国トランシオン社の携帯電話ブランドです。21位のitel、27位のInfinixも同じくトランシオンのブランド。中国では開発のみで事業を行っておらず、最初からアフリカでのみで販売を開始した企業で、昨年テック市場である香港スター市場に上場しています。

アフリカの携帯デバイスに占めるトランシオンのシェアはすでにサムソンを抜いており、特にテクノはどんな農村にいっても販売されているので誰でも知っています。

2011年からみてみると、当初トップだったノキアが2014年にサムソンに抜かれ、そしてサムソンはテクノに追い上げられ。。というブランドの栄枯盛衰が見られます。

10位以内には、グッチも入っていますね。グッチは、特にナイジェリアでそうだと思うのですが、フェイク品が作られるラグジュアリーブランドの筆頭だと思います。グッチのかばんや靴ならまだしも、グッチの食器やグッチのペンなど、露天ではあらゆるグッチが売られています。それだけ人気なのでしょうか。

日本企業にもどると、最上位のトヨタは、アフリカでもっとも有名な日本企業であり、もっとも人々が愛用している製品(中古車)であり、企業の枠を超えてもう日本そのもののイメージになっています。

アフリカの人々に日本のイメージを聞くと、「テクノロジー」「勤勉」「高品質」などという言葉がでてきますが、それはそっくりトヨタ車のイメージです。

日本企業のなかで、トヨタに続くのはソニーです。こちらはタンザニアのソニーショップの写真。

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店内はよく見えませんが、ブラビア(液晶テレビ)が少し見えますね。オーディオ機器なども売っています。スーパーなどではプレステが売られているのもよく見ます。

販売代理店があるのはアフリカ19カ国。どの国かは以下に掲載しています。ダウンロードのところをクリックして、検索(Ctrl+F)で「ソニー」と探してみてください。

ホンダは、バイクや四輪車、発電機などを販売しています。東芝は、電力事業や家電などさまざまな事業を行っていますが、アフリカの一般消費者にとってはノートパソコンのイメージが強いように思います。昔の「TOSHIBA」と盤面に書かれたノートパソコン、使っている人をいまでも見かけます。

シャープは、エジプトで冷蔵庫やエアコンを委託製造して販売しており、この記事の写真はエジプトで撮影したものです。また、昨年東芝からPC事業を買収したDynabook社が、南アでパソコンを販売しています。

欄外にあるパナソニックや日立、ヤマハ、サンヨー、三菱は、かつて100位以内に入ったことがある日本のブランドです。

電機メーカーは、アフリカに多くの販売代理店を置いているので、アフリカのどの国に行ってもみかけることが多いです。

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写真はエチオピアのアディスアベバ。日本企業がそれぞれ、アフリカでどういう事業をしているのか、どの国に販売代理店を置いているのかは、おなじくこちらから見ることができます。


このブランド調査は毎年行われており、昨年も一覧にまとめています。写真はガーナのアップルショップです。



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