仕事がはかどる!合意形成サイクル力
本日のテーマは、「合意形成サイクル」について。
仕事とは、合意形成の積み重ねで進んでいくものです。
合意形成サイクルを上手に回すことが出来ている人は、
たとえ一度で合意形成が出来なくても、次の合意形成に向けたアクションが早く、結果的に仕事のスピードも早く、サクサク進む。
では、どのようにすると、合意形成のサイクルを上手く回すことが出来るのでしょうか?
早速、解説スタート!!
1.相手の主張・意見を理解する
言うは易く行うは難しの典型なのですが、とにかく常に意識して、日々鍛錬していきたいところです。
相手の主張・意見を理解するということは、その背景(理由)と相手の思考タイプを理解するということです。
具体的には、以下の4点を理解すること。
①誰の立場を想定している?【背景の理解】
ビジネスの場合、多くの視点で物事を考えなければなりません。自分の立場、組織の立場、会社の立場、その先のユーザーの立場など。複雑な分、主語が曖昧になってしまったり、わかりにくいことが多くなりますので、誰の立場を想定した主張や意見であるのかをきちんと把握しましょう。
②どんなシチュエーションを想定している?【背景の理解】
主語を捉えた上で、シチュエーションについても理解することが大事です。同じ主語であっても、シチュエーションによって、当てはまったり当てはまらなかったりしますので、主語+シチュエーションを意識して聞くことが大事です。
③エビデンス重視度は?【思考タイプの理解】
どの程度のエビデンスで納得が得られそうかということです。
合意形成にたどり着くためのエビデンスは、その事柄の重要度によっても当然変わるのですが、人によっても納得するエビデンスの粒度が異なります。
相手のエビデンスレベルの高低に合わせて話を出来ると、納得感や安心感が高まります。
④前例踏襲度【思考タイプの理解】
何か新しいことを始める場合には、誰でも慎重になるものです。
ただし、この点も人によって度合いが異なります。基本的に新しいことはしたくないというタイプ、むしろ同じことはしたくないというタイプ。様々です。ここも相手の思考タイプを捉えることで、相手のWill(意思)を引き出すことが出来るようになります。
繰り返しになりますが、大事なことは、良いとか悪いとかを判断しないことです。
「そういう視点や思考タイプだから、この主張や意見になっているんだな」と自分自身が納得することが重要なのです。
よくありがちだなと感じるのが、相手の主張や意見の穴を探し、指摘するスタイル。優しく言えば批評、冷たく言うと論破って言うと伝わりやすいでしょうか??
合意形成ということに関して言うと、あまり良いやり方ではないと思います。
相手が心を閉ざしてしまったり、同じようにこちらの穴を見つけようとしてしまい、議論がスタックします。
2.目的地を共有する
改めて、目的を確認しましょう。
主張や意見が異なると、その時点でシャットアウトしてしまうことも多いですが、目的自体がお互いにとって必要である、つまり総論賛成・各論反対という状態であるならば、他の可能性を探ることが出来ます。
一度、互いの意見を出し合い、相手の主張・意見を理解したところで、目的を再確認しましょう。
3.言い方を少し変えて、自分の主張・意見を述べる
目的を再確認した後に、改めて主張や意見の違いをすり合わせましょう。
そうすることで、相手も「目的起点」で主張や意見について、考え始めます。
また、相手の視点や思考タイプを踏まえて、自分の主張や意見を少し言い換えることが腕の見せ所です。
・視点やシチュエーションごとに整理して、それぞれのメリットや懸案事項を列挙する。
・思考タイプに合わせて、エビデンスのレベルを上げる。
・前例からの脱却について、丁寧にプロセスを話す。
そうすることで、同じ主張や意見でも、印象が大きく変わり、合意形成が進むことも多々あります。
4.合意形成に至らない要因を明確にする
合意形成が出来たか出来なかったかの結果だけに捉われていてはいけません。
合意形成に至らなかった場合は、要因を明確にしましょう。
「良かった点・悪かった点」という分け方よりも、「意見が合致した点・しなかった点」という分け方をして、それぞれの要因を明確にするというやり方を私はオススメします。
良い/悪いというのは、優劣がイメージされてしまい、合意形成出来なかった=悪いみたいな捉え方になりがちです。
そもそも、合意形成しない方が良いケースだってあるわけですから、そこは冷静に線を引きたいところです。
仕事がサクサク進む人は、合意形成上手。
思った通りに仕事が進まずにモヤモヤしている方は、合意形成という視点から、一度ご自身の行動を思い返してみると良いかもしれません。
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