派遣とフリーランスのメリット・デメリットを徹底比較⑧
また順番が前後しますが、今回は、派遣社員という働き方のデメリットの続きをお伝えします。
原則、長期的に腰を据えて働ける雇用形態ではない
派遣社員という働き方そのものが「長くひとつの職場で経験を積んでいく」ものではなく、基本、ひとつの職場は最長で3年です。
3年が経ったらどうなるかというと、
・同じ派遣会社から、別の派遣先を紹介されて働く
・派遣以外の別の働き方に変える(正社員、専業フリーランスなど)
・派遣先の別の部署で引き続き働く(ふたたび最長3年)
・派遣先企業で直接雇用になる
・別の派遣会社に登録して、そっちで新たに派遣の仕事をする
あたりの選択肢かな、と思います。ただ「派遣先企業での直接雇用」は義務ではなく、また、自分と企業の双方の希望が一致しないとない話なので、いずれにせよ不確定です。(そういうケースもあるよ、くらい)
やっぱり原則的には、「限られた期間で働いて、時期が来たら(もしくは来る前に)その先のことを考えていく」が基本。人によっては「むしろ、そのほうが都合がいい」という人もいますが、不安に感じてしまう場合は、そこがデメリットだと考える人もいそうです。
派遣会社によっては、サポートがあまり期待できないことも
派遣会社は、派遣スタッフのフォローやサポートを謳ったりしていることも多いですが、実質、サポートはほぼないと考えておいてもよいかもしれません。
派遣会社の担当者は複数の担当企業を持っていて、ほかに業務もありますし、そもそも、派遣会社からすれば、派遣スタッフが大きな問題なく仕事を続けてくれているのであればそれでOKなので、積極的にフォローしていく必要もないんですよね。
派遣会社の担当者から定期的な連絡がほしいとか、話をマメに聞いてほしいタイプの人にとっては、あまり満足感を得られないかもしれません。(ただ、そういったタイプの派遣会社を探す方法はあります)
一定以上働ける人にとっては、いまひとつメリットがない
ざっくりですが、「週4日、7−8時間くらい」ひとつの職場で働ける状態なのであれば、正社員を目指したほうがいいと思います。
せっかくひとつの職場で長時間働ける状況にあるなら、正社員になってもう少しがんばって勤務を増やして、トータルの安定や収入、福利厚生などの面でメリットを受けたほうがいいと思うんです。
逆に、派遣という働き方のメリットを活かせるのは、基本的には「短時間~中程度の時間だったら働ける・働きたい」または「兼業」の人だと思います。週2−週3とか、週4だったら半日とか。
ただ、「これから1−2年間だったらフルタイム、またはそれに近い時間働ける。その先は、また別のやることがある」みたいな人は、派遣でがっつり働く(正社員に近いくらいの日数・時間)のはアリだと思います。
負荷が大きい仕事だった場合は、不満が出やすい
おそらく、精神的なプレッシャーがすごくあるとか、緊張感が高すぎるとか、仕事のボリュームが多すぎるとかだと、派遣社員としての仕事をするうえでは不満が出やすく、長く続けにくいと思います。
期間限定で自分の都合に合わせた働き方ができることが良さなのに、仕事があまりに大変だったりすると、なんのために派遣という働き方を選んだのか、わからなくなると思います。
収入に見合っているか、過度に大変ではなさそうかなどは、やはり実際に働き始める前に、事前に質問しておいたほうがよさそうです。
どういうスタンスを取ればいいのか、わからなくなるときもある
「完全に外の人です」でいいのか、「この部署のメンバーの一員です」がいいのか、スタンスがよくわからなくなることは、派遣社員の場合はあるかもしれません。
正社員ならいわずもがなですし、フリーランスだと「100%、外の人」なので、スタンスがわかりやすいのですが、派遣だと、そのあたりが「?」となることはありそうです。(自分も、派遣先も、お互いに)
会社員だと「この会社のために」という気持ちが少なからずありますが、派遣社員の場合は、あまりにドライすぎるのも味気ないし、でも派遣先企業の社員じゃないし、という「どっちつかず感」が気になる人もいそうです。
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